トスカナ大公を称する、メディチ家の一系統メディチ・ディ・オッタヤーノ家の一員オッタヴィアーノ公子が、帰天したローマ教皇フランシスコ聖下への弔意を表明(2025年4月)

 トスカナ大公を称する、メディチ家の一系統メディチ・ディ・オッタヤーノ家の一員オッタヴィアーノ・デ・メディチ・ディ・トスカーナ・ディ・オッタヤーノ公子(Prince Ottaviano Medici di Toscana di Ottaiano)が、帰天したローマ教皇フランシスコ聖下への弔意を表明しています。

 表記を少し英語風に変更して表記すると、トスカナ大公オッタヴィアーノ・デ・メディチ・ディ・トスカナ(His Royal Highness Grand Duke Ottaviano de’ Medici di Toscana)と称しているようです。

 

 (イタリア語:オッタヴィアーノ公子の公式ウェブサイト)Comunicato di Cordoglio per la Scomparsa di Papa Francesco –

 

 オッタヴィアーノ公子の主張は、トスカナ大公の地位は、本来メディチ家の一員である(がトスカナ大公となったのは別系統である)オッタヤーノ家などの家が継承するべきでだったが、主にハプスブルク家などの介入により、ハプスブルク家の傍系がトスカナ大公となった、ということになるでしょうか。
 これを前提として(妥当かどうかは正直わかりませんが)、その経過を不服として自らが正統であると主張するのは理解できるように思えますが、しかし。
 実はオッタヴィアーノ公子は、オッタヤーノ系統の当主的な立場にありません。
 より年長系統のジュリアーノという人物がオッタヤーノ公およびサルノ公爵として、当主的な地位にあります。
 従って、たとえオッタヤーノ系統が正統なトスカナ大公位の継承者だとしても、それはジュリーアーノ公ではないのか? この疑問に答えることが出来ていません。

 オッタヴィアーノ公子は、フィレンツェを拠点にして、熱心に活動しているようですが、以上のような状況や、そもそもトスカナはハプスブルク家の権利と見なされていることもあり、あまり動向が報じられていることもありません。
(なお、ハプスブルク家の内部の問題としても、トスカナ大公国の大公の地位は、本家筋である皇帝に譲渡されている文書があるとして、その後はハプスブルク家内にトスカナ大公室と呼ばれるものは存在しないと判断している人々もいます。いずれ詳しく調べてみたいと思っています)

訃報(2020年8月1日):イタリアのシスマーノ公妃ジョルジアーナ・コルシーニ閣下が薨去(1939~2020)コルシーニ家当主夫人。フィレンツェ市長らが弔意を表明

 2020年8月1日、イタリア貴族のシスマーノ公妃ジョルジアーナ・コルシーニ閣下(Her Serene Highness Donna Giorgiana Corsini, Princess of Sismano)が薨去したようです。
 1939年8月3日生まれの80歳。

 海中での水泳中の心臓発作とみられるとの報道です。

 ローマ教皇クレメンス12世を輩出したコルシーニ家の現当主夫人で、コルシーニ宮殿を開放した展示会の創始などで有名のようです。
 フィレンツェ市長ダリオ・ナルデッラ閣下(Dario Nardella)が「一人の偉大なフィレンツェ人を失った」と弔意を表明。
 また、同地の各界の著名人から相次いで弔意の表明があるようです。

 

 (イタリア語)Morta la principessa Giorgiana Corsini: malore in mare all'Argentario – Cronaca – lanazione.it
 (イタリア語)Malore in mare all'Argentario: muore la principessa Giorgiana Corsini – la Repubblica