ナイジェリア伝統的君主:イウォランド王が連邦政府に同国の伝統的君主団が南アフリカのズールー王と会談することを提案(2019年9月)ナイジェリア系住民が南アフリカで大規模な排他的攻撃を受けて両国関係などが極度に悪化している件

 南アフリカ共和国でナイジェリア系の人々が大規模な襲撃を受けた件(最近の英語メディアでは「Xenophobia」や「Xenophobic attacks」という表記が出てたらこの件であることが多いですが)、両国関係の悪化というか当然の結果が出ており、ナイジェリア側では南アフリカ資本の企業が休業をおこなったり、ナイジェリアの歌手などの有名人が南アフリカへは二度といかないと表明したりしています。また、ナイジェリア以外でも、南アフリカへの反感のようなものがこの機に吹き出しそうな気配もあり、 spillover も警戒されています。

 そんな中、ナイジェリア連邦共和国の報道によりますと、同国南西部オスン州【オシュン州】のヨルバ人君主の一人/イウォランド王“オバ”・アブドゥルラシード・アデウェール・アカンビ陛下(テル1世 : His Royal Majesty Oba Abdulrasheed Adewale Akanbi, Telu I, The Oluwo of Iwoland【Iwo Land】)は、両国間の協議では事態に対応するのに十分でないとし、ナイジェリア伝統的君主団が南アフリカ共和国の最有力伝統的君主/ズールー王グッドウィル・ズウェリティニ陛下(His Majesty King Goodwill Zwelithini of Zulu)を訪問して会談するということを連邦政府に提案したようです。
 “草の根の人々”が信頼するのは民主的に選ばれた政治家ではなく伝統的君主や部族王ということですが、この陛下も時々妙なことを言い出す伝統的首長の一人(妙なことを言い出す方は結構多いですけど)なので、連邦政府はスルーするのではないでしょうか。

 そもそも、ヨルバ系君主としては、二国間関係の前に数百年続いているヨルバ系君主内の争いをどうにかしたほうがいいのでは……。

 

 (英語)Delegate monarchs to meet Zulu King, Oluwo tells FG