誕生(2024年5月23日):アウグストゥス・ミハイ・ド・ルーマニ・メトカーフ。ルーマニア王室当主/ルーマニア王位守護者マルガレータ陛下の姪の子

 2024年5月23日、エリサベタ・カリナ・ド・ルーマニ・メトカーフ夫人(Elisabeta Karina de Roumanie Metcalfe)とカート・メトカーフ氏(Kurt Metcalfe)の第一子・長男として、アウグストゥス・ミハイ・ド・ルーマニ・メトカーフAugustus Mihai de Roumanie Metcalfe)が誕生したと発表されました。

※各人物の発音は不明ですが、時と場合と人物によって異なる発音をされてそうではあります。

 エリサベタ夫人は、ルーマニア王女エレーナ殿下の娘で、母に次いでルーマニア王位継承順位第2位です。
 今回誕生したアウグストゥス・ミハイが継承順位に並ぶかはわかりませんが、エリサベタ夫人(と書いてあるのでそういう認識なのですが)はカート・メトカーフ氏と結婚しているようです。
 今回のアウグストゥス・ミハイの誕生は5月でしたが、5ヶ月ほど経過してから、ルーマニア王室によって発表されました。
 以上の状況から、継承順位に並んでいてもおかしくはない気はしますが、これについては正式な発表があるのを待ちましょう。

 なお、エリサベタ夫人の名前ですが、すでに結婚前から(姓は)メドフォース=ミルズ(Medforth-Mills)ではなくド・ルーマニ(de Roumanie)であったとの話です(兄のニコラス氏はそうではないです)。

 

Instagram

 

 (英語)Royal Musings: A son for Karina de Roumanie-Metcalfe

誕生(2020年11月7日):マリア・アレクサンドラ・アル・ロムニエイ・メドフォース=ミルズ嬢。“元ルーマニア王子”ニコラエ・アル・ロムニエイ・メドフォース=ミルズ氏夫妻の第一子・長女

 2020年11月7日、”元ルーマニア王子”のニコラエ・アル・ロムニエイ氏(Nicolae al Românieiニコラス・メドフォース=ミルズ氏 : Nicholas Medforth-Millsニコラエ・デ・ルーマニー・メドフォース=ミルズ氏 : Nicolae de Roumanie Medforth-Mills)とアリナ=マリア夫人(Alina-Maria)の間の第一子・長女となるマリア・アレクサンドラ・アル・ロムニエイ・メドフォース=ミルズ嬢(Maria Alexandra al României Medforth-Mills)が誕生したようです。

※ニコラエ氏の現在の法律上の名前がよくわからないので、本人が現時点でアカウントに使っているニコラエ・アル・ロムニエイ(Nicolae al Romaniei)と元々の姓であるメドフォース=ミルズ(Medforth-Mills)を結合しています。

 

 ニコラエ氏は、故・ルーマニア王ミハイ1世陛下の次女ルーマニア王女エレーナ殿下(ヘレン王女)の第一子・長男で、ミハイ1世よりルーマニア王子の称号を与えられ、将来的な王室当主と考えられていました。
 しかし、2015年に称号と継承権を剥奪されます。
 この理由について、はっきりとした公式の理由は示されていませんが、ニコラエ氏が結婚するつもりのない女性を妊娠させてしまったことが原因と推測されています(その子供について、ニコラエ氏は自分の子供と認めていません。追記:少なくとも当時は)。

 ルーマニアではニコラエ氏の王室復帰と将来的な当主の地位の継承は強く予測されています。
 しかし、ニコラエ氏の伯母で、現在のルーマニア王室当主/ルーマニア王位守護者マルガレータ陛下は、度々それを否定しています。
 一方、マルガレータ陛下は、自らの妹で、2013年にアメリカで犯罪に関わったために王女の称号などをミハイ1世に剥奪されていたイリーナ・ウォーカー夫人に対し、今年【2020年】に入って再度ルーマニア王女の称号を与えています(継承権の復活などはありません)。
 そして、ニコラエ氏の妹で、現行の継承ルールからいえば王室を継ぐことになるはずのエリサベタ・カリナ嬢がルーマニア王室に強くかかわる様子もありません。

 そのような理由から、今回誕生のマリア・アレクサンドラ嬢がルーマニア王室を将来的に継承する可能性も高いと思われますが、なにはともあれ、ニコラエ氏の今後の活動次第ということになるでしょう。

 

Regele Mihai ,bunicul meu ,ne ocrotește… – Nicolae al Romaniei | Facebook

 

Nicolae al Romaniei(@nicolaealromaniei) • Instagram写真と動画

 

 (英語)Eurohistory: Romanian Royal Birth: Maria Alexandra of Romania Has Arrived!

 

ルーマニア王カロル2世の再埋葬とそれに伴う礼拝(葬儀)など(2019年3月)ラドゥ王子殿下、ソフィア王女殿下、マリア王女殿下、”元ルーマニア王子”ニコラエ・メドフォース=ミルズ氏夫妻、“称ルーマニア王子”パウル・ホーエンツォレルン氏一家らが参列

 2019年3月8日~3月9日にかけて、ルーマニア王カロル2世陛下(Carol II of Romania)の葬儀・再埋葬などがおこなわれました。

 ルーマニア王カロル2世ですが、王位を手放し出国後、ポルトガル共和国のエストリルで崩御し、同地で埋葬されました。
 その後、ルーマニアに棺が戻され再埋葬がおこなわれましたが、王陵であるクルテア・デ・アルジェシュ大聖堂ではなくその外のクルテア・デ・アルジェシュ修道院におこなわれています。

 今回のさらなる再埋葬の件ですが、キリスト教/東方正教会/ルーマニア正教会の聖職者らが、王は代々の王陵に埋葬されることが望ましいという見解を述べていたことや、孫で現在のルーマニア王室当主/ルーマニア王位守護者マルガレータ陛下(Her Majesty Margareta, the Custodian of the Crown of Romania : ルーマニア皇太子マルガレータ殿下 : Her Royal Highness Crown Princess Margareta of Romania)は、おそらくそのようなことを積極的に望んではいなかっただろうこと(カロル2世の息子で、マルガレータ陛下の亡父である旧ルーマニア王ミハイ1世陛下はカロル2世とは会おうとせず、当時の再埋葬にも臨席せず)。そして、カロル2世の年長系統の男系の孫の“ルーマニア王子パウル殿下”にはこのような要望はあるでしょうが、2015年の違法な不動産取引の件以降、もともと大きくなかった発言権はほぼゼロになっており(公式サイトも消滅しました)、まとめるとルーマニア正教会主導の出来事なのではないかと思います。

 礼拝はルーマニア正教会の、
 トゥルゴヴィシュテ大主教ニフォン座下(個人の称号として府主教 : His Eminence Hon Metropolitan Nifon, Archbishop of Targoviste)、
 アルジェシュ・ムスチェル大主教カリニク座下(His Eminence Archbishop Calinic of Argeș and Muscel)
 ヴルチャ大主教ヴァルサヌフィエ座下(His Eminence Archbishop Varsanufie of Vâlcea)、
 らが執り行いました。

 

TRINITAS TV:
Osemintele regelui Carol al II-lea au fost așezate în noua catedrală regală – YouTube

 

短い映像/
CasaRegalaaRomaniei(ルーマニア王室公式チャンネル):
Ceremonia funerară Carol al II-lea, prima seară – YouTube

 

途中から切れる映像(削除されるかもしれません)/
CasaRegalaaRomaniei(ルーマニア王室公式チャンネル):
Regele Carol al II-lea înmormântat la Curtea de Argeș – YouTube

 

 以下、動画より主な参列者。

左から、ラドゥ王子殿下、ソフィア王女殿下、マリア王女殿下、ニコラエ氏:

 

左から、ラドゥ王子殿下、ソフィア王女殿下、マリア王女殿下、ニコラエ氏夫妻:

 

パウル・ホーエンツォレルン氏一家:

 

 参列者ですが、マルガレータ陛下の名代として、夫のルーマニア王子ラドゥ殿下(His Royal Highness Prince Radu of Romania)、妹のルーマニア王女ソフィア殿下(Her Royal Highness Princess Sophia of Romania)、妹のルーマニア王女マリア殿下(Her Royal Highness Princess Maria【Marie】 of Romania)が参列しています。
 一方、マルガレータ陛下及びすぐ下の妹で王位継承順位第1位のエレーナ王女殿下は参列していません。エレーナ王女殿下の子息ながら、一度与えられた「ルーマニア王子」の称号と「殿下」の敬称、そしてルーマニア王位継承権を剥奪された”元ルーマニア王子”のニコラエ・メドフォース=ミルズ氏(Nicolae Medforth-Millsニコラス・メドフォース=ミルズ氏 : Nicholas Medforth-Mills)とアリナ夫人は参列していますが、今のところの継承順位では将来的に王室当主となることになるエリサベタ・カリナ・デ・ロムニエ・メドフォース=ミルズ嬢(Elisabeta Karina de Roumanie Medforth-Mills)は参列していません。
 そして、ルーマニア王室公式ニュース配信サイト掲載の写真では、なるべくニコラエ氏をのせないように写真を選んでいるようにも思え、同王室は今後どうしたいのかと首をかしげる次第(いつものことですが)。

 そして、ルーマニア王子パウル殿下(ポール王子 : His Royal Highness Prince Paul of Romania)を称するパウル・ホーエンツォレルン氏(パウル=フィリップ・ホーエンツォレルンPaul-Philippe Hohenzollernパウル・ランブリノPaul Lambrino)とリア夫人、子息のカロル・フェルディナンド・ホーエンツォレルンCarol Ferdinand Hohenzollern)が、カロル2世の孫夫妻及び曾孫として参列しています。
 カロル2世は、父フェルディナンド1世らに内密で1回目の結婚をし、その間に生まれたのが故カロル・ランブリノ氏で、パウル氏はその長男です。この結婚は強制的に無効化されましたが、数十年後に各国の裁判所が有効と認め(ただしこれは生まれた子供へルーマニア王室に関する権利を認めたわけではありません)、またルーマニア正教会の教会法上合法な結婚であったことから教会内部に立場を支持する主教らも存在しました。
 故カロル氏は自らの出自に関する承認を求めたわけですが、一方子息のパウル氏は、自らがルーマニア王室当主と称するようになります。この主張に関しては細かいところで一定していませんでした。王室当主は自分ただ一人とする場合と、叔父である故ルーマニア王ミハイ1世陛下が王位についていたことは事実であることから王室当主の座は二つあると称する場合とがありました。
 教会内部以外にもその主張を支持する人々もいたのですが、上述した通り、2015年に違法な不動産取引で自宅軟禁に置かれ、以後ふるわない状態です。
 なお、妻のリア夫人との間に今回同席した子息がいるわけですが、リア夫人の生年の情報が誤りでなければ60歳での出産ということになり、なんといいますか、疑問視する意見もあります。

 

 (ルーマニア語:ルーマニア正教会通信)„Un act de recuperare istorică și comemorare liturgică”: Regele Carol al II-lea reînhumat alături de fiul său – Basilica.ro
 (ルーマニア語:ルーマニア正教会通信)Mesajul Înaltpreasfințitului Părinte Mitropolit Nifon la reînhumarea Regelui Carol al II-lea (Integral) – Basilica.ro

 (ルーマニア語:ルーマニア王室公式ニュース配信サイト)Ceremonia funerară a Regelui Carol al II-lea | Familia Regală a României / Royal Family of Romania

 

Basilica.roさんのツイート: "Regele Carol al II-lea a murit în exil, în Portugalia, pe 4 aprilie 1953 şi este singurul Rege al României care a fost înhumat până acum în afara unei biserici. https://t.co/2A4CJMUKdM"

 

Basilica.roさんのツイート: "„Mutarea sicriului cu osemintele Regelui Carol al II-lea dintr-o capelă izolată și așezarea acestuia în noua Catedrală Arhiepiscopală şi Regală de la Curtea de Argeș reprezintă un moment de recuperare istorică şi de integrare în tradiția monarhică… https://t.co/DWLkEAZznL"

 

Familia Regalăさんのツイート: "Ceremonia înmormântării Regelui Carol al II-lea la Curtea de Argeș https://t.co/OAVCzqH8XF… "
https://twitter.com/casamsregelui/status/1104391379696959488

 

Familia Regală a României (@familiaregalaaromaniei) • Instagram photos and videos

 

Familia Regală a României (@familiaregalaaromaniei) • Instagram photos and videos

 

宗教結婚式(2018年9月30日):”元ルーマニア王子”ニコラエ・メドフォース=ミルズ氏夫妻

 2018年9月30日、”元ルーマニア王子”のニコラエ・メドフォース=ミルズ氏(Nicolae Medforth-Millsニコラス・メドフォース=ミルズ氏 : Nicholas Medforth-Mills)とアリナ夫人の宗教婚がおこなわれました。
 場所はシナヤの聖エリアス聖堂で、ルーマニア王室ゆかりの場所です。

 事前告知通り、伯母のルーマニア王室当主/ルーマニア王位守護者マルガレータ陛下(Her Majesty Margareta, the Custodian of the Crown of Romania : ルーマニア皇太子マルガレータ殿下 : Her Royal Highness Crown Princess Margareta of Romania)や母のルーマニア王女エレーナ殿下(Her Royal Highness Princess Elena of Romania)は参列せず、妹のエリサベタ・カリナ・デ・ロムニエ・メドフォース=ミルズ嬢(Elisabeta Karina de Roumanie Medforth-Mills)は参列したようです。

 キリスト教/東方正教会/ルーマニア正教会のアルジェシュ・ムスチェル大主教カリニク座下(His Eminence Archbishop Calinic of Argeș and Muscel)が司式しました。

 

Antena 3:
Momente emoționante la nunta nepotului Regelui Mihai – YouTube

 

ライブ配信映像・2時間以上
Mihai Nicolae:
Nuntă Regală în România Centenară – YouTube

 

 (ルーマニア語:ビデオ付き記事)Video Moment din timpul cununiei religioase a fostului principe Nicolae cu Alina | Stiriletvr.ro – Site-ul de stiri al TVR

 (ルーマニア語)NUNTA ANULUI. Fostul principe Nicolae s-a căsătorit cu Alina Binder (FOTO+VIDEO)
 (ルーマニア語)NUNTA ANULUI. Fostul principe Nicolae s-a căsătorit cu Alina Binder (FOTO+VIDEO) | Galerie 0

 (ルーマニア語:ニコラエ・アル・ロムニエイ公式サイト)Cununia Religioasă – Poze | Nicolae al Romaniei

 

 (写真)Wedding Of Prince Nicholas Of Romania And Princess Alina Of Romania In Sinaia 画像と写真 | Getty Images

Prince Nicholas of Romania and Princess Alina of Romania leave after… ニュース写真 | Getty Images
Embed from Getty Images

 

追記:
 王室関連参列者として、
 シャウムブルク=リッペ公女エレオノーレ殿下(Her Serene Highness Princess Eleonore of Schaumburg-Lippe)、
 の名前が挙がっています。

 

”元ルーマニア王子”ニコラエ・メドフォース=ミルズ氏夫妻の宗教結婚式に、伯母のルーマニア王室当主/ルーマニア王位守護者マルガレータ陛下や、母のルーマニア王女エレーナ殿下は参列予定なしとの報道(2018年9月)

 ルーマニアの報道によりますと、2018年9月30日に予定されている”元ルーマニア王子”のニコラエ・メドフォース=ミルズ氏(Nicolae Medforth-Millsニコラス・メドフォース=ミルズ氏 : Nicholas Medforth-Mills)とアリナ夫人の宗教結婚式に、伯母のルーマニア王室当主/ルーマニア王位守護者マルガレータ陛下(Her Majesty Margareta, the Custodian of the Crown of Romania : ルーマニア皇太子マルガレータ殿下 : Her Royal Highness Crown Princess Margareta of Romania)や母のルーマニア王女エレーナ殿下(Her Royal Highness Princess Elena of Romania)は参列予定がないとのことです。

 

 (ルーマニア語)Reacţia fostului principe Nicolae, după ce s-a aflat că nimeni din Casa Regală nu va participa la nunta lui. Ce s-a întâmplat cu invitaţia trimisă – Mediafax

 

 妹のエリサベタ・カリナ・デ・ロムニエ・メドフォース=ミルズ嬢(Elisabeta Karina de Roumanie Medforth-Mills)は参列するとのことですが……。

 マルガレータ陛下だけが出ないというのであれば、ニコラエ氏の処遇を最終的に妹に任せるとも取れますが、エレーナ殿下まで参列しないとなると、エレーナ殿下にもニコライ氏の王室成員への再編入という考えはないとも受け取れます。

 一方、このままでは将来的には妹のエリサベタ嬢がルーマニア王室当主となることになりますが、そのような準備がなされているという情報はまったくありません。ほかに次世代でルーマニア王位継承権を保有しているのは兄妹の従妹のエリサベタ・マリア・ビアルネイシ嬢(Elisabeta Maria Biarneix)だけです。

 ルーマニア王室は一体なにがしたいのかわかりませんが……。

 

 しかし、いずれにせよ、ニコラエ氏のいうように、「まだ時間はある」ので、最終的にどうなるかはわかりません。