世界君主サミット2020:ウガンダ共和国/トロ王国外相が“作戦”などを語る「トロ王が大統領と連名の招待状を持って大統領特使として訪問すれば国王らに会える」「27人の国を統治している君主【国家元首】と80人のその他の君主を招待」(2020年1月)

 ウガンダ共和国の伝統的君主の一人/トロ王“ルキラバサイジャ”・“オヨ・ニンバ”・カバンバ・イグル・ルキデイ4世陛下(Rukirabasaija Oyo Nyimba Kabamba Iguru Rukidi IV, The Omukama of Tooro : オムカマ)の即位25周年とともにおこなわれる予定の「世界君主サミット2020」、ウガンダ共和国と共和国内のトロ王国の共催ということになるようですが、今回、いよいよ一般の(?)メディアで記事を発見しました。

 

 (英語)King Oyo starts campaign for World Monarchs Summit 2020 with visit to Oman – PML Daily

 

 これまでの情報を整理しておきましょう。

 世界君主サミット2020【World Monarchs Summit 2020】は今年【2020年】9月7日~9月11日にウガンダ共和国で開催予定です。
 これはトロ王 ルキディ4世 陛下即位25周年に関連しておこなわれるものです。

 今回の記事で明言されましたが、

According to Mutegeki, the high level summit will be attended by 107 reigning monarchs (27 sovereign and 80 Non sovereign) including Kings, Queens, Sultans, Emirs, Emperors, Grand Dukes and Princes together with over 10,000 delegates including Royal families, government, youth, women, religious, cultural and private sector leaders from the 107 Kingdoms/Monarchs.

 107人の君主が参加する予定(予定というか……)となっています。
 このうち27人は国家元首で、通常世界の君主を列挙していくときの27人でしょう(アンドラ共同統治公とローマ教皇を含まず)。
 残りの80人は、国家の中で公式に役割があるものの、国家元首ではない君主。日本人にはわかりにくいものですが、例えばアラブ首長国連邦では大統領を務めるアブダビ首長以外の首長、またはアフリカ各国の政府によって公認されている文化的役割を持つ王(文化とは便利な言葉)などがそれにあたります。

 そして、

He added, “The king is visiting these countries as a presidential envoy, you know the invitation letters were co-signed by him and the president and by the nature of these monarchs being heads of state in these countries, the king couldn’t invite them that’s why he went as a presidential envoy to deliver the invitations.”

 ウガンダ共和国大統領ヨウェリ・カグタ・ムセベニ閣下(ムセヴェニ大統領 : His Excellency Mr Yoweri Kaguta Museveni)と共同署名した招待状を持って大統領特使として訪問すれば、国家元首の国王などにも会える(かもしれない)という作戦のようです。
 これは日本にも来るつもりでしょう。

 記事によればルキディ4世陛下はすでにサウジアラビアも訪問したようですが、成果のほどやいかに。

 

この記事時点での状況(サウジアラビア追記):
 モナコ → アルベール2世殿下がトロ王より説明を受け、招待状を渡されたのか渡されていないのかよくわからない状況。少なくともアルベール2世が承諾したという話は出ていません。
 サウジアラビア → トロ王が誰と会えたのかもわかりません(追記:サウジアラビア王国外務大臣ファイサル・ビン・ファルハーン・アル・サウード王子殿下(His Highness Prince Faisal bin Farhan Al-Saud)が会見したようです:
世界君主サミット2020:ウガンダ伝統的君主/トロ王ルキディ4世陛下がサウジアラビア訪問時に会っていたのは外相のファイサル・ビン・ファルハーン王子殿下だった模様(2020年1月)トロ王はサルマン国王・ムハンマド皇太子を両方招待したとのこと。ムチャを申される!)。
 オマーン → トロ王が新スルタンのハイサム陛下を直接招待したという話はありません。

 

関連:
 オマーン次期スルタンの最有力候補/副首相アスアド・ビン・ターリク・アル・サイード殿下が、ウガンダ大統領特使/トロ王ルキディ4世陛下と会見(2020年1月)トロ王は9月に「世界君主サミット2020」を開催予定
 オマーンの新スルタン【国王】ハイサム・ビン・ターリク・アル・サイード陛下が、ウガンダ大統領特使/トロ王ルキディ4世陛下と会見(2020年1月)

 

インデックスページ:
 世界君主サミット2020【World Monarchs Summit 2020】【#WorldMonarchsSummit2020】 – 世界の王室ニュース

 

オマーンの新スルタン【国王】ハイサム・ビン・ターリク・アル・サイード陛下が、ウガンダ大統領特使/トロ王ルキディ4世陛下と会見(2020年1月)

 2020年1月12日、オマーン国の新しいスルタン “サイイド”・ハイサム・ビン・ターリク・アル・サイード陛下(His Majesty Sayyid Haitham bin Tariq Al Said)は、ウガンダ大統領特使として同国を訪問中のウガンダ共和国の伝統的君主の一人/トロ王“ルキラバサイジャ”・“オヨ・ニンバ”・カバンバ・イグル・ルキデイ4世陛下(Rukirabasaija Oyo Nyimba Kabamba Iguru Rukidi IV, The Omukama of Tooro : オムカマ)と会見しました。
 ルキディ4世陛下は、今度は大統領の弔意をスルタンに伝える役割です。もっとも本人のツイッターでは大統領のことは何も書いてませんが。あと、世界君主サミット2020【World Monarchs Summit 2020】を、故カブース・ビン・サイード・アル・サイード陛下(His Majesty Sultan Qaboos bin Said al Said of Oman)への手向けにするとのことです。

 

 (英語)HM The Sultan Receives King of Tooro

 

His Majesty King Oyo of Tooro KingdomさんはTwitterを使っています: 「Today in #Muscat I offered to His Majesty #HaithambinTariq, Sultan of #Oman, my sincere condolences for the passing away of #SultanQaboosBinSaid. I Congratulated HM #Haitham on his enthronement. In September at the #WorldMonarchsSummit2020, we shall pay tribute to #SultanQaboos. https://t.co/j9MMmPjLoW」 / Twitter

 

関連:
 訃報(2020年1月10日?):オマーンのスルタン(国王)カブース・ビン・サイード陛下(カブース国王)が崩御(1940~2020)
 各国君主・王族からの、崩御したオマーンのスルタン(国王)カブース・ビン・サイード陛下(カブース国王)への弔意の表明(2020年1月)

 

インデックスページ:
 世界君主サミット2020【World Monarchs Summit 2020】【#WorldMonarchsSummit2020】 – 世界の王室ニュース

 

オマーン次期スルタンの最有力候補/副首相アスアド・ビン・ターリク・アル・サイード殿下が、ウガンダ大統領特使/トロ王ルキディ4世陛下と会見(2020年1月)トロ王は9月に「世界君主サミット2020」を開催予定

 オマーンの次期スルタンの最有力候補に名前を挙げられている、オマーン国副首相(国際関係・協力担当副首相)兼スルタン特別代理“サイイド”・アスアド・ビン・ターリク・アル・サイード殿下(His Hihgness Sayyid Asaad bin Tariq Al Said)は、ウガンダ大統領特使として同国を訪問したウガンダ共和国の伝統的君主の一人/トロ王“ルキラバサイジャ”・“オヨ・ニンバ”・カバンバ・イグル・ルキデイ4世陛下(Rukirabasaija Oyo Nyimba Kabamba Iguru Rukidi IV, The Omukama of Tooro : オムカマ)と会見しました。

 ルキデイ4世陛下は、ウガンダ共和国大統領ヨウェリ・カグタ・ムセベニ閣下(ムセヴェニ大統領 : His Excellency Mr Yoweri Kaguta Museveni)から、オマーン国のスルタン カブース・ビン・サイード・アル・サイード陛下(His Majesty Sultan Qaboos bin Said al Said of Oman)へのメッセージを携えて来訪した模様。

 ルキデイ4世陛下は、というかウガンダ共和国とトロ王国は、今年【2020年】9月7日~9月11日に「世界君主サミット2020(World Monarchs Summit 2020)」というのを開催予定です(世界君主サミットをご存知ないでしょうが、もちろん初開催です)。
 これはルキディ4世陛下即位25周年に関連しておこなわれるものですが、誰が参加するのかはまったくわかりません
 今回、ルキディ4世陛下は、陛下自身のツイッターアカウントで、アスアド殿下と「We had a fruitful discussion about the #WorldMonarchsSummit2020.(世界君主サミット2020について実りのある話し合いをした)」としていますが、オマーンのニュースではそんな話は出ていません
 また、昨年【2019年】の国際連合総会時において、ルキディ4世陛下はモナコ公アルベール2世殿下(His Serene Highness Prince Albert II, Sovereign Prince of Monaco)を招待した、という記事を出しています。
 (英語)King Oyo meets His Serene Highness Prince Albert II of Monaco – King Oyo

 

 話を元に戻して、今回のアスアド殿下とルキディ4世陛下の会談の記事などへリンクしておきます(上記でリンクしたものを含みます)。

 (英語)HM The Sultan Receives Written Message from President of Uganda

 

وكالة الأنباء العمانيةさんはTwitterを使っています: 「#جلالة_السلطان_المعظم ـ حفظه الله ورعاه ـ يتلقى رسالة خطية من فخامة رئيس جمهورية أوغندا . تسلم الرسالة صاحب السمو السيد نائب رئيس الوزراء لشؤون العلاقات والتعاون الدولي والممثل الخاص لجلالة السلطان أثناء استقباله لجلالة ملك مملكة ترورو مبعوث فخامة الرئيس #الأوغندي. https://t.co/uh67xsliN9」 / Twitter

 

مسقط في 9 يناير / العمانية / تلقى حضرة… – وكالة الأنباء العمانية | Facebook

 

(ONA)(@omannewsagency) • Instagram写真と動画

 

His Majesty King Oyo of Tooro KingdomさんはTwitterを使っています: 「Today in #Muscat I was pleased to be hosted by HH Sayyid Asa'ad bin Tariq Al Said, Deputy Prime Minister and Special Representative of His Majesty the Sultan of Oman. We had a fruitful discussion about the #WorldMonarchsSummit2020. I thank the Royal Court for the warm reception. https://t.co/PaMIViBPhu」 / Twitter

 

関連(アルベール2世殿下の国連総会での演説):
 第74回国連総会一般討論演説(フランス語):モナコ公アルベール2世殿下(2019年9月)

関連(カブース陛下の崩御報道):
 訃報(2020年1月10日?):オマーンのスルタン(国王)カブース・ビン・サイード陛下(カブース国王)が崩御(1940~2020)
 オマーンの新しいスルタン【国王】にオマーン遺産文化相ハイサム・ビン・ターリク・アル・サイード殿下(故カブース陛下の従弟)が即位したとの報道(2020年1月)
 各国君主・王族からの、崩御したオマーンのスルタン(国王)カブース・ビン・サイード陛下(カブース国王)への弔意の表明(2020年1月)

 

インデックスページ:
 世界君主サミット2020【World Monarchs Summit 2020】【#WorldMonarchsSummit2020】 – 世界の王室ニュース

 

ウガンダ伝統的君主:トロ王ルキディ4世陛下の即位24周年式典(2019年9月)

 ウガンダ共和国の伝統的君主の一人、トロ王“ルキラバサイジャ”・“オヨ・ニンバ”・カバンバ・イグル・ルキデイ4世陛下(Rukirabasaija Oyo Nyimba Kabamba Iguru Rukidi IV, The Omukama of Tooro : オムカマ)の即位24周年式典が、2019年9月12日におこなわれたようです。

 1995年即位(即位式は2010年におこなわれています)。
 即位から~周年の式典をエンパンゴ(Empango)と呼んでいるようです。

 ちなみに同陛下らは今年4月に、仏教系団体の催しで来日していますが、どういう経緯でそうなったのかはよく知りません。

 

 (英語)Tooro Kingdom Celebrates King Oyo’s 24th Coronation Anniversary – Online news from Uganda and the East African region – SoftPower News
 (英語)Museveni Hails Oyo As Tooro King Celebrates 24 Years On The Throne | ChimpReports

 

King OyoさんはTwitterを使っています: 「I'm very thankful to God for 24 years as King of Tooro. I also thank everyone who has ensured successful #24thEmpango celebrations 2019. https://t.co/ES0ptFPY83」 / Twitter

 

Tooro Kingdom – Tooro Kingdomさんが投稿をシェアしました。 | Facebook

 

SoftPower News – Tooro Kingdom has Thursday celebrated… | Facebook

 

ウガンダ伝統的君主:ブガンダ王ロナルド・ムウェンダ・ムテビ2世陛下に訴訟を起こしていた弁護士が上訴裁判所で逆転敗訴(2018年10月)憲法裁判所へ訴えた模様

 ブガンダ王ロナルド・ムウェンダ・ムテビ2世陛下(His Majesty Ronald Muwenda Mutebi II, Kabaka【King】 of Buganda)へ訴訟を起こしていた弁護士が、高等裁判所では勝訴していたものの、上訴裁判所で敗訴し、憲法裁判所でさらに争う、ということです。

 

NTVUganda:
Lawyer Mabirizi loses petition against Kabaka Mutebi – YouTube

 

 (英語)Lawyer Mabirizi loses petition against Kabaka Mutebi – National | NTV
 (英語)Mabirizi Advances 44 Grounds to Appeal in Kabaka Case | ChimpReports

 

 問題の所在がはっきりわからないのですが、もめている内容の根本は、土地は誰のものかということのようです。

 陛下側弁護人及びウガンダ共和国法務長官(閣僚)は、土地は王の私有物であり(借地料を払うべき)ということですが、訴訟を起こした弁護士は土地は公共のもので、王は臣民に管財人として管理を任されているにすぎないとしているようです。

 背景がいまいちわかりませんが、共和国からブガンダ王国への資産返還に伴う問題が発生してるのかもしれません。

 そして、国(大臣)が王の私有地としているということは、私有財産への課税がありそうなものですが……。
 特別規定で税金が免除されていない限り、ブガンダ王は借地料を徴収しないと金が減っていく一方なのでは。

 

追記:
 ほかにも記事が出ていたので追加でリンクしておきます。

 (英語)Kabaka cannot reveal bank statements – Court of Appeal –
 (英語)Stop Dragging Kabaka to Court- Buganda Attorney General :: Uganda Radio Network
 (英語)Mengo wants Mabirizi to pay Shs20b – Daily Monitor

 こういう記事は、たいてい、何も知らない外国人が読むということを想定していないため(そりゃまあそうですが)、前提となることを説明してくれていません。
 基本的な知識がないので、なにがなにやらさっぱりです……。

 ともあれ、憲法裁判所で判決が出るときにまた記事が出るでしょうし、その時はどのニュースサイトも経緯をまとめてくれるのではないか、ということで、続報を待ちます。