ハプスブルク家当主オーストリア大公カール殿下が再度フランス情勢を批判するコメント:「マクロン大統領が国民から要望を集めたのはルイ16世と同じ(失敗)」「そもそも国家にはそんなに要望をかなえる力はない」「個々人の幸福まで保証するのはムリ」(2019年3月)

 オーストリア帝室・ハンガリー王室のハプスブルク家当主【ハプスブルク=ロートリンゲン家当主】のオーストリア大公カール殿下(オーストリア皇子 : ハンガリー王子 : ベーメン王子 : His Imperial and Royal Highness Archduke Karl of Austria, Prince Imperial of Austria, Prince Royal of Hungary and Bohemia : カール・フォン・ハプスブルクKarl von Habsburgカール・ハプスブルク=ロートリンゲンKarl Habsburg-Lothringen)は、汎欧州運動【国際汎ヨーロッパ連合】のオーストリア支部のサイト及び自身の公式サイトにおいて、この前の「黄色いベスト運動」批判(というかフランス情勢批判というか)に続き、再びフランス情勢に批判的なコメントをしています。

 

 (ドイツ語:カール・フォン・ハプスブルク公式サイト)Karl von Habsburg: Beschwerdebücher und Bürgerwünsche
 (ドイツ語:汎欧州運動【国際汎ヨーロッパ連合】オーストリア支部サイト)Beschwerdebücher und Bürgerwünsche – Paneuropa

 

 2018年12月から2019年1月にかけてマクロン大統領は「Cahiers de doléances」というものをフランス各地から集めました。これはその昔、フランス王ルイ16世陛下が集めてえらい目に合ったものと同じ名称(?)のようですが……。

 

 今回のカール大公殿下のコメントの内容ですが。
 前回の記事では特に説明しなかったのですが(フランス革命批判の表題だけで充分かなと思いまして)、今回は中身を紹介します。
 今回の記事から推察できるカール大公殿下の政治的立場は、社会的基盤(インフラやヘルスケア)の整備に国が関わることには賛成するものの、それ以上のことは自由な社会で自己責任のもとに個々人が幸福を追求するべきで国は過剰な介入をするべきではないとする、まあ昔からよくある意見といえばそうなるものでしょう。社会的基盤の整備が終わったら、国の仕事は、個々人が幸福を追求するときに他の個人の自由と衝突する場合に関する法律を考えるくらいにしろということです。
 また、(この部分ははっきりとは書いてないですが)フランスなどはすでにその部分の仕事は終わっているので、不満をうったえる人々に対し国家が彼らの幸福のために特別な何かができるような幻影を抱かせた挙句に実現できずに結果暴動などへ発展させるようなことは良くない、というようなところになるかと思います。
 それでも無理に人々の願いをかなえようとすれば、官僚的・強権的・パターナリズムの国家が実現するだけ。

 ……というようなことを殿下は考えてるみたいだよということなのですが、しかし実際のところ、当方はフランスの現状など実は何も知らないに等しいので、一般論としてはともかく、今のフランスにこれが当てはまるのかどうかはまったくわかりません。
 殿下自身はわかっていると思っているのでこういう記事を出しているのでしょうが、あまり他所からゴチャゴチャいうとマクロン大統領に「じゃあおまえがやれよ!」とか言われてしまうのではないかと心配です。

 

ハプスブルク家当主オーストリア大公カール殿下が、「黄色いベスト運動」で揺れるフランスを、「フランス革命時のようだ」と批判(2019年3月)「フランス革命を評価するまともな歴史家はいない」

 オーストリア帝室・ハンガリー王室のハプスブルク家当主【ハプスブルク=ロートリンゲン家当主】のオーストリア大公カール殿下(オーストリア皇子 : ハンガリー王子 : ベーメン王子 : His Imperial and Royal Highness Archduke Karl of Austria, Prince Imperial of Austria, Prince Royal of Hungary and Bohemia : カール・フォン・ハプスブルクKarl von Habsburgカール・ハプスブルク=ロートリンゲンKarl Habsburg-Lothringen)は、汎欧州運動【国際汎ヨーロッパ連合】のオーストリア支部のサイト及び自身の公式サイトにおいて、「黄色いベスト革命?」と題する記事を掲載、「黄色いベスト運動」で揺れるフランスを、「フランス革命時のようだ」と批判しました。

 

 (ドイツ語:カール・フォン・ハプスブルク公式サイト)Karl von Habsburg: Gelbwestenrevolution?
 (ドイツ語:汎欧州運動【国際汎ヨーロッパ連合】オーストリア支部サイト)Gelbwestenrevolution? – Paneuropa

 

 「フランス革命を評価するまともな歴史家はいない」といきなり言い切っていますが、フランス革命後200年辺りにはすでに、フランス革命批判というか、そもそもあれはなんだったのかなど、いろいろな意見がいわれてきてはいました。

 今、歴史家がフランス革命についてどう述べているのか、まったく興味はありませんが、どうなんでしょうね。言うこと変わりますからねあの人たち

 殿下にとっては「親戚がギロチンで殺された。親戚を守ろうとした人々もギロチンで殺された。ギロチンで殺させた奴らも結局殺された」というアホみたいなことだということもあるんでしょうが。

 

 それはさておき、過去の過ちを繰り返すなという提言なのですが、ではどうしたらいいのか、ということになると……。

 

関連:
 ハプスブルク家当主オーストリア大公カール殿下が再度フランス情勢を批判するコメント:「マクロン大統領が国民から要望を集めたのはルイ16世と同じ(失敗)」「そもそも国家にはそんなに要望をかなえる力はない」「個々人の幸福まで保証するのはムリ」(2019年3月)

 

誕生(2019年2月1日):フランス王子アンリ殿下(トゥーレーヌ公爵)。正統派フランス王位継承者ルイ20世ことアンジュー公ルイ・アルフォンス殿下夫妻の第四子・三男

 2019年2月1日、正統派フランス王位継承者ルイ20世Louis XX)ことアンジュー公ルイ・アルフォンス殿下(Louis Alphonse : Monseigneur The Duke of Anjou : ルイス・アルフォンソ・デ・ボルボン・マルチネス=ボルディウLuis Alfonso de Borbón Martínez-Bordiú)と妻のアンジュー公妃マリー・マルグリット殿下(Marie Marguerite : Her Royal Highness The Duchess of Anjou)の間の第四子・三男となる男子が誕生したようです。
 名前はフランス語表記のほうはアンリ・ド・ジェスHenri de Jésus)、スペイン語メディアではエンリケ・デ・ヘススEnrique de Jesús)となっています。
 また、儀礼称号として、ルイ・アルフォンス殿下がかつて使用していたトゥーレーヌ公爵が用いられる模様。

 

Louis de Bourbon, Duc d’Anjouさんのツイート: "Je suis heureux, avec Marie-Marguerite, de vous annoncer la naissance d'Henri, notre quatrième enfant, aujourd'hui à 13:05 GMT. Il pèse 4,200 kg et mesure 53 cm. La maman et le bébé se portent bien. Nous remercions tous ceux qui s'associent à cette naissance par la prière.… https://t.co/baiKn0afWL"

 

 (スペイン語)Luis Alfonso de Borbón y Margarita Vargas ya son padres de su cuarto hijo
 (スペイン語)Solo en ¡HOLA!, Luis Alfonso y Margarita de Borbón, primeras imágenes con su hijo recién nacido, en Nueva York

 

訃報(2019年1月21日):オルレアン派フランス王位継承者パリ伯アンリ(7世)殿下が薨去(1933~2019)

 2019年1月21日、オルレアン派フランス王室当主のパリ伯アンリ殿下(フランス公爵 : Henri : Monseigneur The Count of Paris, Duke of France : オルレアン派フランス王位継承者アンリ7世Henry VIIHenri VII】)が薨去したようです。
 1933年6月14日生まれの85歳。

 次男で継嗣のフランス皇太子/ヴァンドーム公爵/フランス王子/オルレアン公子ジャン殿下(Prince Jean of France : His Royal Highness The Dauphin de France, Duke of Vendôme : Prince of Orléans)が新たにフランス王室当主、フランス王位継承者ジャン4世Jean IV, Titular King of France)となります。

 

J'ai la tristesse de vous annoncer le… – Le prince Jean de France | Facebook

 

Prince Jean de Franceさんのツイート: "J'ai la tristesse de vous annoncer le décès de mon père, Monseigneur le Comte de Paris, survenu ce matin. Je le confie à vos prières. Jean, Duc de Vendôme Domaine Royal de Dreux , le 21 janvier 2019… https://t.co/CGFcZPQ1YJ"

 

 (フランス語)Le comte de Paris Henri d'Orléans est mort

 

 (フランス語)Le comte de Paris, Henri d’Orléans, est décédé
 (フランス語)Le comte de Paris, Henri d’Orléans, est mort à l’âge de 85 ans
 (フランス語)Henri d'Orléans, comte de Paris, une vie en quête d'amour – Point de Vue

 (英語)Royal Musings: Count of Paris (1933-2019)

 

誕生(2019年2月8日):オルレアン公女マリー・アメリー殿下【オルレアン派フランス王室】

 2019年2月8日、オルレアン派フランス王室に、オルレアン公女マリー・アメリー殿下(Her Royal Highness Princess Marie Amélie of Orleans)が誕生したようです。
 ドルー伯爵/オルレアン公子フランソワ殿下とテレーザ妃殿下の第二子・長女となります。

 

Notre famille a accueilli hier une… – Le prince Jean de France | Facebook

 

 (サイト移転により記事の掲載が終了しています)(フランス語)Nouvelle naissance chez le comte et la comtesse de Dreux – Le blog de La Couronne
掲載時URL:https://www.la-couronne.org/actualite-royale/nouvelle-naissance-chez-le-comte-et-la-comtesse-de-dreux/

 (ドイツ語)Theresa von Einsiedel + François d'Orléans sind wieder Eltern geworden | GALA.de

 

 誕生地がスペインのパルマ・デ・マジョルカということです。
 両殿下の、パリ伯アンリ(7世)殿下(1月21日薨去)の葬儀の欠礼はこのためだったのではないかという観測。