スペイン王フェリペ6世陛下が、ポルトガル大統領レベロ・デ・ソウザ閣下と会見(2021年3月)

 2021年3月12日、スペイン王フェリペ6世陛下(King Felipe VI : His Majesty The King of Spain)は、同王国を訪問したポルトガル共和国大統領マルセロ・ヌノ・ドゥアルテ・レベロ・デ・ソウザ教授閣下(His Excellency Professor Marcelo Nuno Duarte Rebelo de Sousa)と会見しました。

 

casarealtv(スペイン王室公式チャンネル):
Encuentro de S.M. el Rey con el presidente de la República Portuguesa, Sr. Marcelo Rebelo de Sousa – YouTube

 

Presidência da República Portuguesa(ポルトガル共和国大統領府 公式サイト):
Encontro alargado com Sua Majestade o Rei de Espanha D. Felipe VI – YouTube

 

 (スペイン語:スペイン王室 公式サイト)Inicio – Actividades y Agenda – Encuentro con Su Excelencia el Presidente de la República Portuguesa, Sr. Marcelo Rebelo de Sousa

 (ポルトガル語:ポルトガル共和国大統領府 公式サイト)Atualidade – Página Oficial da Presidência da República Portuguesa | Presidente da República com Sua Majestade o Rei de Espanha

 

Casa de S.M. el ReyさんはTwitterを使っています 「El Rey recibe al Presidente de Portugal, Marcelo Rebelo de Sousa. https://t.co/FadWfk01fy https://t.co/ku1wek3shw」 / Twitter

 

Casa de S.M. el ReyさんはTwitterを使っています 「Viaje del Presidente de Portugal, Marcelo Rebelo de Sousa, a España. https://t.co/FadWfk01fy https://t.co/J45wYoLIHR」 / Twitter

 

Casa de S.M. el ReyさんはTwitterを使っています 「Encuentro del Rey con el Presidente de Portugal, Marcelo Rebelo de Sousa, a España. https://t.co/FadWfk01fy https://t.co/40r0GywHAM」 / Twitter

インタビュー記事(スペイン語):ポルトガル王室当主/ブラガンサ公爵ドゥアルテ・ピオ殿下へのスペイン語メディアのインタビュー記事(2021年3月)「(前スペイン王)ファン・カルロス1世は良い王として記憶されるだろう」

 スペイン語のメディアが、ポルトガル王室(ブラガンサ家)当主のブラガンサ公爵ドゥアルテ・ピオ殿下(His Royal Highness Duarte Pio, Duke of Braganza)へのインタビュー記事を掲載しています。

 

 (スペイン語)Duque de Braganza: "Don Juan Carlos será recordado como un buen rey"

 

 内容は表題(前スペイン王ファン・カルロス1世陛下について、疑いなく良い王として記憶されるだろうとの意見)の他多数。

 COVID-19による死亡者数の増加・経済の低迷・ポルトガル王室の活動や財団への影響。

 長男で継嗣のベイラ公/バルセロス公爵/ポルトガル王子アフォンソ殿下(Infante Dom Afonso : His Royal Highness The Prince of Beira, The Duke of Barcelos)が大学を卒業しポルトガル=アメリカ経済同友会でインターンシップをおこなっていること、またリスボンの消防士のボランティアをしていること。
 長女のコインブラ女公爵/ポルトガル王女マリア・フランシスカ殿下(Her Highness Infanta Dona Maria Francisca of Portugal, Duchess of Coimbra)も大学を終え、(いまいちはっきりしませんが)広告関連企業で働いており、ジャーナリストとなって(ドゥアルテ・ピオ殿下が独立に深くかかわった)東ティモールと関わりたいようです。
 次男のポルト公爵/ポルトガル王子ディニス殿下(Infante Dom Dinis : His Highness The Duke of Porto)はベルギーの大学に在籍しているようですが、オンライン学習に切り替わっているようです。

 長男のアフォンソ殿下に関しては、ドゥアルテ・ピオ殿下に似ているのではないかという質問がインタビュアーからあり、それを肯定しています。軍歴、自然への関心、魚釣りに狩り、生態系の重視を挙げています(ドゥアルテ・ピオ殿下自身は狩りはあまりやっていないとも)。

 そしてブラガンサ公爵夫人イザベル殿下(Her Royal Highness Dona Isabel, Duchess of Braganza)との関係の話も出ます。
 イザベル殿下(1966年生まれ:ポルトガル貴族の系譜をくむ)が5歳の時にアンゴラで初めて会ったとのことです。

 ポルトガルと近いと言われるスペインのガリチアについて、スペイン王室との関係について。
 中世の王は戦士、ルネサンス時代は科学と文芸の保護者、現代の王はデモクラシーの守護者であるべきとの意見。
 ポルトガルで、30%以上が王政(復古)を支持し、40%が自分は「共和政主義者ではない」と回答している状況について。

 ポルトガルの環境保全について、ポルトガル語諸国共同体(CPLP)のさらなる関係強化が必要という見解などが語られています。

バネアサ農園事件:ルーマニア警察公式サイトが、実刑3年4ヶ月の判決が出た“自称ルーマニア王子”、ルーマニア王カロル2世男系孫パウル・ランブリノ氏(パウル・ホーエンツォレルン氏、法律上はパウル・フィリップ・アル・ロムニエイの名になっている模様)への令状を掲載(2020年12月)

 実刑判決の出たルーマニア王子パウル殿下(ポール王子 : His Royal Highness Prince Paul of Romania)を称するパウル・ホーエンツォレルン氏(パウル=フィリップ・ホーエンツォレルンPaul-Philippe Hohenzollernパウル・ランブリノPaul Lambrinoパウル・アル・ロムニエイPaul al României)に対し、ルーマニア警察 公式サイトが令状を公開しています。

 

 (ルーマニア語:ルーマニア警察 公式サイト)Poliția Română – AL ROMANIEI PAUL PHILIPPE

 

 パウル・フィリップ・アル・ロムニエイPaul Philippe Al Romaniei)というのが現在の法律上の名前のようです。

※「アル・ロムニエイ」というのは、要するに「ルーマニアの」という意味です。

 おそらくルーマニア王の相続人であることを認められたことを事由に、改姓も承認されたのでしょう。

 

StirileProTV – Știrile Pro TV ale orei 19.00 | Facebook

 

関連:
 バネアサ農園事件:“自称ルーマニア王子”、ルーマニア王カロル2世男系孫パウル・ランブリノ氏(パウル・ホーエンツォレルン氏)に実刑3年4ヶ月(2020年12月)ポルトガル滞在と思われるため、ブカレスト警察はEUで有効な令状を請求している模様

 

バネアサ農園事件:“自称ルーマニア王子”、ルーマニア王カロル2世男系孫パウル・ランブリノ氏(パウル・ホーエンツォレルン氏)に実刑3年4ヶ月(2020年12月)ポルトガル滞在と思われるため、ブカレスト警察はEUで有効な令状を請求している模様

 ルーマニア王子パウル殿下(ポール王子 : His Royal Highness Prince Paul of Romania)を称するパウル・ホーエンツォレルン氏(パウル=フィリップ・ホーエンツォレルンPaul-Philippe Hohenzollernパウル・ランブリノPaul Lambrinoパウル・アル・ロムニエイPaul al României)を含む六人に対し、ルーマニア高等法院は有罪を宣告しました。

 パウル・ランブリノ氏には実刑3年4ヶ月となっており、上訴はできないようです。
 ブカレスト警察が同氏の自宅に向かったところ、リア・ランブリノ夫人(Lia Lambrino)はパウル氏はポルトガルにいると回答した模様。
 よって、欧州連合【EU】で有効な令状が請求されているようです。
 おとなしくルーマニアに戻って刑に服すのか、逃げるのか。そもそも本当にポルトガルにいるのかわかりませんが……。

 

 (ルーマニア語)BREAKING Verdict final în dosarul Ferma Băneasa: Remus Truică – 7 ani, Benjamin Steinmetz și Tal Silberstein – câte 5 ani, Paul al României – 3,4 ani, toți cu executare/ Dan Andronic – 3 ani cu suspendare

 (英語)Royal Musings: Paul Lambrino has been sentenced to prison.
 (英語)Eurohistory: Paul Lambrino – Who Is in Portugal – Has Been Sentenced to Prison in Romania

 

 さて、この人物が誰なのか知らない方に簡単に説明しますと。

 ルーマニア王カロル2世は(王になる前ですが)最初の結婚を極秘におこないました。これは父フェルディナンド1世らに内密でおこなわれましたが、キリスト教/ルーマニア正教会の神品(聖職者)が立ち合い、教会法上有効であるといわれています。ただし、フェルディナンド1世らはこの結婚を強引に法律上無効としました。
 この結婚から生まれたカロル2世の長男が故カロル・ランブリノ氏(ルーマニア王子ミルチャ殿下を称)で、さらにその長男がパウル・ランブリノ氏です。
  EU や各国の裁判で、父母の結婚(ルーマニア王カロル2世の最初の結婚)は合法でありカロル・ランブリノ氏はカロル2世の合法的な相続人であるとされました(しかしこれはルーマニア王位や王子の称号に関することに踏み込んだものではありません)。この結果により、パウル・ランブリノ氏に対しホーエンツォレルンの姓が用いられたりする例も出ました(ルーマニア王室の男系はドイツのホーエンツォレルン=ジグマリンゲンの系統です)。
 また、この結婚が有効だとすると、二回目の結婚から生まれた故・ルーマニア王ミハイ1世陛下の立場はどうなるのかという面倒な話題もありますが、そこはとりあえずあまり考えられていません

 カロル・ランブリノ氏はルーマニア王室当主を称したりはしませんでしたが、子息のパウル・ランブリノ氏は当主を称し旧ルーマニア王ミハイ1世陛下に対抗します。

 ……とここまでは、逮捕事由と関係ありませんが、このような経緯から、彼が王室当主である・または王の相続人であるとするならば、当然、王室の財産が彼に“返還”されてもよさそうに見えます。
 2006年~2013年に渡って大規模で広範囲な汚職・犯罪がおこなわれ、その中にはバネアサ農園、スナゴヴ森といった王室に属していた財産をパウル・ランブリノ氏のものであると見せかけることによって実現しているものがあります。
 今回の実刑判決はこれに基づくものです。

 

 パウル・ランブリノ氏がポルトガルに滞在している理由は不明ですが、判決を予期し、逃亡した可能性もあります。ポルトガルの裁判所はランブリノ系統の権利を認めています。とはいえ、今回の実刑判決に関連してEU令状が発出された場合になにか手加減してくれるとは考えられませんが……。

 

 パウル氏とリア夫人の間にはカロル・フェルディナンド・ランブリノという一子がいます。
 リア夫人の生年の情報が誤りでなければ60歳での出産ということで、疑問視やら最近の技術やら、そういった話題にもなりますが、とりあえず育つにつれ外見は父親に似てきているという指摘もされています。
 ルーマニア正教会の中にはこの男子を正統なルーマニア王位の継承者と考えているものもわずかとはいえいるようです。

 

続報:
 バネアサ農園事件:ルーマニア警察公式サイトが、実刑3年4ヶ月の判決が出た“自称ルーマニア王子”、ルーマニア王カロル2世男系孫パウル・ランブリノ氏(パウル・ホーエンツォレルン氏、法律上はパウル・フィリップ・アル・ロムニエイの名になっている模様)への令状を掲載(2020年12月)
 逃亡中のルーマニア王カロル2世男系孫パウル・フィリップ・アル・ロムニエイ氏(“ルーマニア王子パウル殿下”)の妻、リア妃と子息カロル・フェルディナンドが居住していた別荘を銀行に接収されたとの報道(2021年7月)
 逃亡中のルーマニア王カロル2世男系孫パウル・フィリップ・アル・ロムニエイ氏(“ルーマニア王子パウル殿下”)がフランスで身柄を拘束された模様(2022年6月)

 

動画(ポルトガル語):ポルトガル王室当主/ブラガンサ公爵ドゥアルテ・ピオ殿下のメッセージ映像(2020年12月)スペインとの同君連合を離脱するポルトガル王政復古戦争開始から380周年

 ポルトガル王室(ブラガンサ家)当主のブラガンサ公爵ドゥアルテ・ピオ殿下(His Royal Highness Duarte Pio, Duke of Braganza)が、メッセージ映像を出しています。
 1640年12月1日のスペイン王国との同君連合離脱を目指して始まったポルトガル王政復古戦争開始から、2020年12月1日で380周年となります。

 

casarealportuguesa1:
Mensagem do dia 1º de Dezembro de 2020 S.A.R. o Senhor D. Duarte, Duque de Bragança – YouTube