訃報(2021年6月18日):ナミビア伝統的君主/ヘレロ人の大首長ヴェクイイ・ルコロが薨去(1954~2021)新型コロナウイルス感染症【COVID-19】。対立していた大統領が弔意を表明・国葬

 2021年6月18日、ナミビア共和国の伝統的君主の一人、ヘレロ人全体の大首長ヴェクイイ・ラインハルト・ルコロ(Ombara Otjitambi Advocate Vekuii Reinhard Rukoro)が薨去したようです。
 1954年11月11日生まれの66歳。
 新型コロナウイルス感染症【COVID-19】と発表されています。

 長年対立し続けてきたナミビア共和国大統領ハーゲ・ガインゴブ博士閣下(His Excellency Dr. Hage G. Geingob)は弔意を表明、葬儀は国葬の格となりました。

 

 

 (英語)Namibia: Herero Chief Vekuii Rukoro dies after COVID diagnosis | Africa | DW | 18.06.2021
 (英語)Paramount chief advocate Vekuii Rukoro of Herero people of Namibia (1954-2021) – THE AFRICAN ROYAL FAMILIES

 

Namibian Broadcasting Corporation:
Late Ombara Otjitambi Advocate Vekuii Rukoro accorded a state funeral – NBC – YouTube

 

Namibian Broadcasting Corporation:
Mourners pay tribute to Ombara Otjitambi Vekuii Rukoro- NBC – YouTube

 

Namibian Broadcasting Corporation:
Ombara Vekuii Rukoro buried- NBC – YouTube

 

Informanté:
Thousands of Ovaherero people attend Rukoro funeral – YouTube

訃報(2021年6月23日):前のトスカナ大公室系ハプスブルク家当主/レオポルド・フランチェスコ【レオポルト・フランツ】大公殿下が薨去(1942~2021)

 2021年6月23日、前のトスカナ大公室系ハプスブルク家当主/レオポルド・フランチェスコレオポルト・フランツ】大公殿下(His Imperial and Royal Highness Archduke Leopoldo FrancescoLeopold Franz】 of Austria, Prince Imperial of Austria, Prince Royal of Hungary and Bohemia, Prince of Tuscany)が薨去したようです。
 1942年10月25日生まれの74歳。

 殿下は1984年~1993年までトスカナ大公室系ハプスブルク家当主の座にありましたが、二度目の結婚が貴賤結婚のため、当主の権利を継嗣のジギスムント殿下に譲っています。

※なお、この二度目の貴賤結婚について、(旧)オーストリア帝室の一員としての権利には最終的には影響を及ぼしておらず、帝室の一員およびオーストリア帝位継承順位の中にに留まっている、と見られていました。また、オーストリア帝室の結婚要件緩和により、トスカナ大公室のほうが厳しくなっており、トスカナ大公室をはなれた人物がオーストリア帝室に留まっていると判断できるケースがあります。

 

 (英語)Tuscan high prince Leopoldo Francesco d’Absburgo-Lorena passed away – Diplomat magazine

 

注記:
 トスカナ大公室公式サイトは更新がほぼない上に、 Adobe Flash に依存していたため、どうなるかわかりません。

訃報(2021年6月1日):イタリア王室(アオスタ系統当主・サヴォイア公)アオスタ公爵アメデーオ殿下が薨去(1943~2021)

 2021年6月1日、対立するイタリア王室のうち傍系/アオスタ系統の当主(サヴォイア公)のサヴォイア公・アオスタ公爵アメデーオ殿下(Prince Amedeo : His Royal Highness The Duke of Savoy and The Duke of Aosta)が薨去した模様です。
 1943年9月27日生まれの77歳。

 薨去に伴い、子息のプッリャ公爵アイモーネ殿下(His Royal Highness Prince Aimone of Savoy-Aosta)が当主の地位を継承します。

※称号ですが、公式サイトのほか、報道したイタリア紙の多くが Duca di Savoia e Duca d’Aosta と、サヴォイア公とアオスタ公爵の称号を併記しています。この二つをアイモーネ殿下もこれから使用すると思われます。
 2006年の段階で、アメデーオ殿下が自身のアオスタ公爵号を子息のアイモーネ殿下に使用させるとした決定がややこしい影響を及ぼし、結果、アイモーネ殿下がプッリャ公爵の称号すら消極的になるような状況も生じましたが、これで解消となるでしょう。

 

 (イタリア語:イタリア王室アオスタ系統 公式サイト)Scomparsa di S.A.R. il Principe Amedeo di Savoia – Real Casa di Savoia
 (イタリア語:イタリア王室アオスタ系統 公式サイト)Superga 1 luglio 2021. Ultimo saluto a S.A.R. Il Principe Amedeo di Savoia – Real Casa di Savoia

 

葬儀の映像(一部)/
Basilica di Superga:
Cerimonia per il Principe Amedeo Duca D'Aosta – YouTube

 葬儀には他の(旧)君主家からの臨席もあり、アオスタ系統を当主とみなす動きは大きくないものの、イタリア王室一員であることは変わらないということでしょう。

訃報(2021年7月2日):“サー”・リチャード・リー準男爵(第3代)が卒去(1926~2021)

 2021年7月2日、英国の連合王国準男爵“サー”・リチャード・リー準男爵【第3代】(Sir Richard Leigh, Bt : 3rd Baronet)が卒去したようです。
 1936年11月11日生まれの84歳。

 卒去に伴い、弟のクリストファー・リーChristopher Leigh)が第4代のリー準男爵<オルトリンガム>となったようです。

 

 (英語)Peerage News: Sir Richard Henry Leigh, 3rd Baronet 1936-2021

訃報(2021年6月24日):ニジェール伝統的君主/カツィナ(=マラディ)のスルタン、アリー・ザキが崩御(1939~2021)

 2021年6月24日、カツィナ(=マラディ)のスルタン、アリー・ザキ(The Honorable Sultan of Katsina / Maradi, Ali Zaki)が崩御したとニジェール共和国のメディアが報じています。
 1939年生まれの82歳(ただしどの月の生まれか表記されていないため、81歳の可能性があります)。

 

 (フランス語)Décès ce jour 24 juin du sultan Ali Zaki de Katsina, Maradi à 82 ans  (gouverneur) | Agence Nigérienne de Presse
 (フランス語)Maradi : obsèques officielles ce vendredi du sultan du Katsina, Ali Zaki | ActuNiger

 

 カツィナはナイジェリア連邦共和国、マラディはニジェール共和国にあります。
 ともあれ、ちょうど国境のあたりということになります。
 カツィナの君主はナイジェリア側にも存在しますが、今回崩御したのはニジェール側の君主のようです。
 細かい情報がないので推測になりますが、もともとのカツィナのスルタンがマラディに逃れて本拠地としたのに対し、後に英仏間で植民地の境界がはっきりしたときに英国側が別の子孫をナイジェリア側に擁立したのではないかと思います。

 葬儀には、ニジェール側から政治家などの要人や伝統的君主、ナイジェリア側からの参列があったようです。