ウガンダ伝統的君主:トロ王ルキディ4世陛下の即位24周年式典(2019年9月)

 ウガンダ共和国の伝統的君主の一人、トロ王“ルキラバサイジャ”・“オヨ・ニンバ”・カバンバ・イグル・ルキデイ4世陛下(Rukirabasaija Oyo Nyimba Kabamba Iguru Rukidi IV, The Omukama of Tooro : オムカマ)の即位24周年式典が、2019年9月12日におこなわれたようです。

 1995年即位(即位式は2010年におこなわれています)。
 即位から~周年の式典をエンパンゴ(Empango)と呼んでいるようです。

 ちなみに同陛下らは今年4月に、仏教系団体の催しで来日していますが、どういう経緯でそうなったのかはよく知りません。

 

 (英語)Tooro Kingdom Celebrates King Oyo’s 24th Coronation Anniversary – Online news from Uganda and the East African region – SoftPower News
 (英語)Museveni Hails Oyo As Tooro King Celebrates 24 Years On The Throne | ChimpReports

 

King OyoさんはTwitterを使っています: 「I'm very thankful to God for 24 years as King of Tooro. I also thank everyone who has ensured successful #24thEmpango celebrations 2019. https://t.co/ES0ptFPY83」 / Twitter

 

Tooro Kingdom – Tooro Kingdomさんが投稿をシェアしました。 | Facebook

 

SoftPower News – Tooro Kingdom has Thursday celebrated… | Facebook

 

ウガンダ伝統的君主:ブガンダ王ロナルド・ムウェンダ・ムテビ2世陛下が、 いとこ の王女から土地に関する訴訟を起こされた模様(2019年9月)ほかにも多数の訴訟が起きており、王子や別の王女の名も

 報道によりますと、ブガンダ王ロナルド・ムウェンダ・ムテビ2世陛下(His Majesty Ronald Muwenda Mutebi II, Kabaka【King】 of Buganda)に対し、 いとこ のイディス・ムポロゴマ王女(Princess Edith Mpologoma)が、亡父の土地の横領(?)を理由に訴訟を起こしたようです。

 

 (英語)Tables turn! Buganda princess sues Kabaka Mutebi over land grabbing – PML Daily

The Kabaka Mutebi faces charges along with several others including Kampala Capital City Authority (KCCA), Commissioner Land Registration, Joseph Ssempebwa, Prince Kassim Kakungulu Nakibinge, Ferikitansi Keziya Nabisenke and Princess Namukabya Nfamba.

 

 他にも当局、土地登記委員(?)の人物、カシム・カクングル・ナキビンゲ王子(Prince Kassim Kakungulu Nakibinge)、ナムカビャ・ンファムバ王女(Princess Namukabya Nfamba)らがすでに訴訟を起こしているようです。
※王子と王女の間に名前がある「Ferikitansi Keziya Nabisenke」という人物も王子なのかもしれません。

 以前からブガンダ王国の土地の問題は錯綜しており、前提がよくわからない上に今のルールもよくわからず現況もわからないのですが、今回の件はわりと主張がわかります。
 簡単に言えば、欧州でもよくある、該当の土地は王個人のもの王国のものかという話です。
 イディス・ムポロゴマ王女側は、該当の土地は、王女や陛下の祖父であるブガンダ王“サー”・ダウディ・クワ2世(Sir Daudi Chwa II)の個人の土地だったとしており、その土地は息子(長男?)のジョージ・ウィリアム・マワンダ・クワ王子(Prince George William Mawanda Chwa)が継承し、そして今は娘の自分が相続しているはずだったのだが、ムウェンダ・ムテビ2世陛下が王国の土地だということにしているのだ、と主張しているということになります。
 そして2013年にこの土地が政府からブガンダ王に誤って返還された、としています。

 

 この件もそうなのですが、政府からブガンダ王(国)への資産返還に伴い、極めて雑な作業がおこなわれていたことは確かです。また、現状のブガンダ王国の土地のルールに関しての理解の共有もされていないようにも見受けられます(そもそも現在のブガンダ王国というのがどういうものか簡単に説明しろといわれても困る状況です)。
 欧州でも(旧)共産圏による(旧)王室などからの財産接収への返還に関していまだに争われている状況を考えると、ウガンダ共和国/ブガンダ王国のこれらの問題はこれからまだまだ続くでしょう。しかもまだまだ政府から返還されるものが多くあることを考えると、この手の裁判は 1000 年くらい先まで続くのではないかという気がします。

 

ウガンダ伝統的君主:ブガンダ王ロナルド・ムウェンダ・ムテビ2世陛下に訴訟を起こしていた弁護士が上訴裁判所で逆転敗訴(2018年10月)憲法裁判所へ訴えた模様

 ブガンダ王ロナルド・ムウェンダ・ムテビ2世陛下(His Majesty Ronald Muwenda Mutebi II, Kabaka【King】 of Buganda)へ訴訟を起こしていた弁護士が、高等裁判所では勝訴していたものの、上訴裁判所で敗訴し、憲法裁判所でさらに争う、ということです。

 

NTVUganda:
Lawyer Mabirizi loses petition against Kabaka Mutebi – YouTube

 

 (英語)Lawyer Mabirizi loses petition against Kabaka Mutebi – National | NTV
 (英語)Mabirizi Advances 44 Grounds to Appeal in Kabaka Case | ChimpReports

 

 問題の所在がはっきりわからないのですが、もめている内容の根本は、土地は誰のものかということのようです。

 陛下側弁護人及びウガンダ共和国法務長官(閣僚)は、土地は王の私有物であり(借地料を払うべき)ということですが、訴訟を起こした弁護士は土地は公共のもので、王は臣民に管財人として管理を任されているにすぎないとしているようです。

 背景がいまいちわかりませんが、共和国からブガンダ王国への資産返還に伴う問題が発生してるのかもしれません。

 そして、国(大臣)が王の私有地としているということは、私有財産への課税がありそうなものですが……。
 特別規定で税金が免除されていない限り、ブガンダ王は借地料を徴収しないと金が減っていく一方なのでは。

 

追記:
 ほかにも記事が出ていたので追加でリンクしておきます。

 (英語)Kabaka cannot reveal bank statements – Court of Appeal –
 (英語)Stop Dragging Kabaka to Court- Buganda Attorney General :: Uganda Radio Network
 (英語)Mengo wants Mabirizi to pay Shs20b – Daily Monitor

 こういう記事は、たいてい、何も知らない外国人が読むということを想定していないため(そりゃまあそうですが)、前提となることを説明してくれていません。
 基本的な知識がないので、なにがなにやらさっぱりです……。

 ともあれ、憲法裁判所で判決が出るときにまた記事が出るでしょうし、その時はどのニュースサイトも経緯をまとめてくれるのではないか、ということで、続報を待ちます。

 

ウガンダ伝統的君主:衝突事件にかかわったとして殺人罪に問われ軟禁中のルウェンズルル王を廃位して、その母親を即位させようという動きがあった模様(2018年9月)

 (英語)The youngest and little-known Ugandan kingdom whose king is under house arrest – Face2Face Africa

 

 記事の内容は、ウガンダ共和国のルウェンズルル王チャールズ・ウェズリー・ムンベレ陛下【イレマ=ンゴマ1世】(His Royal Majesty Charles Wesley Mumbere, Irema-Ngoma I, King【Omusinga】 of Rwenzururu)が、衝突事件にかかわったとして殺人罪に問われ軟禁中である経緯などを述べたものですが、その中に母親で、先代の故イサイア・ムキラニア陛下【キバンザンガ1世】(Isaiah Mukirania【Isaya Mukirania】【Isaya Mukirane】Kibanzanga I)の妻であるクリスティーン・ムキラニア陛下(Christine Mukirania)を王【女王】として立てようとする動きがあったとあります(どうも現実的ではなかったようです)。

 なお、記事中、この方に対して「Queen mother(クイーン・マザー)」という用語を前置していますが、この言葉はアフリカでは必ずしも君主の母親などを意味せず、場合によっては特に血縁家系も近くないひらたくいえば“ババ様”のような特殊な女性権威の称号(の英語表記)であることがあります。
 また、そのような場合でも、王の母親など近親が就くことがままあります(ややこしい)。

 今回の記事からは、そのような権威臭がまったく漂ってこないので、おそらく「王の母」以上の意味はないと思われます。

 

訃報(2018年8月13日?15日?):ウガンダ共和国のルウェンズルル王チャールズ・ムンベレ陛下の義父が死去。陛下は2016年の衝突の件で保釈中・移動制限が課せられているため葬儀には出ず

 2018年8月13日か15日のことだそうですが、ウガンダ共和国のルウェンズルル王チャールズ・ウェズリー・ムンベレ陛下【イレマ=ンゴマ1世】(His Royal Majesty Charles Wesley Mumbere, Irema-Ngoma I, King【Omusinga】 of Rwenzururu)の義父レオ・バルク・オワンズィアケ氏(Leo Baluku Owanziake)が死去。
 アグネス・イトゥング・アシイマウェ王妃(Queen【Nyabaghole】 Agnes Ithungu Asiimawe)の父です。

 チャールズ・ムンベレ陛下は、2016年のカセセでの衝突(中央政府=与党支持派と野党支持派の対立が原因?? 100人以上の死者)の件で殺人罪などで逮捕されていましたが、記事によれば現在は保釈中。
 しかし、移動制限が課せられているため葬儀には出ていないようです。
 葬儀では、Chief Prince(チーフ・プリンス)と表記されているクリストファー・キバンザンガ農務大臣(Christopher Kibanzanga)という人物が、陛下のメッセージを読み上げたようですが、内容はプロパガンダに迷わされず、地域の開発に専念しようというようなもののようです。
 王妃のメッセージとあわせると、王国内の部族紛争が警戒されているようにも取れるので、再度の衝突が懸念されているのでしょうか。

 なお、チーフ・プリンスですが、キリスト教の聖書などでは大天使ミカエルにこの言葉が使われ「宗主」と訳されている例もあるようなのですが、ルウェンズルルでの意味合いやポジションは不明です。

 

 (英語)Omusinga Mumbere’s father-in-law collapses, dies – Daily Monitor
 (英語:現在、プログラムエラーがページ上部に表示されています。訪問しないほうがいいかもしれません)Mumbere father-in-law dies in Kampala | edge
 (英語:二度目以降の閲覧ではユーザ登録を求められるようです)Rwenzururu King Cautions Subjects Against Propaganda :: Uganda Radio Network

 

※リンクはモバイル版へ飛ぶようです:
Daily Monitorさんのツイート: "King Mumbere’s father-in-law collapses, dies #MonitorUpdates https://t.co/6OjMzcvkKn"

Daily Monitor – Rwenzururu kingdom is mourning the death… | Facebook

 

※上記のプログラムエラーのページへリンク:
edge.ugさんのツイート: "Leo Baluku Owanziake, the father-in-law to Rwenzururu King Omusinga (King) Charles Wesley Mumbere, has died. He passed on Monday morning as he was returning home from routine medication at the Uganda Cancer Institute. https://t.co/emQECZKpZw… https://t.co/q6OpMf9jPv"