2025年5月11日、ムポンド人の王室が新たな王にシロソーランガ・カダキレ・シカウ王(King Silosohlanga kaDakhile Sigcau : ヨリサ・シカウ王子 : Prince Yolisa Sigcau)を選出したことを発表しました。
ムポンド人の王位については、1937年のマンドロンケ王(King Mandlonke)の崩御以降、争いが続いています。
21世紀に入っても、2010年にズマ大統領がザノズコ・シカウ陛下(Kumkani Zanozuko Sigcau)を王と認めた後も、憲法裁判所から異論が出ました。
2022年、同陛下の崩御後に、最高上訴裁判所が、同陛下の王位を無効と判断。女王位を求めていたウェジズウェ・シカウ王女(Wezizwe Sigcau)らの訴えを認めました
2024年に憲法裁判所があらためて、故ザノズコ・シカウ陛下の王位を有効とし、これにより同王の継承者を選ぶ動きが本格化します。
しかし、すでに、王室のほうは、故ザノズコ陛下の崩御後より、その息子であるヨリサ・シカウ王子を後継者として動いており、今回あらためて発表されました。
一方、 4月 には東ケープ州首相オスカー・マブヤネ閣下(Premier Oscar Mabuyane)が、ドゥメラニ・シカウ王子(Prince Dumelani Sigcau)を暫定的な王として認めています。これは、ファク氏族(AmaFaku)によって主張されており、同氏族が故ザノズコ陛下を選出していることにより正統性があるとしています。また、州首相は、王家の名前を提示しないといけないことと、正統な王家とは前の王を選出した家になるということで、ファク氏族=ファク王家がムポンドの王家である、ということにしないと法的なリスクがある……ようです。ともあれ、憲法裁判所が判断が何かあるらしく、州首相はそれを待っていて、そのためドゥメラニ王子が暫定的に王であると宣言されたようです。
また、マンドロンケ王の孫(?)を称するベキ・シカウ(Bheki Sigcau)という人物も王位を求めているようです(が、続報はないんじゃないかなあと思っています)。マンドロンケ王は子供がいなかったということになっていますが……。
なお、ムポンド人にはもう一人王が存在し、東のカウケニ王が通常ムポンド王とされており、西にはニャンデニ王が存在します。この扱いが正しいのかどうかわかりませんが……。
ニャンデニ王マンガリソ・ンドロヴイェズウェ・ンダマセ陛下(King of AmaMpondo aseNyandeni Mangaliso Ndlovuyezwe Ndamase)は、言葉を選んでいますが、シロソーランガ・カダキレ・シカウ王を支持している、と取れます(そもそも訪問している時点で支持ですが)。
8:15あたりから、ニャンデニ王が登場(メガネ?サングラス?の人物)/
Newzroom Afrika:
AmaMpondo succession dispute deepens – YouTube
Newzroom Afrika:
AmaRhelane royal family names Yolisa Sigcau as the rightful heir to King Zanozuko – YouTube
(英語)AmaMpondo Royal Family to Announce New King in Flagstaff | Pondoland Times
(英語)Mpondo Royal Family Officially Announces New King After Years of Uncertainty | Pondoland Times
(英語)King Silosohlanga Sigcau ascends to AmaMpondo throne – SABC News – Breaking news, special reports, world, business, sport coverage of all South African current events. Africa's news leader.
ファク氏族の首長、州首相の主張、ムポンド王家の拒否、など:
(英語)AmaMpondo royal house rejects Premier's recognition of acting king – SABC News – Breaking news, special reports, world, business, sport coverage of all South African current events. Africa's news leader.