ナイジェリア伝統的君主:オヨ州知事が、新たなオヨ王に アビンボラ・アキーム・オウォアデ王子 を承認したと発表される(2025年1月)オヨの高位首長らの中に反発の動き

 2025年1月10日、ナイジェリア連邦共和国のオヨ州知事セイ・マキンデ閣下(His Excellency Seyi Makinde)は、ナイジェリア伝統的君主の中でも有力な君主の一人オヨ王に、アビンボラ・アキーム・オウォアデ王子(Prince Abimbola Akeem Owoade)を承認したと発表されました。

 やや唐突な発表です。

 

 (英語:ナイジェリア連邦情報省)New Alaafin of Oyo has just been appointed by the Governor of Oyo State, Engr. Seyi Makinde – Federal Ministry of Information and National Orientation

In the statement signed by the Commissioner for Information and Orientation, Prince Dotun Oyelade, the Oyo State government said that after thorough consultations and divinations, Prince Abimbola Akeem Owoade has been recommended by the Oyomesi and approved by the Governor of Oyo State.

連邦情報省の理事ドトゥン・オイェラデ王子(Prince Dotun Oyelade)の署名による、アビンボラ・アキーム・オウォアデ王子がオヨ州知事にオヨ王として承認されたとする声明が出た、ようです(追記:枢密院である Oyomesi によって推薦されたとも書いてありますが、下記のように反対があります)。

 

 2022年4月の前・オヨ王崩御から年月が経過しています。
関連:
 訃報(2022年4月22日):ナイジェリア伝統的君主/オヨ王 ラミディ・オライウォラ・アデイェミ3世 陛下が崩御(1938~2022)

 

 オヨ王の選出は、複数の系統から選ばれるものです。

 オヨ王国の枢密院(Oyomesi : Oyo Mesi)は、候補としてルクマン・アデロドゥン・グバデゲシン王子(Prince Lukman Adelodun Gbadegesin)という人物を選出し、すでにある程度の期間が経過していたようですが、この人物に金銭トラブルや(オヨ王選出を意図して高位首長らへの)贈賄疑惑があり、(それが理由かはわかりませんが)オヨ州知事の承認は得られていませんでした。

 枢密院の7人の高位首長のうち、伝統的宰相ユスフ・アキナデ閣下(His Supernal Highness High Chief Yusuf Akinade, Basorun【Bashorun】 of Oyo)ら5人が今回の決定を支持していないようです。

 

 (英語)Prince Abimbola Owoade Emerges New Alaafin Of Oyo – The Whistler Newspaper
 (英語)Makinde appoints Abimbola Owoade as Alaafin of Oyo – Vanguard News
 (英語)JUST IN…. New Alaafin Oyo emerged, Prince Akeem Owoade | Royal News
 (英語)Seyi Makinde names Abimbola Owoade as Alaafin of Oyo | TheCable
 (英語)Who is Prince Abimbola Owoade? The new Alaafin of Oyo – Businessday NG
 (英語)FLASHBACK: Prince Gbadegesin Was Oyomesi's Favourite Alaafin Candidate, Then EFCC Found Bribery Scandal
 (英語)Oyo kingmakers reject Owoade's appointment as Alaafin  – Daily Trust
 (英語)Kingmakers reject appointment of new Alaafin, call decision unlawful

 (ピジン英語)Prince Abimbola Owoade: Governor Seyi Makinde confam appointment of new Alaafin of Oyo – BBC News Pidgin

 

XユーザーのTheCableさん: 「Oyo kingmakers write Makinde, reject Abimbola Owoade's appointment as Alaafin | TheCable https://t.co/9Q2HYn37xF https://t.co/CnVNXtBG3S」 / X

 

続報:
 ナイジェリア伝統的君主:オヨ州知事によってオヨ王に承認されたアビンボラ・アキーム・オウォアデ王子がオヨに到着する(2025年1月)

Point de Vue(フランス語)が、ロマノフ家継嗣のロシア大公ゲオルギー殿下夫妻の第二子が春に誕生すると報道しています(2025年1月)

 Point de Vue(フランス語)が、ロシア帝室継嗣のロシア大公ゲオルギー殿下(His Imperial Highness The Heir, Tsesarevich, and Grand Duke George of Russia : プロイセン王子 : Prince of Prussia)とヴィクトリア・ロマノヴナ妃殿下(Her Serene Highness Princess Victoria Romanovna)の間の第二子が、2025年春に誕生すると報じています。

 

 (フランス語)George de Russie et Victoria Romanovna attendent leur deuxième enfant | Point de Vue

 

 今のところ、他で見かけていない情報です。

 

追記:
ヴィクトリア妃のインスタグラムが更新されました:
Instagram

追記2:
ロシア帝室 公式ウェブサイトが更新されました。
 (英語:ロシア帝室 公式ウェブサイト)Russian Imperial House – 2025-01-10 Announcement from the Chancellery of the Imperial Family

 (英語)Happy Announcement from the Imperial House — The Russian Legitimist

 

関連:
 誕生(2022年10月21日):アレクサンドル・ゲオルギエヴィッチ公子殿下。ロシア帝室ロマノフ家継嗣/ロシア大公ゲオルギー殿下夫妻の第一子・長男

ベルギー王子オスカル殿下の姓が、オヘア(O’Hare)から、オヘア・ド・サクス=コブール(O’Hare de Saxe-Cobourg)に変更された模様(2024年11月)

 2024年12月6日のベルギー王国官報によりますと、2024年11月20日に、ベルギー王子オスカル殿下(His Royal Highness Prince Oscar of Belgium : オスカル・オヘア : Oscar O’Hare)の姓を、オヘア(O’Hare)から、オヘア・ド・サクス=コブール(O’Hare de Saxe-Cobourg)に変更する許可が出たようです。

 オスカル殿下の母は、ベルギー王女デルフィーヌ殿下(Her Royal Highness Princess Delphine of Belgium)で、デルフィーヌ殿下は、アルベール2世の婚外子です。
関連:
 前ベルギー王アルベール2世陛下の娘であることが確定したデルフィーヌ・ボエルがベルギー王女に(2020年10月)子供二人もジョゼフィーヌ王女殿下とオスカル王子殿下に

 デルフィーヌ殿下は、親子関係の確定後、ド・サクス=コブール(de Saxe-Cobourg)を姓としていましたが、子供たちは父方のオヘア(O’Hare)のままでした。
 今回、第二子のオスカル殿下の姓が組み合わせ式のオヘア・ド・サクス=コブール(O’Hare de Saxe-Cobourg)となったようです。
 姉のジョゼフィーヌ殿下の姓の変更も申請されているようですが、特に問題はないと思われ、申請時に成年に達しているかどうかで手続きが違うのではないかと思います(ジョゼフィーヌ殿下は21歳、オスカル殿下は16歳)。

 

 (ベルギー王国官報 2024年12月6日:該当箇所は520ページ目:132098の下部)06_1.pdf
オランダ語:

Bij koninklijk besluit van 20 november 2024 is machtiging verleend aan de genaamde O’Hare, Oscar John Patrick Tobias Léopold Michel, Prins van België, geboren te Ukkel op 28 april 2008, er wonende, om zijn naam in die van “O’Hare de Saxe-Cobourg” te veranderen.

フランス語:

Par arrêté royal du 20 novembre 2024 le nommé O’Hare, Oscar John Patrick Tobias Léopold Michel, Prince de Belgique, né à Uccle le 28 avril 2008, y résidant, est autorisé à substituer à son nom celui de “O’Hare de Saxe-Cobourg”.

デンマーク王フレデリック10世陛下が、デンマーク王室の紋章を変更(2024年12月)カルマル同盟を示す三つの王冠は外される

 2024年12月20日、デンマーク王フレデリック10世陛下(King Frederik X of Denmark : His Majesty The King)は、デンマーク王室の紋章を変更する勅令を発布しました。

 1972年よりの紋章との大きな変更は、カルマル同盟を示す三つの王冠が外されたこと。
 また、グリーンランドを示す白熊、フェロー諸島を示す雄羊が目立つようにそれぞれ独立したクォーターに配置されました。

ウィキメディア・コモンズより/
変更後:
Royal coat of arms of Denmark (2024)

変更前:
Royal coat of arms of Denmark (1972–2024)

 

 (英語:デンマーク王室 公式ウェブサイト)Establishment of new royal coat of arms
 (デンマーク語:デンマーク王室 公式ウェブサイト)Fastsættelse af nyt kongevåben
 (デンマーク語:デンマーク官報)Bekendtgørelse om fastsættelse af det kongelige danske våben

DET DANSKE KONGEHUS 🇩🇰(@detdanskekongehus) • Instagram写真と動画

(旧)ギリシャ皇太子パウロス殿下らが、ギリシャの市民権を回復(2024年12月)

国籍と市民権を混同していたので訂正を入れました。また、曖昧な部分にさらに訂正を入れる可能性があります:

 (旧)ギリシャ王室からの発表および報道によりますと、故ギリシャ王コンスタンティノス2世陛下の五人の子供がギリシャの市民権を回復しました。
 そのうちの一人で現ギリシャ王室当主・(旧)ギリシャ皇太子パウロス殿下(デンマーク王子 : His Royal Highness Crown Prince Pavlos of Greece, Prince of Denmark)の五人の子供は新たにギリシャ国籍を取得しましたギリシャの市民権を取得しました(国籍に関してはよくわかりません)。

 
 1994年に、コンスタンティノス2世と、現在の共和制ギリシャ政府との対立により、(旧)ギリシャ王室の構成員はギリシャの市民権を剥奪されていました。
 その後、コンスタンティノス2世らは、デンマークの外交官パスポートを使用していたようです(コンスタンティノス2世は男系でデンマーク王室子孫、妻のアンナ=マリア陛下はデンマーク王室出身)。
 また、パウロス皇太子の五人の子供は、1994年より後に生まれているため、今回はじめてギリシャの市民権を取得したことになると思われます(国籍は不明)。
※パウロス皇太子の母であるアンナ=マリア陛下は今回の件には興味がないとしてギリシャの市民権を再取得していません。

 現政府との合意の条件の一つは姓を定めることで、デ・グレスDe Grèce)が選ばれたようです。
※そのほかの条件は、現在の共和国憲法に忠誠を誓ったり、王室の権利や称号を主張しないなどです。

 

 (英語版:ギリシャ王室 公式ウェブサイト)Announcement 23/12/2024

 (英語)Greece’s former royal family seeks to reclaim citizenship 50 years after monarchy abolished | AP News
 (英語)Former Greek royal family expresses 'deep emotion' after regaining citizenship – ABC News