イラクのヤジディ公ハジム・タフシン殿下が、キリスト教/ローマ教皇フランシスコ聖下を訪問(2022年11月)

 2022年11月14日、イラク共和国クルディスタン地域のヤジディ人(orヤジディ教信者)の最高指導者であるヤジディ公“ミル”・ハジム・タフシン・“ベグ”殿下(His Highness Mir Hazim Tahsin Beg, Prince of the Yazidis)らが、キリスト教/ローマ教皇フランシスコ聖下(His Holiness Pope Francis)を訪問しました。

※「Mir」も「Beg」も称号・敬称系のもので、名前ではありません(名前の一部化する慣習がなければ)。表記が色々ありますが、「名前」といえるのは「Hazim」「Tahsin」の部分です。

 バチカン側は謁見者のリストを公表しただけですが、同殿下によると、両者はヤジディ教徒やクルディスタン地域の現状、ヤジディ教徒に対しておこなわれた行為や行方不明者について話し合ったということです。
 また、同行者の一人であり、(下記トルコ語のメディアによると)公の妻であるメカン・ハトゥンMekan Xatûn)は、世界中のすべての女性への不当な行為、特にヤジディ人の女性への不当な行為がなくなるように望んでいることと、平和な生活に戻るための支援を要請したとのことです。

※公の妻に関しても違う名前が出てきたりすることもありますが……。

 

 (英語:ローマ教皇聖座 公式サイト)Audiences, 14.11.2022

– His Highness Mir Hazim Mir Tahsin Beg, Prince of the Yazidis, with his wife and entourage;

 (イタリア語:ローマ教皇聖座 公式サイト)Le Udienze, 14.11.2022

– Sua Altezza il Principe degli Yazidi Hazim Mir Tahsin Beg, con la Consorte, e Seguito;

 上記はバチカンの、その日の教皇による謁見者のリストの発表ページです。英語版では称号である「Mir」が二回も表記されているなど混乱しています。イタリア語版では「Mir」を名前の間に挟んでいますが、これが正式な表記なのかというと、違うような気もしますが……。

 

 (トルコ語)Mir Hazım Beg, Papa Francis ile Vatikan’da bir… | Rudaw.net

Rudaw TürkçeさんはTwitterを使っています: 「#MirHazımBeg, #Papa’nın kendisine, “Elimizden gelen her şeyi yapacağız. #Şengal sorununun çözülmesi için uluslararası toplumun Irak’a baskı yapmasını sağlamaya çalışacağız” dediğini aktardı https://t.co/9TeTtnXFkA」 / Twitter

Rudaw Türkçe – #MirHazımBeg, #Papa’nın kendisine,… | Facebook

 

 (スペイン語)Francisco recibió en el Vaticano al heredero de los yazidíes, una comunidad perseguida en Irak | El Destape
 (ドイツ語)Weltliches Oberhaupt der Jesiden im Vatikan – kath.ch

イタリア王室(直系)継嗣ヴェネツィア公エマヌエーレ・フィリベルト殿下が、イタリア・サッカー5部リーグ「ACサヴォイア1908」の買収を検討しているとのこと(2022年11月)

 イタリアの複数の報道によりますと、イタリア王室継嗣のヴェネツィア公/ピエモンテ公/サヴォイア公子エマヌエーレ・フィリベルト殿下(His Royal Highness Prince Emanuele Filiberto of Savoy, Prince of Venice and Piedmont)が、カンパーニア州ナポリ県に属するトッレ・アンヌンツィアータを本拠地とするイタリア・サッカー5部リーグ(エッチェッレンツァ)の「ACサヴォイア1908」の買収を検討しているとのことです。

 なお、このチームですが、名前の由来ははっきりしていない(!)らしいものの、王室への敬意という説は当然のことながらあり、また、シンボルはサヴォイア王朝の紋章を使用していたこともあるらしいです。

 エマヌエーレ・フィリベルト殿下は、このチームを買収し、3~4年以内にセリエCに昇格させ、その後にはセリエBにも、といった希望などを述べています(う、うーん……。過去にはセリエBの時期もあったようですが)。

 

AGTW:
Torre Annunziata, Emanuele Filiberto rileva il Savoia Calcio: «Diamo un calcio alla malavita» – YouTube

 

La Repubblica:
Il principe Emanuele Filiberto compra il Savoia Calcio: "Così daremo un calcio alla camorra" – YouTube

 

 (映像:イタリア語)Emanuele Filiberto a Torre Annunziata per rilevare il Savoia Calcio – Calcio – ANSA.it

 (英語)Italian 'royal' Filiberto set to take over Savoia Calcio – English – ANSA.it

 

 (イタリア語)Emanuele Filiberto vuole comprare il Savoia Calcio di Torre Annunziata: Torneremo in Serie B

Fanpage.itさんはTwitterを使っています: 「Il Principe Emanuele Filiberto entra nel calcio ⚽️ Vuole comprare il Savoia Calcio 1908 di Torre Annunziata https://t.co/CsJjq7OE1a」 / Twitter

英国王チャールズ3世陛下夫妻のヨーク訪問時に、男が卵を投げつける→外れる(2022年11月)エクスティンクション・レベリオン(XR)の活動家か?

 2022年11月9日、英国王チャールズ3世陛下(King Charles III : His Majesty The King)と英国王妃カミラ陛下(Queen Consort Camilla : Her Majesty The Queen Consort)のヨーク訪問がありましたが、一人の男が卵を投げつける(外れる)という事件が発生しました。

 Daily Mail Online によると、男は、エクスティンクション・レベリオン(Extinction Rebellion : XR)の活動家で、緑の党から地方選挙に立候補経験がある、とのことです(今のところの情報ですが)。
 今回、この人物は、「この国は奴隷たちの血によって築かれた」というようなことを叫んでいたようです。なんかエクスティンクション・レべリオンの活動と違うような気がしますが……。
 また、関係なさそうではありますが、「私の王ではない」(Not My King)というメッセージを掲げた人物が別にいるのが動画から確認できます。

 

 (英語)York: Man arrested after eggs thrown at King Charles – BBC News
 (英語)Man 'throws eggs at King Charles and Queen Consort in York' | Daily Mail Online

 イギリス チャールズ国王夫妻が卵を投げつけられる けがなし | NHK | イギリス

 

The Royal Family Channel:
King and Queen Consort Whisked Away as Eggs Thrown in York – YouTube

 

The Royal Family Channel:
King and Queen Consort SCRAMBLE for Cover! 😱🍳 – YouTube

 

BBC News:
Eggs thrown at King Charles III in York – BBC News – YouTube

 

euronews:
Eggs thrown at King Charles, man detained – YouTube

 

BBC News Japan:
チャールズ英国王に卵が投げつけられる瞬間 ヨークで – YouTube

ドイツのライヒスビュルガー(Reichsbürger : 過激な君主政主義者)などに関するやや雑多な記事(英語)(2022年11月)ドイツ人の約10%が君主政支持、34歳未満では20%近くが支持(本当?)

 (英語)The march of Germany’s extreme monarchists | The Spectator

While this kind of extremism is still rare, there has long been residual monarchism in Germany. Around 10 per cent of Germans support the restoration of the royals; among those under 34, that number is nearly one in five.

 さて、実は記事の本筋とはさほど関係ありませんが、上記の部分。

「このような種類の過激主義はまだ稀だが、ドイツには君主政主義の残滓が長く残っている。約10%のドイツ人が、34歳未満では5人に1人近く(=20%近く)が、君主政復古を支持している」

 どこから出た数字なのかわからないのですが(そういえば最近のドイツの世論調査はまったく見ていませんでしたが)、34歳未満で5人に1人近くが支持というのは??? これ自体が高過ぎではということもありますが……。あなたがドイツに旅行して、34歳未満のドイツ人を5人見たら、そのうち1人はドイツ帝国復活を支持、というのが現実……?
 さらにいうと、この世代では、移民・難民やその子孫も多く含まれているでしょうし、彼らがドイツ帝国の復活を望む理由はまったく想像がつきません。
 となると、(正確で政治的に問題のない表現が思いつかないので適当な文章になりますが)昔からドイツにいるようなドイツ人の34歳未満の人々の中での割合はそれ以上になるということでしょう。そういう人々の間では、3人か4人に1人は君主政復活が支持されている、というのはにわかには信じがたい……。

 

 それはそれとして

 この記事の内容ですが。

・ライヒスビュルガー(Reichsbürger)という、過激な君主政支持者のグループがいて、彼らは違法行為や、陰謀論を繰り広げているよ。
・ドイツのための選択肢(AfD)も危険だよ。
・左派党の人が、政府がライヒスビュルガーなどの危険度を軽視していると指摘しているよ。
・ただ対策は丁寧にやらないと、危険度があがりかねないよ。

 みたいなことです。

 ライヒスビュルガーはまとまった集団ではないので、グループは色々あるはずです。
 その共通する主張の一つは、ドイツ帝国の解体が無効なので、ドイツ連邦共和国は政府でも何でもない、というものです。したがってその法律は法律でも何でもないので破っても良い、ということになるので破って捕まります
 なお、ドイツ連邦共和国は政府でも何でもない、という発想自体は君主政支持者でなくても使える発想なので、皇帝とかになんの興味もない人がまじっていたりするという話もあります(すみません、あまり詳しくありません)。

 

関連:
 ロイス公子 ハインリヒ13世 殿下らが、ドイツでクーデターを計画したとして逮捕(2022年12月)
 スピーチ映像(英語 2019年):ロイス公子 ハインリヒ13世 殿下によるスピーチ映像(2022年12月)

アンドラ共同統治公/ウルヘル司教ジュアン=エンリク・ビベス・イ・シシリア大司教座下が、アンドラ公国を駐箚する12ヶ国の大使を接受、信任状の捧呈を受ける(2022年10月)

※この記事はキリスト教 高位聖職者のニュースと重複します。

 

 2022年10月28日、キリスト教/ローマ・カトリック教会のウルヘル司教で、個人として大司教に叙されているジュアン=エンリク・ビベス・イ・シシリア座下(Archbishop Joan-Enric Vives i Sicília, Bishop of Urgell)は、司教宮殿にて、アンドラ公国を駐箚する12ヶ国の大使を接受、信任状の捧呈を受けました。

※ウルヘル司教はフランスの国家元首と共に、アンドラ公国の共同統治公となります。

 

Bisbat Urgell(ウルヘル司教 公式チャンネル):
Presentació de Cartes Credencials al Copríncep Episcopal – YouTube

 

 (カタルーニャ語:ウルヘル司教 公式サイト)Presentació i lliurament de les Cartes Credencials dels Ambaixadors de Brasil i Mèxic al Copríncep Episcopal
 (カタルーニャ語:ウルヘル司教 公式サイト)Presentació i lliurament de Cartes Credencials de 10 Ambaixadors al Copríncep Episcopal

Bisbat d'UrgellさんはTwitterを使っています: 「Dia de gran tasca diplomàtica al Palau Episcopal. Dotze ambaixadors presenten les #CartesCredencials al #CopríncepEpiscopal https://t.co/VUT0X0PvcD」 / Twitter

 

 12ヶ国は、ブラジル連邦共和国、メキシコ合衆国、モルドバ共和国、アルメニア共和国、オーストリア共和国、ポーランド共和国、エクアドル共和国、デンマーク王国、コソボ共和国、チリ共和国、ボスニア・ヘルツェゴビナ、モンゴル国、となっています。