トスカナ大公を称する、メディチ家の一系統メディチ・ディ・オッタヤーノ家の一員オッタヴィアーノ公子が、帰天したローマ教皇フランシスコ聖下への弔意を表明(2025年4月)

 トスカナ大公を称する、メディチ家の一系統メディチ・ディ・オッタヤーノ家の一員オッタヴィアーノ・デ・メディチ・ディ・トスカーナ・ディ・オッタヤーノ公子(Prince Ottaviano Medici di Toscana di Ottaiano)が、帰天したローマ教皇フランシスコ聖下への弔意を表明しています。

 表記を少し英語風に変更して表記すると、トスカナ大公オッタヴィアーノ・デ・メディチ・ディ・トスカナ(His Royal Highness Grand Duke Ottaviano de’ Medici di Toscana)と称しているようです。

 

 (イタリア語:オッタヴィアーノ公子の公式ウェブサイト)Comunicato di Cordoglio per la Scomparsa di Papa Francesco –

 

 オッタヴィアーノ公子の主張は、トスカナ大公の地位は、本来メディチ家の一員である(がトスカナ大公となったのは別系統である)オッタヤーノ家などの家が継承するべきでだったが、主にハプスブルク家などの介入により、ハプスブルク家の傍系がトスカナ大公となった、ということになるでしょうか。
 これを前提として(妥当かどうかは正直わかりませんが)、その経過を不服として自らが正統であると主張するのは理解できるように思えますが、しかし。
 実はオッタヴィアーノ公子は、オッタヤーノ系統の当主的な立場にありません。
 より年長系統のジュリアーノという人物がオッタヤーノ公およびサルノ公爵として、当主的な地位にあります。
 従って、たとえオッタヤーノ系統が正統なトスカナ大公位の継承者だとしても、それはジュリーアーノ公ではないのか? この疑問に答えることが出来ていません。

 オッタヴィアーノ公子は、フィレンツェを拠点にして、熱心に活動しているようですが、以上のような状況や、そもそもトスカナはハプスブルク家の権利と見なされていることもあり、あまり動向が報じられていることもありません。
(なお、ハプスブルク家の内部の問題としても、トスカナ大公国の大公の地位は、本家筋である皇帝に譲渡されている文書があるとして、その後はハプスブルク家内にトスカナ大公室と呼ばれるものは存在しないと判断している人々もいます。いずれ詳しく調べてみたいと思っています)

ハプスブルク家のトスカナ大公室系当主ジギスムント大公殿下が、マルタ騎士団特命全権大使として、ウルグアイ大統領ラカジェ・ポウ閣下に信任状を捧呈(2025年1月)

 2025年1月7日、ウルグアイ東方共和国駐箚マルタ騎士団特命全権大使/オーストリア大公ジギスムント殿下(His Imperial and Royal Highness Archduke Sigismund of Austria, Prince Imperial of Austria, Prince Royal of Hungary and Bohemia, Prince of Tuscany : ジギスムント・オットー・フォン・ハプスブルク=ロートリンゲン : Sigismund Otto von Habsburg-Lothringen)が、ウルグアイ東方共和国大統領ルイス・ラカジェ・ポウ閣下(His Excellency Luis Lacalle Pou)に信任状を捧呈しました。

 

𝐀𝐫𝐜𝐡𝐝𝐮𝐤𝐞 𝐒𝐢𝐠𝐢𝐬𝐦𝐮𝐧𝐝 𝐎𝐭𝐭𝐨… – The Grand Ducal House of Tuscany | Facebook

 

二人目の大使(0:23~)/
Comunicación Presidencial(ウルグアイ大統領府 公式チャンネル):
Imágenes del presidente Lacalle Pou en ceremonia de entrega de cartas credenciales – YouTube

 (スペイン語:ウルグアイ政府)Lacalle Pou recibió cartas credenciales de diplomáticos extranjeros | Uruguay Presidencia
※上記動画以外には写真などもありませんが、記述はあります(誤字がありますが……)。

Sigismund Otto von Hasburg-Lothringen, de la Soberana Orden de Malta,

 (写真:英語:マルタ騎士団 公式ウェブサイト)The Ambassador of the Order of Malta to Uruguay presents his letters of credence

Sigismund Otto von Habsburg-Lothringen

 

 ジギスムント殿下の母レティシア・ド・ベルズンス=ダーレンベルクLaetitia de Belzunce-d’Arenberg)は、ウルグアイでの事業や慈善活動で著名なようです。

 

着任記念レセプションの記事:
 (スペイン語)En fotos: una recepción en Punta del Este para presentar al archiduque Sigismund von Habsburg-Lothringen, nuevo embajador de la S. O. de Malta en Uruguay – Infobae
※あとで出席者を追記するかもしれません。

追記:

princesa Diana d’Orleans

1970年生まれのオルレアン公女ディアヌ殿下

condesa Alexandra de Poligny

アレクサンドラ・ド・ポリニー伯爵女
フランス貴族に複数あるポリニー家の一員?

Gianfranco Gallone, Nuncio Apostólico en Uruguay

ウルグアイ東方共和国駐箚ローマ教皇大使ジャンフランコ・ガローネ大司教座下(モトゥラ名義大司教)

訃報(2021年6月23日):前のトスカナ大公室系ハプスブルク家当主/レオポルド・フランチェスコ【レオポルト・フランツ】大公殿下が薨去(1942~2021)

 2021年6月23日、前のトスカナ大公室系ハプスブルク家当主/レオポルド・フランチェスコレオポルト・フランツ】大公殿下(His Imperial and Royal Highness Archduke Leopoldo FrancescoLeopold Franz】 of Austria, Prince Imperial of Austria, Prince Royal of Hungary and Bohemia, Prince of Tuscany)が薨去したようです。
 1942年10月25日生まれの74歳。

 殿下は1984年~1993年までトスカナ大公室系ハプスブルク家当主の座にありましたが、二度目の結婚が貴賤結婚のため、当主の権利を継嗣のジギスムント殿下に譲っています。

※なお、この二度目の貴賤結婚について、(旧)オーストリア帝室の一員としての権利には最終的には影響を及ぼしておらず、帝室の一員およびオーストリア帝位継承順位の中にに留まっている、と見られていました。また、オーストリア帝室の結婚要件緩和により、トスカナ大公室のほうが厳しくなっており、トスカナ大公室をはなれた人物がオーストリア帝室に留まっていると判断できるケースがあります。

 

 (英語)Tuscan high prince Leopoldo Francesco d’Absburgo-Lorena passed away – Diplomat magazine

 

注記:
 トスカナ大公室公式サイトは更新がほぼない上に、 Adobe Flash に依存していたため、どうなるかわかりません。