誕生(2020年6月6日):ライエン=ホーエンゲロルツェック公女アポリーネ殿下

 2020年6月6日、ライエン=ホーエンゲロルツェック公女アポリーネ殿下(Her Serene Highness Princess Apolline of Leyen-Hohengeroldseck : アポリーネ・プリンツェッシン・フォン・デア・ライエン・ウント・ツー・ホーエンゲロルツェックApolline Prinzessin von der Leyen und zu Hohengeroldseck)が誕生したようです。

 ライエン=ホーエンゲロルツェック公子ヴォルフラム殿下(Wolfram)と公子妃ヤニナ殿下(Janina : シェーンボルン=ヴィーゼントハイト家出身)の第二子・長女となります。
 夫妻の間には、第一子・長男のロッホ殿下(Roch)がすでに生まれています。

 ライエン=ホーエンゲロルツェックは、ドイツの格の高い家柄(最近のドイツの政治家で有名な人とは関係ありません)で、男系男子は消滅しています。
 ヴォルフラム殿下の父フィリップ殿下が母方の同家当主だった母方の祖父の養子となり地所や名前を継承しています。

 

 (ドイツ語)Allgäuer Nachwuchs: Kleine Prinzessin erblickt in Monaco das Licht der Welt – Nachrichten aus Buchloe – Allgäuer Zeitung

 

ザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルク公子ルートヴィヒ=フェルディナント殿下が当主グスタフ殿下を提訴した件、第二審は2020年7月の模様(2020年1月)「もはや事実婚は普通の結婚と同等であり、庶民と事実婚した当主は先祖の遺言に背いている」と主張

 ザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルク公グスタフ殿下(Gustav : His Highness The Prince of Sayn-Wittgenstein-Berleburg : グスタフ・フュルスト・ツー・ザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルクGustav Fürst zu Sayn-Wittgenstein-Berleburg)は、デンマーク王女ベネディクテ殿下の息子、つまりデンマーク女王マルグレーテ2世陛下の甥にあたります。

 このザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルク家は、先々代のグスタフ・アルプレヒト殿下が、財産相続に厳しい制限を付けています(第三帝国時代)。
 それは、財産相続人は男子であり結婚相手を「貴族・プロテスタント・アーリア人」に限る、としたものです(ただし、完全に詳細な内容は公開されていないはずです)。
 この条件を満たさない結婚をおこなうと即座に財産の相続権を失い、すでに所有している場合それでも失う、というのがこれまでのドイツの判例からほぼ確実視されています。

 先代のリヒャルト殿下は、結局はデンマーク王女と結婚したので、まったく問題なかったのですが、現当主のグスタフ殿下は、庶民のカリーナ・アクセルソン嬢(Carina Axelsson)との結婚を望んだものの、結婚すると財産を相続できなくなります。そして、それは城というか館というか、自分の家を遠い親戚に渡さなければならないことを意味します。

 これが元々の状況で、これに対し、「アーリア人などを条件に含む元々の遺言はナチス時代のものでおかしい」という見解はありました。しかしそれでもドイツの判例からどうにもならないだろうというのがあり、それで二人は結婚せずに一緒に生活していました。

 ところが、2018年あたりからの報道で、リヒャルト殿下の従弟のザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルク公子ルートヴィヒ=フェルディナント殿下が、グスタフ殿下に対し、自分に財産を譲るよう要求しているとの報道がなされます。
 これが、簡単にいえば、「事実婚はもう普通の結婚と同じなのだから、条件を満たさない人物と事実婚をしているあなたは財産の所有権がない(=財産は私のもの)」ということです(ルートヴィヒ=フェルディナント殿下が次の相続人とみられています)。

 第一審は、グスタフ殿下側弁護士にリッペ公室当主/リッペ公シュテファン殿下が立つという展開がありましたが、ともあれグスタフ殿下側が勝訴。
 ルートヴィヒ=フェルディナント殿下は控訴し、第二審は今年【2020年】7月とのことです。

 この問題は、「“アーリア人”を含む遺言は差別ではないか」(ただしこれだけでは遺言を無効にできないだろうとみられている)に「事実婚と普通の結婚を区別するのは差別ではないか」という問題が絡み、これまでのドイツ王室・貴族関連訴訟で最も面倒なものになるのではないかと思われています。
 また、この件が難しいのは、現実の制度を拒否し自分の意思をつらぬく絶対君主政主義者などのめんどうくさい人たちを除けば、いつかわからないがいつかは事実婚と普通の結婚はドイツでも同等に扱われるのではないかという考えは広範囲にあり、仮にそうだとすると、今回の訴訟でグスタフ殿下が勝利しても、遺言が無効化されない限り殿下が生きている間に殿下が財産を所有できなくなる可能性は残るということもあります。

 付言すると、ドイツでは、過去の当主や一族などの子孫のうち、歴代の本拠地となる城と館を所有している人物が当主とみなされるのが一般的です。これは過去の継承権などとは別の問題で、そう思われています。
 なので、ザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルク公位継承ルールはともかく、敗訴すればグスタフ殿下は廃位された公という社会的にはとてつもなくうれしくない立場になってしまいます。

 あと、グスタフ殿下の母、デンマーク王女ベネディクテ殿下がドイツでの生活をやめて完全にデンマークに戻ることになると、デンマークは王室予算は増やさねばならないのではないかという気もします。

 

 (英語)The (In)Famous Sayn-Wittgenstein-Berleburg Will, Round 3: When There Is An Estate Worth Half a Billion Up For Grabs, That's Apparently Where Cordial Family Relations End

 

マルタ騎士団総長殿下が、ベナン大統領パトリス・タロン閣下を公式訪問(2020年1月)

※この記事はキリスト教 高位聖職者のニュースと重複します。

 

 第80代マルタ騎士団総長“フラー”・ジャコモ・ダッラ・トッレ・デル・テンピオ・ディ・サングイネット殿下(His Most Eminent Highness The Prince and Grand Master, Fra’ Giacomo Dalla Torre del Tempio di Sanguinetto)は、ベナン共和国を公式訪問、同共和国大統領パトリス・タロン閣下(His Excellency Patrice Talon)と会見しました。
 マルタ騎士団より、
 グランド・チャンセラー【国務総監/外務総監】のアルプレヒト・フライヘル・フォン・ベーゼラガー閣下(Grand Chancellor, His Excellency Albrecht Freiherr von Boeselager, Bailiff Grand Cross of Honour and Devotion in Obedience)、
 グランド・ホスピトラー【医務総監】ラ・ロシュフコー公ドミニク・ド・ラ・ロシュフコー・ド・モンベル閣下(His Excellency Dominique de La Rochefoucauld de Montbel, Prince 【Fürst】 de La Rochefoucauld)、
 らが同行しているようです。
※いずれも貴族の家系。

 

Présidence Bénin(ベナン大統領 公式チャンネル):
Diplomatie : Le Président Patrice TALON reçoit le Prince et Grand Maître de l'Ordre de Malte – YouTube

 

 (英語:マルタ騎士団 公式ウェブサイト)Official Visit in the Republic of Benin.  The President to the Grand Master: your hospital a centre of excellence – Order of Malta
 (フランス語:ベナン大統領府 公式ウェブサイト)Diplomatie : Le Président Patrice TALON reçoit le Prince et Grand Maître de l'Ordre de Malte

 

Présidence du BéninさんはTwitterを使っています: 「A l’invitation du #PrBenin #PatriceTALON, Son Altesse Eminentissime Fra’giacomo Dalla Torre Del Tempio Di Sanguinetto, Prince et Grand Maître de l’Ordre de Malte effectuera du 22 au 25 janvier 2020, une visite officielle au Bénin. https://t.co/ybrUBrmEhc」 / Twitter

 

Présidence du BéninさんはTwitterを使っています: 「Diplomatie : Le Président Patrice TALON reçoit le Prince et Grand Maître… https://t.co/FkU20u67fT」 / Twitter

 

Présidence du BéninさんはTwitterを使っています: 「Départ de Son Altesse Éminentissime Fra'giacomo Dalla Torre Del Tempio Di Sanguinetto, #Prince et Grand #Maître de l'@orderofmalta du Palais de la Marina au terme de son audience avec le #Prbenin #PatriceTALON. #BeninDiplomatie #Wasexo https://t.co/eV1XUvddv6」 / Twitter

 

Présidence du BéninさんはTwitterを使っています: 「Arrivée à #Cotonou de Son Altesse Éminentissime Fra'giacomo Dalla Torre Del Tempio Di Sanguinetto, #Prince et Grand #Maître de l' @orderofmalta pour une #visiteofficielle du 22 au 25 janvier à l'invitation du #prbenin #PatriceTalon. Il a été accueilli par Hervé DJOKPE, #SGMAEC https://t.co/G4pvERMPAX」 / Twitter

 

Présidence du BéninさんはTwitterを使っています: 「Le #Prbenin #PatriceTALON a reçu en audience ce jeudi 23 janvier 2020 au Palais de la Marina, Son Altesse Éminentissime Fra'giacomo Dalla Torre Del Tempio Di Sanguinetto, #Prince et Grand #Maître de l' @orderofmalta en visite officielle au Bénin. #BeninDiplomatie #Wasexo https://t.co/YEQhGhIbwK」 / Twitter

 

Présidence du BéninさんはTwitterを使っています: 「Le Chef de l'État béninois et son hôte ont échangé sur des questions de coopération entre le Bénin et l'@orderofmalta et exploré de nouveaux axes de partenariats utiles au renforcement de leurs relations, notamment dans les domaines sociaux et humanitaires. #BeninDiplomatie https://t.co/KwoEZlQPZ7」 / Twitter

 

Présidence du BéninさんはTwitterを使っています: 「Poignée de main et photo de famille avec le #Prbenin #PatriceTALON, Son Altesse Éminentissime Fra'giacomo Dalla Torre Del Tempio Di Sanguinetto, #Prince et Grand #Maître de l'@orderofmalta et les membres de sa délégation. #BeninDiplomatie #Wasexo https://t.co/nUR5uPIwBb」 / Twitter

 

Présidence du BéninさんはTwitterを使っています: 「Arrivée à #Cotonou de Son Altesse Éminentissime Fra'giacomo Dalla Torre Del Tempio Di Sanguinetto, #Prince et Grand #Maître de l' @orderofmalta pour une #visiteofficielle du 22 au 25 janvier à l'invitation du #prbenin #PatriceTalon. Il a été accueilli par Hervé DJOKPE, #SGMAEC https://t.co/G4pvERMPAX」 / Twitter

 

Présidence du BéninさんはTwitterを使っています: 「Diplomatie : Le Président Patrice TALON reçoit le Prince et Grand Maître de l'Ordre de Malte https://t.co/xRuW5ayhGQ」 / Twitter

 

Order of Malta – Accompanied by a delegation of the Order… | Facebook

 

Order of Malta – The official visit of Grand Master Fra’… | Facebook

 

Order of Malta(@orderofmalta_official) • Instagram写真と動画

 

結婚予定(2020年9月?):シャウムブルク=リッペ公アレクサンダー・クリスティアン殿下が三度目の結婚へ。相手は20歳以上年下とのこと

 2020年9月あたりに、シャウムブルク=リッペ公アレクサンダー・クリスティアン殿下(Alexander Christian : Hochfürstlich Durchlaucht The Prince of Schaumburg-Lippe : アレクサンダー・フュルスト・ツー・シャウムブルク=リッペAlexander Fürst zu Schaumburg-Lippe)とマーカメー・ナヴァビ(Mahkameh Navabi : マーカーメー・ナヴァービ)の結婚式が予定されているようです。

 殿下は三度目の結婚(61歳)で、相手は20歳以上年下(36歳。38歳としている記事もあります)だそうです。

 

 (ドイツ語)Alexander Fürst zu Schaumburg-Lippe hat sich mit Mahkameh Navabi verlobt

Im Sommer soll es soweit sein! 👰🤵🥰 – Schaumburger Nachrichten | Facebook

 

 (ドイツ語)Alexander Fürst zu Schaumburg-Lippe heiratet drittes Mal | Promiflash.de
 (ドイツ語)Alexander Fürst zu Schaumburg-Lippe will zum dritten Mal heiraten
 (ドイツ語:本文を読むのには登録必要&一定期間後有料)Schaumburg-Lippe: Neues Liebesglück auf Schloss Bückeburg

 

続報:
 結婚(2020年9月12日):シャウムブルク=リッペ公アレクサンダー・クリスティアン殿下が三度目の結婚

 

訃報(2019年12月29日):トゥルン・ウント・タクシス公女マルガレーテ・エレオノーレ殿下、薨去(1933~2019)

 2019年12月29日、トゥルン・ウント・タクシス公女マルガレーテ・エレオノーレ殿下(Her Serene Highness Princess Margarete Eleonore of Thurn and Taxis : マルガレーテ・エレオノーレ・プリンツェッシン・フォン・トゥルン・ウント・タクシスMargarete Eleonore Prinzessin von Thurn und Taxis)が薨去したという記事が出ています。
 1933年12月1日生まれの86歳。

 先代のトゥルン・ウント・タクシス公ヨハネス殿下の従妹にあたると思われます。

 

 (ドイツ語)Starnberger See – Prinzessin von Thurn und Taxis tot – Starnberg – SZ.de