マラウイ共和国北部のムズズ高等裁判所は、マラウイ共和国内の伝統的君主、トゥンブカ大首長ムティマ・ゴンドウェ(Mtima Gondwe, Tumbuka Paramount Chief Chikulamayembe)の2019年の選出・即位を、手続きに違反しており違憲として廃位したようです。
ムティマ・ゴンドウェのいとこのジョセフ・ボンゴロロ・ゴンドウェ(Joseph Bongololo Gondwe)が、自らが大首長となる権利を有していると主張し、提訴したのを受けた判決の模様。
ムティマ・ゴンドウェは、2018年の父・故トゥンブカ大首長ウォルター・チェンジ・ゴンドウェ(Walter Change Gondwe, Tumbuka Paramount Chief Chikulamayembe)の崩御を受けて、2019年に州政府の大臣によって即位を認められていたようですが、今回の判決は「手続きに違反しており違憲」とし「大統領が大首長を指名するまでムティマ・ゴンドウェは代行として留まる」としています。
とすると、州政府ではなく、大統領が指名するのが正しい手続きということにも思えますが……。マラウイでは、2019年に大統領選挙が無効となる混乱が発生しており、関連しているかもしれません。
記事内にはその他に、ムティマ・ゴンドウェ側の代理人を務めるハンガ・ゴンドウェ(Hunga Gondwe)という一族らしき人物の人名もあります。「決定は指名の手続きと即位を再度おこなう機会を与えたものだ」とコメントしているようで、これは再度指名されることを想定しているのでしょう。であれば、最高裁判所への上訴の意思は今のところなさそうです。
現在のマラウイ共和国大統領ラザルス・マッカーシー・チャクウェラ博士閣下(His Excellency Dr Lazarus McCarthy Chakwera)の反応を待つことになりそうです。
(英語)Mtima Gondwe removed as Paramount Chief Chikulamayembe | Malawi 24 – Malawi news