オマーン・スルタンのカブース陛下が、イスラエル首相ネタニヤフ閣下と会見(2018年10月)

 2018年10月26日、オマーン国のスルタン カブース・ビン・サイード・アル・サイード陛下(His Majesty Sultan Qaboos bin Said al Said of Oman)は、同国を訪問したイスラエル国首相兼外務大臣ビンヤミン・ネタニヤフ閣下(His Excellency Mr Benjamin Netanyahu)と会見しました。

 

Ruptly:
Oman: Netanyahu meets Sultan of Oman in surprise visit – YouTube

 

 イスラエル ネタニヤフ首相がオマーンを極秘訪問 | NHKニュース

 (英語)Netanyahu visits Oman for the first time, meets Sultan Qaboos – Al Arabiya English

 

Al Arabiya Englishさんのツイート: "#Israel|i Prime Minister #BenjaminNetanyahu on Friday ended a visit to the Sultanate of #Oman, the first of its kind, during which he met with Sultan Qaboos bin Said https://t.co/2KThDtrRv7"

 

Al Arabiya Englishさんのツイート: "#Netanyahu’s office said in a statement on Friday that Netanyahu and his wife had been invited by #Oman’s Sultan Qaboos bin Said after lengthy communications. https://t.co/2KThDtrRv7… https://t.co/lAZPsiTcvT"

 

Israeli Prime Minister Benjamin… – Al Arabiya English | Facebook

 

オマーン・スルタンのカブース陛下が、パレスチナ大統領アッバース閣下と会見(2018年10月)

 2018年10月22日、オマーン国のスルタン カブース・ビン・サイード・アル・サイード陛下(His Majesty Sultan Qaboos bin Said al Said of Oman)は、同国を訪問したパレスチナ国大統領マフムード・アッバース閣下(His Excellency Mr Mahmoud Abbas : パレスチナ自治政府長官【大統領】)と会見しました。

 

الرئيس محمود عباس:
الرئيس عباس يلتقي السلطان قابوس خلال زيارة رسمية لسلطنة عُمان – YouTube

 

Times of Oman:
His Majesty the Sultan meets Palestinian President Mahmoud Abbas – YouTube

 

وكالة الأنباء العمانيةさんのツイート: "دور عماني إيجابي ومتواصل من أجل السلام https://t.co/IMMA8qAqK4"

 

الرئيس عباس يلتقي السلطان قابوس التقى… – الرئيس محمود عباس – President Mahmoud Abbas | Facebook

 

ブルネイのスルタン ハサナル・ボルキア陛下がヨルダン王アブドッラー2世陛下を訪問(2018年10月)

 2018年10月3日、ブルネイ・ダルサラーム国スルタン“ハッジ”ハサナル・ボルキア陛下(ハサナル・ボルキア国王 : His Majesty Sultan Haji Hassanal Bolkiah, Sultan and State Sovereign of Brunei Darussalam)は、ヨルダン・ハシェミット王国訪問を開始しました。
 クィーンアリア国際空港では、ヨルダン・ハシェミット王国国王アブドッラー2世・イブン・アル・フセイン陛下(アブドゥッラー2世アブドラ国王 : King Abdullah II bin Al-Hussein : His Majesty the King of the Hashemite Kingdom of Jordan)及びヨルダン皇太子アル・フセイン・ビン・アブドッラー2世殿下(His Royal Highness Crown Prince Al Hussein Bin Abdullah II)が出迎えた模様。

 ハサナル・ボルキア陛下には子息の一人アブドゥル・マティーン王子殿下(Prince Abdul Mateen)が同行。
 ヨルダン側からの出迎えには、
 アリー・ビン・アル・フセイン王子殿下(His Royal Highness Prince Ali bin Al-Hussein)、
 ハーシム・ビン・アル・フセイン王子殿下(His Royal Highness Prince Hashim bin Al-Hussein)、
 タラール・ビン・ムハンマド王子殿下(His Royal Highness Prince Talal bin Muhammad)、
 ガジ・ビン・ムハンマド王子殿下(His Royal Highness Prince Ghazi bin Muhammad)、
 ラーシド・ビン・エル・ハッサン王子殿下(His Royal Highness Prince Rashid bin El Hassan)、
 が同行したようです。

 翌10月4日には、会談やパレードがおこなわれた模様。

 

RHC JO(ヨルダン王室ハーシム家公式チャンネル):
ملخص نشاطات جلالة الملك خلال زيارة جلالة سلطان بروناي دار السلام للمملكة والمشاركة باستعراض العلم – YouTube

 

 (英語:アブドッラー2世国王公式サイト)King, Crown Prince receive Brunei sultan in Amman | King Abdullah II Official Website
 (英語:アブドッラー2世国王公式サイト)King, Brunei sultan hold talks at Al Husseiniya Palace | King Abdullah II Official Website
 (英語:アブドッラー2世国王公式サイト)King, Brunei sultan attend annual Flag Parade | King Abdullah II Official Website

 

Mateenさん(@tmski) • Instagram写真と動画

 

ナイジェリア伝統的君主:ソコト・カリフ庁のスルタンの長男が自動車事故(大事故)との報道。飲酒運転の疑い、車内からはコデインの瓶も。車種はレクサス(2018年9月)スルタンはナイジェリア北部(イスラム圏)第一の権威

 2018年9月9日、ウスマン・サアド・アブバカルUsman Sa’ad Abubakar)が自動車事故を起こした模様です。
 飲酒運転の疑があり、車内からはコデイン(鎮痛剤などに用いられるが薬物乱用にいたるケースが)の瓶も発見されています。
 車種はレクサス。
 ウスマン・サアド・アブバカルは、ナイジェリア連邦共和国で最高序列のイスラム教(スンナ派)指導者/ソコト・カリフ庁の第20代スルタン“アルハッジ”・ムハンマド・サアド・アブバカル3世陛下(His Eminence Alhaji Muhammad Sa’ad Abubakar III, The Sultan of Sokoto, Amir al-Mu’minin)の長男らしく、“Amir(アミール)”と一般的に呼ばれているようです(特に称号などではなくあだ名のように思えますが)。

 

 (英語)Sultan Of Sokoto‘s Son In Critical Condition After Auto Crash

Concise News Globalさんのツイート: "Sultan Of Sokoto‘s Son In Critical Condition After Auto Crash https://t.co/Q2gLb5VviO… "
https://twitter.com/ConciseNewsroom/status/1039117361431949312

 

 このニュースの第一の発信元であるところが、ウスマン・サアド・アブバカルスルタンの名前と勘違いした模様で、「スルタンのウスマン・サアド・アブバカルの長男が事故を起こした」みたいな記事内容になっていて、「いや、スルタンはムハンマド・サアド・アブバカルなんですが……」と誤報を疑ったのですが、その記事をもとに次々と同じ内容を記事にするメディアが多発。

 今回上記の記事が、「ソコト・スルタン“アルハッジ”・サアド・アブバカル3世の長男ウスマン・サアド・アブバカル(Usman Sa’ad Abubakar, the eldest son of the Sultan of Sokoto Alhaji Sa’ad Abubakar III)」とはっきり書いてくれたので、たぶんこれが正しいのではないかと思います。
 とはいえ、それ以外は特に独自に何も調べていない様子なので、続報など入らないといまいち信用できないところがあります。

 

 それはともかく、ナイジェリア系メディアが、スルタンとその長男の名前を混同するという失態に驚いています。
 もっともスルタンの名前が、単に「サアド・アブバカル」と書かれているケースも見ます(上記の記事も“3世”は入ってますが同様)。

 

追記:
 同乗者の二人、
 ハリーファ・ムハンマド・マアシオKhalifa Muhammad Maacio)、
 ザイナブ・バラウ・イサーZainab Bara’u Isah)、
 はスルタンの子息の「いとこ」と報道されています。
※「counsin」とだけ書かれていると割と遠い親戚のケースもありますが…。

 

オマーン遺産文化相のハイサム・ビン・ターリク・アル・サイード殿下(スルタンの従弟で、後継候補に名のあがっていた一人)が、キリスト教/シリア正教会アンティオキア総主教イグナティウス・アフレム2世聖下と会見(2018年5月)

※この記事はキリスト教 高位聖職者のニュースと重複します。

 

 オマーン遺産文化大臣の“サイイド”・ハイサム・ビン・ターリク・アル・サイード殿下(His Highness Sayyid Haitham bin Tariq Al Said)が、オマーン国を訪問したキリスト教/オリエント正教会/シリア正教会の首座/アンティオキア・東方全土総主教“モラン”・“モル”・“イグナティウス”・アフレム2世聖下(His Holiness Moran Mor Ignatius Aphrem II, the Patriarch of Antioch and All the East, the Supreme Head of the Universal Syriac Orthodox Church)と会見したようです。

 シリア正教会より、
 コーチン府主教“モル”・グレゴリオス・ヨセフ座下(His Eminence Mor Gregorios Joseph, Metropolitan of Cochin and Secretary of the Regional Holy Synod of India)、
 ベイルート府主教“モル”・クレーミス・ダニエル・クーリエフ座下(His Eminence Mor Clemis Daniel Kourieh, Metropolitan of Beirut)、
 インド教会関連担当総主教補佐“モル”・ティモセオス・マシュー座下(His Eminence Mor Timotheos Matthew, Patriarchal Secretary for Indian Affairs【the Church in India】)、
 が同行した模様。

 

 (英語:シリア正教会アンティオキア総主教庁公式サイト)Meeting with His Royal Highness Sayyid Haitham bin Tariq Al Said | Syrian Orthodox Patriarchate of Antioch

His Holiness Patriarch Mor Ignatius Aphrem II met with His Royal Highness Sayyid Haitham bin Tariq Al Said, the Personal Representative of His Majesty Sultan Qaboos bin Said Al Said, Sultan of Oman, and Minister of Heritage and Culture in the Sultanate of Oman, at the Ministry of Heritage and Culture in Muscat.

※引用した部分、ハイサム殿下に“His Royal Highness”が用いられていますが、通常“His Highness”が使用されます。

 

 オマーン国のスルタン カブース・ビン・サイード・アル・サイード陛下(His Majesty Sultan Qaboos bin Said al Said of Oman)は子息がおらず、後継者はいまだ正式には発表されていませんが、現時点ではハイサム殿下のすぐ下の弟で、副首相(国際関係・協力担当副首相)兼国王特別代理となっている“サイイド”・アスアド・ビン・ターリク・アル・サイード殿下(His Hihgness Sayyid Asaad bin Tariq Al Said)が有力となっています。

 

 そこまでにいたる経緯を少し。

 もともと後継として名前が挙がっていたのは、カブース陛下即位後から現在まで50年近く副首相(閣議担当副首相)を務めているファハド・ビン・マフムード・アル・サイード殿下(His Hihgness Sayyid Fahd bin Mahmoud al Said)です。
 オマーンでは首相などをスルタンを務めるため、副首相はナンバー2。
 そして、ファハド殿下は、カブース陛下の先祖のスルタンの兄の子孫です。

 ここでオマーン王室の中の王族分類について。
 オマーンでは王族に、狭義の王族広義の王族が存在します(ほかの国にもあったりしますが)。
 オマーン関係の資料だと、前者を「統治王族」、後者を「一般王族」と呼んでいたりしますが、ともあれ、スルタンは前者から出ます。
 ここの区別を知らないで、系統もよくわからない事業家の人物を後継者候補などとする記述があったりしますが、上記のルールから考えれば父親が誰かの情報もない人物が継承できると考えるのは無理があります(そもそも広義の王族にすら入っているのかどうかすらわかりませんし)。
※ザンジバルを統治していた系統は後者になります。

 ファハド殿下は、前者の中の年長系の一族の一人であり、そのため、過去の世代の継承問題と関連して後継者として正統とされているのではないかという見方がありました。
 しかし、生まれた年代がカブース陛下とほぼ変わらない(同年という説も)ファハド殿下が本当に後継者なのかという疑問はありました。

 そして、それに次いで名前が挙がっていたのは、カブース陛下の従弟にあたる“三兄弟”、今回の記事のハイサム殿下、前出の弟のアスアド殿下、そして同じく弟の“サイイド”・シハーブ・ビン・ターリク・アル・サイード殿下(His Hihgness Sayyid Shihab bin Tariq Al Said)です。

 スルタンの統治が長くなるにつれ、さらに下の世代が意識され始め、それによりアスアド殿下の子息の“サイイド”・タイムール・ビン・アスアド・ビン・ターリク・アル・サイード殿下(His Hihgness Sayyid Taimur bin Asaad bin Tariq Al Said)の名前が後継候補としてあがってくるようになります。
 他の候補だったファハド殿下、ハイサム殿下、シハーブ殿下らの方面では、その子息らが重要視されたり、要職への起用があったりということもないため、アスアド殿下 → タイムール殿下 という順序でのスルタン位の継承が意識され、そしてアスアド殿下の副首相(国際関係・協力担当副首相)兼国王特別代理への起用がその見方を強めています。

 とはいえ、これですべて終わりなのかどうかはわかりません。
 現在のところ、アスアド殿下が有力ではありますが、外務関係の仕事を長く務め、国際的には知名度もあるハイサム殿下の可能性がないわけではありません。
 しかし、ハイサム殿下は60代半ばにさしかかっているはずで、アスアド殿下と違いその後継問題がすぐに俎上にのぼることになるでしょう。

 

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