ヨルダン王アブドッラー2世陛下、カタール首長タミーム殿下らがそれぞれ天皇(徳仁)陛下を訪問。バーレーン皇太子、ブータン王女らは岸田総理と会談(2022年9月)安倍総理国葬に伴う来日

 そろそろ来日していた王室関係の人物の情報も出そろったのではないかと思い、記事にしておきます。
 来日した君主は二人(ヨルダン王とカタール首長)で、天皇(徳仁)陛下との会見がありました。

 

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天皇陛下、国葬参列のヨルダン・アブドラ国王らと会見|TBS NEWS DIG – YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=Ef4zwptUn7Q

 

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天皇陛下が国家元首らと異例の“マラソン”会見|TBS NEWS DIG – YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=n8OKEO8r8-c

 

ANNnewsCH(ANN NEWS):
天皇陛下 国葬で来日のヨルダン国王ら7カ国の元首と相次いで面会(2022年9月28日) – YouTube

 

 天皇陛下 国葬に参列のヨルダン国王ら7か国の元首と相次ぎ会見 | NHK | 国葬

 

 元・内閣総理大臣/従一位安倍晋三あべ しんぞう)の国葬儀に関連して来日していた各国君主および君主の一族は次のようになっています。

  • ヨルダン・ハシェミット王国国王アブドッラー2世・イブン・アル・フセイン陛下(アブドゥッラー2世アブドラ国王 : King Abdullah II bin Al-Hussein : His Majesty the King of the Hashemite Kingdom of Jordan)
    • ヨルダン王の いとこ ガジ・ビン・ムハンマド・ビン・タラール王子殿下(His Royal Highness Prince Ghazi bin Muhammad bin Talal)が同行
  • カタール国首長“シャイフ【シェイク】”・タミーム・ビン・ハマド・アル・サーニー殿下(タミム首長 : His Highness Sheikh Tamim bin Hamad Al Thani, Amir【Emir】 of the State of Qatar)
  • バーレーン皇太子・首相サルマン・ビン・ハマド・ビン・イーサ・アル・ハリーファ王子殿下(サルマーン皇太子 : His Royal Highness Prince Salman bin Hamad bin Isa Al Khalifa, Crown Prince and Prime Minister of Bahrain)
  • サウジアラビア王国外務大臣ファイサル・ビン・ファルハーン・アル・サウード王子殿下(His Highness Prince Faisal bin Farhan Al-Saud
  • クウェート首長の一族/外務大臣“シャイフ【シェイク】”・アフマド・ナーセル・アル・ムハンマド・アル・サバーハ閣下(His Excellency Sheikh Dr. Ahmad Nasser Al-Mohammad Al-Sabah
  • UAE大統領(アブダビ首長)の子息/アブダビ執行評議会委員・アブダビ執行事務局長“シャイフ【シェイク】”・ハーリド・ビン・ムハンマド・ビン・ザーイド・アル・ナヒヤーン殿下(His Highness Sheikh Khaled bin Mohamed bin Zayed Al Nayan, member of the Abu Dhabi Executive Council and Chairman of the Abu Dhabi Executive Office)
  • ブータン王室より、王妹/ソナム・デチェン・ワンチュク王女殿下(Her Royal Highness Princess Sonam Dechan Wangchuck

※フランス大統領はアンドラ公国の共同統治公となるため、元・大統領で今回も来日しているニコラ・サルコジ閣下(Nicolas Sarkozy)は元・君主ということになります(本人はハンガリー貴族の家系)。

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デンマーク王子ヨアキム殿下の前妻/フレデリクスボー女伯爵アレクサンドラ閣下が、ヨアキム殿下の子供らの王子称号が取り除かれることについて「青天の霹靂」「子供たちは追放されたと感じている」(2022年9月)

 デンマーク女王マルグレーテ2世陛下が、2023年1月1日より、次男のヨアキム王子殿下の子供たちに王子・王女の称号と殿下の敬称が使用されず、モンペザ伯爵子/モンペザ伯爵女の称号のみと閣下の敬称が使用されることを発表したことについて、ヨアキム殿下の元妻・フレデリクスボー女伯爵アレクサンドラ閣下(Her Excellency Alexandra, Countess of Frederiksborg)は、「青天の霹靂」「子供たちは追放されたと感じている」「彼らはなぜアイデンティティを奪われたか理解できていない」と事実上、非難するコメントをしているようです(ヨアキム殿下の四人の子供のうち二人はアレクサンドラ閣下との間の子供)。
 また、記事によれば、この発言について、ヨアキム殿下と現在の妻のマリー妃殿下の立場をも代理するもののようで、唐突に王室内に深刻な亀裂が発生した感もあります。

 

 (デンマーク語)B.T.'s royale korrespondent om Dronningens reaktion: 'Jeg tror, Dronningen er dybt rystet' | BT Royale – www.bt.dk

 (英語)Prince Joachim’s ex reacts to sons losing their Prince titles

デンマーク女王マルグレーテ2世陛下が、次男ヨアキム王子殿下の子供たちの称号・敬称から王子/王女と殿下を取り除くことを決定、2023年1月から(2022年9月)

 2022年9月28日、デンマーク女王マルグレーテ2世陛下(Margrethe II of Denmark : Her Majesty The Queen)は、2023年1月1日より、次男のデンマーク王子ヨアキム殿下(モンペザ伯爵 : His Royal Highness Prince Joachim of Denmark, Count of Monpezat)の子供たちはモンペザ伯爵子/モンペザ伯爵女の称号のみと閣下の敬称を使用することを決定しました。
※子供たちと書きましたが、男系子孫全体への適用です(まだ今はもちろんその下の世代はいませんが)。

追記:
 王子・王女ではなくなるのか、王子・王女ではあるが称号・敬称が使用されなくなるのかは不透明ではあります。
 モンペザ伯爵称号は2008年にヨアキム殿下および兄のフレデリック皇太子殿下とそれぞれの男系子孫が継承するものとして叙されています。

 これは(欧州)各国の直系のみに称号などを集中する動きと同じ、そして王族の義務からの解放、というような説明をされています。

 また、王位継承権・順位については影響がありません(君主の同意なく結婚すれば失うことになりますが)。

 

 (英語:デンマーク王室 公式サイト)Changes in titles and forms of address in the Royal Family

 

 四人の子供たちは現在はそれぞれ、

  • デンマーク王子ニコライ殿下(モンペザ伯爵子 : His Highness Prince Nikolai of Denmark, Count of Monpezat)
  • デンマーク王子フェリクス殿下(モンペザ伯爵子 : His Highness Prince Felix of Denmark, Count of Monpezat)
  • デンマーク王子ヘンリク殿下(モンペザ伯爵子 : His Highness Prince Henrik of Denmark, Count of Monpezat)
  • デンマーク王女アテナ殿下(モンペザ伯爵女 : Her Highness Princess Athena of Denmark, Countess of Monpezat)

 ですが、
 2023年1月1日からは

  • モンペザ伯爵子ニコライ閣下(His Excellency Count Nikolai of Monpezat)
  • モンペザ伯爵子フェリクス閣下(His Excellency Count Felix of Monpezat)
  • モンペザ伯爵子ヘンリク閣下(His Excellency Count Henrik of Monpezat)
  • モンペザ伯爵女アテナ閣下(Her Excellency Countess Athena of Monpezat)

 となります。

 

関連:
 デンマーク王子ヨアキム殿下の前妻/フレデリクスボー女伯爵アレクサンドラ閣下が、ヨアキム殿下の子供らの王子称号が取り除かれることについて「青天の霹靂」「子供たちは追放されたと感じている」(2022年9月)
 デンマーク王子ヨアキム殿下が、子供らの王子称号が取り除かれることについて「子供たちは傷ついている」(2022年9月)
 デンマーク女王マルグレーテ2世陛下が新たな声明。次男ヨアキム王子殿下の子供たちの称号・敬称についての決定に関して一家が強い失望を表明していることについて(2022年10月)

婚約(2022年8月25日):リヒテンシュタイン公子(ヨハン・)ヴェンツェル殿下とハルティヒ伯爵女フェリツィタスが婚約

 リヒテンシュタイン公子ヨハン・ヴェンツェル殿下(His Serene Highness Prince Johann Wenzel of Liechtenstein : Prinz Johann Wenzel von und zu Liechtenstein)とハルティヒ伯爵女フェリツィタス(Countess Felicitas of Hartig)が婚約したようです。

※ヨハン・ヴェンツェル殿下の表記は名前の間にハイフンが入るケースと入らないケースがあり、どちらが正しいか不明。また、ヴェンツェル単独の表記の場合もあります。

 ヨハン・ヴェンツェル殿下の父は、リヒテンシュタイン公室ではやや傍系のグンダカル殿下で、母はオルレアン派フランス王室の長姉であるリヒテンシュタイン公子妃マリー殿下(オルレアン公女 : フランス王女 : Her Royal Highness Princess Marie of Liechtenstein, Princess of Orléans, Princess of France)です。そのため、マリー殿下の弟のパリ伯ジャン4世殿下が自身の公式サイトで婚約を報じています。

 ハルティヒ家は、オーストリアやチェコなどの貴族の家柄です。

 

 (英語)Eurohistory: A Princely Engagement: Prince Johann Wenzel of Liechtenstein and Countess Felicitas von Hartig

 (フランス語:オルレアン派フランス王室当主/パリ伯 公式サイト)Fiançailles de S.A.S. le Prince Johann-Wenzel de et à Liechtenstein – Le Comte de Paris

𝐅𝐢𝐚𝐧ç𝐚𝐢𝐥𝐥𝐞𝐬 𝐨𝐟𝐟𝐢𝐜𝐢𝐞𝐥𝐥𝐞𝐬 𝐝𝐞… – Prince Jean, Comte de Paris | Facebook

記事(英語):ナイジェリアで最も強力な王たち トップ10(2022年9月)

 定期的に見かけるタイプの記事ですが、ナイジェリア連邦共和国で最も影響力のある伝統的君主を10人挙げています。

 

 (英語)Most Powerful Kings in Nigeria (With Pictures): Top 10 – Bscholarly

 

 10人は、

1. Alaafin of Oyo
2. Emir of Kano
3. Sultan of Sokoto
4. Ooni of Ile-Ife:
5. Dein of Agbor
6. Oba of Benin
7. Oba of Lagos
8. Obi of Onitsha
9. Olu of Warri
10. Olubadan of Ibadan

 となっており、

  1. オヨ王
  2. カノ首長
  3. ソコトのスルタン
  4. (イレ=)イフェ王
  5. アグボー王
  6. ベニン王
  7. ラゴス王
  8. オニチャ王
  9. ワリ王
  10. イバダン王

 いずれも記事などで動静がよく報じられる人物たちです(オヨ王は2022年4月に崩御し、空位)。

 1.のオヨ王と、4.のイフェ王は、ヨルバ系の二大君主です。歴史的にもあまり仲がよろしくありません。
 7.のラゴス王、10.のイバダン王もヨルバ系なので、このトップ10ではヨルバ系君主が4人ということになります。イバダン王は最近崩御があり、先代王と確執・騒動があった人物が新たに王となっています。

 2.のカノ首長は、北部イスラム圏ではナンバー2の君主です。
 大きな影響力を誇った先々代のアド・バイエロの薨去後、長男のサヌシ・アド・バイエロではなく、ムハンマド・サヌシ2世(ジョナサン大統領(当時)と対立した中央銀行総裁(当時))が政治的なバランスも考慮されて州知事から指名されていました。
 しかし結局、廃位され、アド・バイエロの次男(?)のアミヌ・アド・バイエロ(ビチ首長という新設の首長になっていた)が継承しています。ビチ首長自体は弟のナシル・アド・バイエロが継承。
 また先述のサヌシ・アド・バイエロは首長位につけておらず、弟の即位後に評議会のメンバーに選出されていますが、将来の継承に影響が出るのかどうかはわかりません。

 3.のソコトのスルタンは、北部イスラム圏でナンバー1の権威の君主です。
 ナイジェリアからのマッカ(メッカ)巡礼を率いる役割を毎年のように大統領から打診されていますが、これが伝統なのかどうかはよくわかりません。

 5.のアグボー王は、(Dein of Agbor)という称号を用いますが、州の伝統的君主の評議会がこの称号を取り消して他の君主らと同じようなものにしようとした結果、抗議活動が起こったりするなどの出来事がありました。

 6.ベニン王、8.オニチャ王に比べると、9.ワリ王の知名度は低かったように思いますが、昨年の戴冠式に大統領経験者やイフェ王の訪問があったり、関連してベニン王との歴史的つながりがあらためて示されたりということがありました。