スペイン王フェリペ6世陛下のカタルーニャ訪問をひかえ、スペイン君主政連合が「カタルーニャは王とともに」をモットーに支持行進を呼びかけ(2018年8月)

 2018年8月17日に、スペイン王フェリペ6世陛下(King Felipe VI : His Majesty The King of Spain)は、カタルーニャのバルセロナでのテロ事件(17-A)より1年の追悼式典に参列するため、同地を訪問予定。

 カタルーニャ自治政府は、もちろんのこと、訪問を歓迎しません

 スペイン君主政連合(La Unión Monárquica de España)という団体は、「カタルーニャは王とともに」をモットーに支持行進を呼びかけているとのこと。
※同組織は、1978年憲法と立憲君主制の護持を目的に近年設立されたもののようですが、規模や実際の影響力などはわかりません。

 

 (スペイン語:スペイン君主政連合公式サイト)Convocatoria, Barcelona :: Unión Monárquica de España

 (スペイン語)“Cataluña con su rey”. Monárquicos recibirán a Felipe VI en Barcelona antes del homenaje por el atentado

Monarquía Confidencialさんのツイート: "“Cataluña con su rey”. Monárquicos recibirán a Felipe VI en Barcelona antes del homenaje por el atentado https://t.co/pFe0hXS18J… https://t.co/Mb8dwoAXS6"

 

 以前のスペインの報道によりますと、カタルーニャでは役所なども含めて、フェリペ6世陛下を批判するビラが貼られまくっているような有様のようです。

 なにか事件が起きるのではないかという気がしますが……。

 

Royal Central によると、アルバニア王室当主レカ2世殿下が、新聞(?)のインタビューに対し「アルバニアとコソボを統合し、君主政国家になるべき」と発言したとのこと(2018年8月)

 (英語)Crown Prince Leka: “Kosovo and Albania should be united under a monarchy” – Royal Central

 

 英国の王室情報ニュースサイト「Royal Central」によりますと、アルバニア王室当主/アルバニア皇太子レカ2世殿下(His Royal Highness Crown Prince Leka II of the Albanians)が、同国の新聞かなにか(メディアを特定できませんでした)のインタビューで「アルバニアとコソボを統合し、君主政国家にするべき」と発言したとのことです。

 元ネタのはアルバニアメディアがよくわからないうえ、 Royal Central は時々信用できない記事を出すので、とりあえず話半分くらいの気持ちです。

 

 いちおう簡単な政治的な背景や、かつてのアルバニア王国との絡みで少し話を。

 旧ユーゴスラビア紛争を経て、コソボ共和国は独立しましたが、独立を承認していない国々からはセルビア共和国内のコソボ・メトヒヤ自治州とみなされています。
 アルバニア人が多数。

 アルバニアがその周辺への影響力を強め、統合していく大アルバニア主義への警戒と、実際にはそのような傾向は見られないという指摘は、2000年前後からゼロ年代後半までありましたが、その後、コソボの状況の改善が見られず、また近年の世界各地の紛争や独立運動の遠因をコソボ独立に求める考えなど、ややこしい状況は続いてます。

 いっぽう、セルビア共和国側は隣接するセルビア人居住地方及び伝統的にセルビアに属すると認識されている領域への影響力拡大を目指しているのは明らかで、またキリスト教のセルビア正教会は、自身の正式名称に「ペーチ総主教庁」を加えることを議論(ペーチ【ペヤ】はコソボ領)するなど、剣呑な雰囲気もあります(そもそも同教会の現在の正式名称が人によって違ったりするのですが、とりあえず近年の正式名称はセルビア正教会でよかったのではないかと思っています。が違うかもしれません)。

 また、コソボ独立を認めることと、コソボとアルバニアの統合を認めることは別であり、これが国際的に認められるのは厳しいのではないかと思われます。

 一方、かつてのアルバニア王国は、コソボのある程度を領有していた時期があり、またアルバニア王ゾグ1世陛下は、自身の息子であるアルバニア皇太子レカ【1世】殿下が生まれる前、女系の甥タティ殿下に、コソボ公(Prince of Kosovo)の称号を与え継嗣としていました。
 このような経緯から、現在のアルバニア王室当主であるレカ2世殿下が、アルバニアとコソボの統合と君主政復活を主張するのは、政治的な緊張感が高まる可能性をスルーすれば、特に不思議はありません。

 

記事(アル・アラビーヤ):サウジアラビア王サルマン陛下と孫のアブドルアジーズ王子殿下の写真(2018年8月)

 アル・アラビーヤの記事に、サウジアラビア王国の二聖モスクの守護者国王サルマン・ビン・アブドルアジーズ・アル・サウードサルマーン国王 : The Custodian of the Two Holy Mosques King Salman bin Abdul Aziz Al Saud of Saudi Arabia)と、孫のアブドルアジーズ・ビン・ハーリド・ビン・サルマン・ビン・アブドルアジーズ・アル・サウード王子殿下(His Royal Highness Prince Abdul Aziz bin Khalid bin Salman bin Abdul Aziz Al Saud)の写真が、「Heartwarming ~」と題されて掲載されています。

 

 (英語)Heartwarming pictures show Saudi King Salman with his grandson – Al Arabiya English

※記事中には別のカラーの写真もあります。

Al Arabiya Englishさんのツイート: "Heartwarming pictures show Saudi Arabia's #KingSalman with his grandson Abdul Aziz bin Khalid bin Salman. https://t.co/3Guh4G0ieI… https://t.co/2bGXHdEuXp"

 

 このアブドルアジーズ王子殿下の父は、ハーリド・ビン・サルマン・ビン・アブドルアジーズ・アル・サウード王子殿下(His Royal Highness Prince Khalid bin Salman bin Abdul Aziz Al Saud)で、現在、アメリカ合衆国駐箚サウジアラビア王国特命全権大使。
 ムハンマド・ビン・サルマン・ビン・アブドルアジーズ・アル・サウード皇太子殿下(His Royal Highness Crown Prince Mohammed bin Salman bin Abdul Aziz Al Saud)の全弟にあたるようです。

 

2018年7月4日付けの公布で、マリア・デル・カルメン・マルチネス=ボルディウ・フランコ閣下に第2代フランコ公爵襲爵の許諾が発表されていた模様(2018年7月)

 今年【2018年】3月に、マリア・デル・カルメン・マルチネス=ボルディウ・フランコ閣下(María del Carmen Martínez-Bordiú Franco)より、フランコ公爵位継承の申請がスペイン王フェリペ6世陛下(King Felipe VI : His Majesty The King of Spain)に出されました

 この申請は、スペインの故フランシスコ・フランコ総統の一人娘で初代フランコ女公爵カルメン・フランコ・ポロ閣下(ビリャベルデ侯爵夫人【未亡人】 : Carmen Franco Polo, 1st Duchess of Franco : The Most Excellent The Duchess of Franco : マリア・デル・カルメン・フランコ・ポロMaría del Carmen Franco Polo)の薨去に伴うもので、マリア閣下は初代の第一子・長女です。

※現行、スペイン貴族の継承法は、叙爵時の特別の指定や本人が他者に譲ったりしない限り、性別に関係なく第一子優先。

 この間、左派系団体などから、フランコ公爵位が継承されることへの反対意見が出されていたりしましたが、承認されたようです。

 

 (スペイン語)Disposición 9313 del BOE núm. 161 de 2018

 

 現在、フランコ公爵位の継承順位第1位は、第2代女公爵の生存している最年長の子供、正統派フランス王位継承者ルイ20世Louis XX)ことアンジュー公ルイ・アルフォンス殿下(Louis Alphonse : His Royal Highness The Duke of Anjou : ルイス・アルフォンソ・デ・ボルボン・マルチネス=ボルディウLuis Alfonso de Borbón Martínez-Bordiú)です。

 

皇太子(徳仁親王)殿下がフランス訪問の予定、9月7日出発・9月15日帰国予定(2018年)

 皇太子殿下(徳仁親王 : なるひと : Crown Prince Naruhito : His Imperial Highness The Crown Prince of Japan)が、フランス共和国を訪問の予定です。
 2018年9月7日出発・9月15日帰国予定。

 

 皇太子殿下のフランス国御訪問について – フランスご訪問(平成30年) – 宮内庁
 皇太子さま 来月フランス公式訪問へ | NHKニュース

 (スペイン語)Naruhito de Japón visitará Francia en septiembre con motivo del 160 aniversario de sus relaciones diplomáticas

 

 日仏友好160周年ということです。
 幕末の1958年【安政5年】、江戸幕府がフランス第二帝政と日仏修好通商条約(安政五ヶ国条約【安政諸条約】のひとつ)を締結してから160周年ということでしょうが、毎度のこととはいえ、不平等条約から160周年を「友好」と称するのもなんだかなあという気はします。

追記:
 スペイン語メディアの記事を読んでいたら、「外交関係樹立160周年」という書き方がしてありました。

 

続報:
 皇太子(徳仁親王)殿下がフランス訪問を前に記者会見(2018年9月)
 皇太子(徳仁親王)殿下がフランス訪問へ出発(2018年9月)