ウガンダ伝統的君主:ブガンダ王ロナルド・ムウェンダ・ムテビ2世陛下が、 いとこ の王女から土地に関する訴訟を起こされた模様(2019年9月)ほかにも多数の訴訟が起きており、王子や別の王女の名も

 報道によりますと、ブガンダ王ロナルド・ムウェンダ・ムテビ2世陛下(His Majesty Ronald Muwenda Mutebi II, Kabaka【King】 of Buganda)に対し、 いとこ のイディス・ムポロゴマ王女(Princess Edith Mpologoma)が、亡父の土地の横領(?)を理由に訴訟を起こしたようです。

 

 (英語)Tables turn! Buganda princess sues Kabaka Mutebi over land grabbing – PML Daily

The Kabaka Mutebi faces charges along with several others including Kampala Capital City Authority (KCCA), Commissioner Land Registration, Joseph Ssempebwa, Prince Kassim Kakungulu Nakibinge, Ferikitansi Keziya Nabisenke and Princess Namukabya Nfamba.

 

 他にも当局、土地登記委員(?)の人物、カシム・カクングル・ナキビンゲ王子(Prince Kassim Kakungulu Nakibinge)、ナムカビャ・ンファムバ王女(Princess Namukabya Nfamba)らがすでに訴訟を起こしているようです。
※王子と王女の間に名前がある「Ferikitansi Keziya Nabisenke」という人物も王子なのかもしれません。

 以前からブガンダ王国の土地の問題は錯綜しており、前提がよくわからない上に今のルールもよくわからず現況もわからないのですが、今回の件はわりと主張がわかります。
 簡単に言えば、欧州でもよくある、該当の土地は王個人のもの王国のものかという話です。
 イディス・ムポロゴマ王女側は、該当の土地は、王女や陛下の祖父であるブガンダ王“サー”・ダウディ・クワ2世(Sir Daudi Chwa II)の個人の土地だったとしており、その土地は息子(長男?)のジョージ・ウィリアム・マワンダ・クワ王子(Prince George William Mawanda Chwa)が継承し、そして今は娘の自分が相続しているはずだったのだが、ムウェンダ・ムテビ2世陛下が王国の土地だということにしているのだ、と主張しているということになります。
 そして2013年にこの土地が政府からブガンダ王に誤って返還された、としています。

 

 この件もそうなのですが、政府からブガンダ王(国)への資産返還に伴い、極めて雑な作業がおこなわれていたことは確かです。また、現状のブガンダ王国の土地のルールに関しての理解の共有もされていないようにも見受けられます(そもそも現在のブガンダ王国というのがどういうものか簡単に説明しろといわれても困る状況です)。
 欧州でも(旧)共産圏による(旧)王室などからの財産接収への返還に関していまだに争われている状況を考えると、ウガンダ共和国/ブガンダ王国のこれらの問題はこれからまだまだ続くでしょう。しかもまだまだ政府から返還されるものが多くあることを考えると、この手の裁判は 1000 年くらい先まで続くのではないかという気がします。