ウガンダ伝統的君主:衝突事件にかかわったとして殺人罪に問われ軟禁中のルウェンズルル王を廃位して、その母親を即位させようという動きがあった模様(2018年9月)

 (英語)The youngest and little-known Ugandan kingdom whose king is under house arrest – Face2Face Africa

 

 記事の内容は、ウガンダ共和国のルウェンズルル王チャールズ・ウェズリー・ムンベレ陛下【イレマ=ンゴマ1世】(His Royal Majesty Charles Wesley Mumbere, Irema-Ngoma I, King【Omusinga】 of Rwenzururu)が、衝突事件にかかわったとして殺人罪に問われ軟禁中である経緯などを述べたものですが、その中に母親で、先代の故イサイア・ムキラニア陛下【キバンザンガ1世】(Isaiah Mukirania【Isaya Mukirania】【Isaya Mukirane】Kibanzanga I)の妻であるクリスティーン・ムキラニア陛下(Christine Mukirania)を王【女王】として立てようとする動きがあったとあります(どうも現実的ではなかったようです)。

 なお、記事中、この方に対して「Queen mother(クイーン・マザー)」という用語を前置していますが、この言葉はアフリカでは必ずしも君主の母親などを意味せず、場合によっては特に血縁家系も近くないひらたくいえば“ババ様”のような特殊な女性権威の称号(の英語表記)であることがあります。
 また、そのような場合でも、王の母親など近親が就くことがままあります(ややこしい)。

 今回の記事からは、そのような権威臭がまったく漂ってこないので、おそらく「王の母」以上の意味はないと思われます。

 

ガーナ:アナン(元)国連事務総長閣下の国葬に、オランダのベアトリクス前女王陛下(王女殿下)とメイベル妃殿下、ノルウェー皇太子妃メッテ=マリット殿下が臨席(2018年9月)棺が国旗に覆われ遺体の顔すら公開されなかったので議論に「彼は『黄金の剣』だから」説も

 2018年9月13日、ガーナ共和国政府主催で2018年8月18日に薨去した国際連合第7代事務総長コフィー・アナン閣下(His Excellency Mr【Dr?】 Kofi Annan)閣下の国葬がおこなわれたようです。

 西欧の王室からは、
 前オランダ女王ベアトリクス陛下(オランダ王女ベアトリクス殿下、オランニェ=ナッサウ公女、リッペ=ビースターフェルト公女 : Her Royal Highness Princess Beatrix of the Netherlands, Princess of Orange-Nassau, Princess of Lippe-Biesterfeld)、
 オランニェ=ナッサウ公子妃メイベル殿下(Her Royal Highness Princess Mabel of Orange-Nassau)、
 ノルウェー皇太子妃メッテ=マリット殿下(Crown Princess Mette-Marit of Norway : Her Royal Highness The Crown Princess)、
 が臨席したようです。

追記:
 モロッコ王国から、モロッコ王モハメッド6世陛下の代理として、“ムーレイ”・ラシッド王子殿下(His Royal Highness Prince Moulay Rachid)が参列した模様。
 (英語)Morocco- Prince Moulay Rachid Represents King Mohammed VI at Kofi Annan Funeral | MENAFN.COM
 (フランス語)SAR le Prince Moulay Rachid représente SM le Roi aux funérailles de Kofi Annan | MAP

 

 (写真一覧)Former UN Sec. Gen. Kofi Annan state funeral in Accra, Ghana – 13 Sep 2018 | Editorial Photos, Celebrity, News, & Sports Images | Rex

 

 (特にめぼしい情報なし)アナン元国連事務総長の国葬 ガーナ | NHKニュース

 

 なお、葬儀中、棺がずっと国旗に覆われていて、遺体の公開が顔すらもなかったことが、同地のSNSで話題になったようです。

 (英語)Ghanaians angry that they were not allowed to view Kofi Annan’s body :: Kenya – The Standard
※↑の記事では見出しがいかにもガーナ人が怒っているかのようですが、今までガーナの記事を読んできた経験からすると、ことはそんな簡単な問題ではないと思います。

 これについてのSNSでのやり取りの画像がコピペされており(しかもその内容の意味をはっきり解説していない!)、

What does mean? School me?

Busummuru is one of the state swords of Asante.
Only the Busummuruhene and Asantehene are allowed to hold it.
Woman are not supposed to look at it.
It is a symbol of authority.
So he with that title means he is by the order of the Busummuru.

「なんで? 教えて?」
「ブスムルはアシャンティの剣の一つ
 ブスムル首長とアシャンティ王のみが握ることが許される。
 女はそれを見ることは禁止されている。
 権威の象徴なのだ。
 だから彼がブスムルの称号を帯びていることは、ブスムルのように扱われるということだ」

 ……と事情を知らない人にはなんの回答にもなっていない文章が入っています。

 これを簡単にいうとこういうことでしょう。
 コフィー・アナン閣下は、2002年にアシャンティ王オトゥムフォ・オセイ・トゥトゥ2世陛下(アシャンティ皇帝 : His Royal Majesty Otumfuo Osei Tutu II, King【Emperor】 of the Ashanti Kingdom【Empire of Ashanti】【Asantehene of Asante】, Kumasehene of Kumasi)より神聖なる黄金の剣の名前を称号として受けています。この称号はアナン閣下以外誰も受けたことがないものです。
 その剣の名前が「ブスムル」(上記の文章では Busummuru となっていますが、これまでの報道などでは「Busumuru」ないし「Busumro」)です。上の「Busummuruhene」とブスムルの末尾に「-hene」を付ける表記は初めて見ましたが、これは王や首長の称号を表しており、とりあえず「ブスムル首長」としておきました。
 そして、上の文章が正しいとすると、黄金の剣「ブスムル」は女が見ることは許されないものだということになり、だから「ブスムル」の称号を受けているアナン閣下の遺体を女がいる場で公開することはできないのだ、という二歩くらい跳躍がある理論が展開されているのだと思います。
 死後に称号をもらったならともかく、2002年にもらってそれからずっとアナン閣下は女と会っていないわけでもあるまいし……とを指摘するのは簡単ですが、しかしアシャンティにおける死者というものがどういう扱いを受けるものかは知らない我々には、正否は判断できないわけです。例えば、花の名前を付けてもらったら死後には花と同じに扱われる場所が地球のどこかにあったりしてもおかしくはないですし。

 ……とやや強引に受け入れてみたものの、アシャンティ王の戴冠式で「ブスムル」は使用されるわけで、戴冠式には女はこれまで来ていないのか?、という疑問も生じます。
 また、「ブスムル」と同じとして扱われるということは、牛の血で汚してはならないことを意味し、つまり棺を運んだ人たちはしばらく前から牛肉を食べていない、ということになります。

 このようにアナン閣下は(?)妙な謎を残してこの世を去るわけですが、しかし、アシャンティ王国のほうでまた別の伝統的葬礼がおこなわれるかもしれないという話もあります。そこで堂々と遺体が公開されでもしたら、「ブスムル説」は完全に破綻します。

 

ナイジェリア伝統的君主:イバダン王【90歳】が、王の許諾なしにオヨ州政府に新たに“王”として認められた首長らの一人【80歳以上?】の発言を批判(2018年9月)「80歳を超えても年上を侮辱せずに意見を言えんのか」みたいな年長者有利な理屈も

 すでにお伝えしている、ナイジェリア連邦共和国オヨ州で、イバダン王国内の多数の首長がイバダン王の許諾なしに“王”になった件ですが、

関連:
 ナイジェリア伝統的君主:イバダン王サリウ・アカンム・アデトゥンジ陛下の90歳祝賀式典がおこなわれる(2018年8月)
 ナイジェリア伝統的君主:イバダン王国で昨年【2017年】オヨ州政府に新たに“王”として認められた多数の首長(21人?)が、これを認めた現職州知事らを批判している元・州知事の上院議員(かつ同王国の上位の首長のひとり)を非難「嫉妬だ!」(2018年9月)

 余波はまだまだ続いているようです。

 イバダン王“オバ”・サリウ・アカンム・アデトゥンジ陛下(His Royal Majesty【His Imperial Majesty】 Oba Saliu Akanmu Adetunji, the Olubadan of Ibadan)は、文化的活動をおこなっている若者ら(?)との会見で、“王”の一人を批判したようです。

 

 (英語)“You are rude, verbally reckless”, Olubadan tells new kings – Daily Trust
 (英語)CHIEFTAINCY CRISIS: Peace moves stalled as Olubadan tackles Oba Olakulehin – Vanguard News
 (英語)Olubadan attacks Oba Olakulehin over comment – Punch Newspapers

 

※報道関係も、州政府が“王”として認定したのだからと第一級伝統的統治者の “Oba” を彼らに使用するところと、なるべくそれを避けようとしているところがあります。

 

 前回の記事で、イバダン王国の11人の上位首長の称号を並べましたが、

 Otun Olubadan
 Osi Olubadan
 Asipa Olubadan
 Ekerin Olubadan
 Ekarun Olubadan
 Balogun
 Otun Balogun
 Osi Balogun
 Asipa Balogun
 Ekerin Balogun
 Ekarun Balogun

 このうちの「Balogun」、すなわち、
 オウォラビ・オラクレヒン陛下(His Royal Majesty Oba Owolabi Olakulehin, The Balogun of Ibadan【Ibadanland】)、
 が、声明を発表していたようで(ニュースを見逃したかもしれません)、イバダン王に対して「誰か私が言っている英語を“翻訳”して彼に伝えてくれればすべて問題はおさまる」と、イバダン王は(英語では)まともなやり取りもできないと受け取られるような表現を使用していた模様です。
 これに対し、イバダン王は、なにも誰かに翻訳してもらわんでもアメリカにもヨーロッパにも仕事でいったことがあるわい、と、売り言葉に買い言葉の様相を呈してはいますが、反応を返しています。

 前回の記事は主に、新しい王様たちのうち、
 レカン・バログン陛下(His Royal Majesty Oba Lekan Balogun, The Otun Olubadan of Ibadan)、
 による、同じ上位首長である元オヨ州知事・上院議員ラシーディ・アデウォル・ラドジャ(High Chief Rashidi Adewolu Ladoja, The Osi Olubadan of Ibadan)への批判の話でしたが、イバダン王「Olubadan」に次ぐ格式らしい「Otun Olubadan」と「Balogun」が先頭に立って(?)、問題を穏健に解決するつもりはまったくなさそうではありますが、意見を表明しているようにみえます。

 

 なお、今回の記事で気になったのは、イバダン王がオラクレヒン陛下(Balogun of Ibadan)への批判として述べた中に、オラクレヒン陛下がラドジャ上院議員のほかにも、多数の人物と過去に対立しているそうで、その相手の中に、
 アミドゥ・アジバデ陛下(His Royal Majesty Oba Amidu Ajibade, The Ekarun Olubadan of Ibadan【Ibadanland】)、
 の名前もあります。
 (イバダン王はもちろんこの人物を王とは認めていませんが)この方は、今回の騒動で新しく“王”になっており、前回の記事でラドジャ上院議員批判声明に名を連ねていました。
 いつのまにやら仲良くなったようですが、王様になれるならと態度を変えたのか、ほかに複雑な事情でもあるのか。

 

 また、11人の上位首長のうち「Ekerin Olubadan of Ibadan」の地位にあるのがビオドゥン・コラ=ダイシ(High Chief Biodun Kola-Daisi)という名前だという情報もあります。
 この人物は最近オラクレヒン陛下に罵られていたようなので、たぶん“王”になっていないと思いますが……。

 

 そんなわけで11人のうち、

 “王”になった:
 レカン・バログン陛下(His Royal Majesty Oba Lekan Balogun, The Otun Olubadan of Ibadan)、
 アミドゥ・アジバデ陛下(His Royal Majesty Oba Amidu Ajibade, The Ekarun Olubadan of Ibadan【Ibadanland】)、
 エッディー・オイェウォレ陛下(His Royal Majesty Oba Eddy Oyewole, The Asipa Olubadan of Ibadan【Ibadanland】)、
 オウォラビ・オラクレヒン陛下(His Royal Majesty Oba Owolabi Olakulehin, The Balogun of Ibadan【Ibadanland】)、
 タジュデエン・アジボラ陛下(His Royal Majesty Oba Tajudeen Ajibola,The Osi Balogun of Ibadan【Ibadanland】)、
 ラテエフ・グバダモシ・アデビンペ陛下(His Royal Majesty Oba Lateef Gbadamosi Adebimpe, The Asipa Balogun of Ibadan【Ibadanland】)、

 たぶん王になっていない:
 ビオドゥン・コラ=ダイシ(High Chief Biodun Kola-Daisi, The Ekerin Olubadan of Ibadan【Ibadanland】)、

 王になっていない:
 ラシーディ・アデウォル・ラドジャ(High Chief Rashidi Adewolu Ladoja, The Osi Olubadan of Ibadan【Ibadanland】)、

 不明:
 「Otun Balogun」、「Ekerin Balogun」、「Ekarun Balogun」

 です。

 イバダン王も含めて全員高齢だと思うのですが、このような批判というかなんというかを繰り返していて、この問題は一年以上続いているのになぜまだ健康なのか逆に不思議になります(そういう方々が生き残るのか……?)。

 

モロッコ王 モハメッド6世 陛下が、アラブ首長国連邦【UAE】アブダビ皇太子ムハンマド殿下を訪問(2018年9月)

 2018年9月10日、モロッコ王モハメッド6世陛下(His Majesty the King Mohammed VI of Morocco)は、アラブ首長国連邦軍副最高司令官/アブダビ皇太子“シャイフ【シェイク】”・ムハンマド・ビン・ザーイド・アル・ナヒヤーン殿下(モハメド皇太子 : His Highness Sheikh Mohammed bin Zayed Al Nahyan, Crown Prince of Abu Dhabi and Deputy Supreme Commander of the UAE Armed Forces)を訪問しました。

 会談や、学生らとの会見がおこなわれたようです。

 会談には、
 アラブ首長国連邦【UAE】副首相・内務大臣“シャイフ【シェイク】”・サイフ・ビン・ザーイド・アル・ナヒヤーン中将殿下(セイフ : His Highness Lieutenant General Sheikh Saif bin Zayed Al Nahyan, Deputy Prime Minister and Minister of the Interior)、
 アラブ首長国連邦【UAE】副首相・大統領府大臣“シャイフ【シェイク】”・マンスーリ・ビン・ザーイド・アル・ナヒヤーン殿下(His Highness Sheikh Mansour bin Zayed Al Nahyan, Deputy Prime Minister and Minister of Presidential Affairs)、
 アラブ首長国連邦【UAE】外務・国際協力大臣“シャイフ【シェイク】”・アブダッラー・ビン・ザーイド・アル・ナヒヤーン殿下(アブドラ外相 : His Highness Sheikh Abdullah bin Zayed Al Nahyan)、
 らが同席。
 また、モハメッド6世陛下とムハンマド皇太子殿下は、アラブ首長国連邦大統領/アブダビ首長“シャイフ”・ハリーファ・ビン・ザーイド・アル・ナヒヤーン殿下(President His Highness Sheikh Khalifa bin Zayed Al Nahyan, Ruler【Emir】 of Abu Dhabi)のリーダーシップのもとに両国関係が発展していることを確認しました(いつもの儀礼的挨拶)。

 学生らとの会見には、モハメッド6世陛下とムハンマド皇太子殿下に加えて、
 アジュマン首長“シャイフ”・フマイド【5世】・ビン・ラーシド・アル・ヌアイミー殿下(フマイード首長 : His Highness Sheikh Humaid bin Rashid Al Nuaimi, Supreme Council Member and Ruler【Emir】 of Ajman)。
 が臨席。

 モハメッド6世陛下の空港到着時には、上記の方々に加えて、
 アジュマン皇太子“シャイフ【シェイク】”・アンマール・ビン・フマイド・アル・ヌアイミー殿下(アマル皇太子 : His Highness Sheikh Ammar bin Humaid Al Nuaimi, Crown Prince of Ajman)、
 アブダビ首長東部【アル・アイン地域】代理“シャイフ【シェイク】”・タハヌーン・ビン・ムハンマド・アル・ナヒヤーン殿下(His Highness Sheikh Tahnoun bin Mohammed Al Nahyan, Ruler’s Representative in the Eastern Region【Al Ain Region】)、
 “シャイフ【シェイク】”・サイフ・ビン・ムハンマド・アル・ナヒヤーン殿下(His Highness Sheikh Saif bin Mohammed Al Nahyan)、
 “シャイフ【シェイク】”・ハザ・ビン・ザーイド・アル・ナヒヤーン殿下(His Highness Sheikh Hazza bin Zayed Al Nahyan, Deputy Chairman of Abu Dhabi Executive Council)、
 “シャイフ【シェイク】”・ナヒヤーン・ビン・ザーイド・アル・ナヒヤーン殿下(His Highness Sheikh Nahyan bin Zayed Al Nahyan, Chairman of the Board of Trustees of Zayed bin Sultan Al Nahyan Charitable and Humanitarian Foundation)、
 アブダビ皇太子府長官“シャイフ【シェイク】”・ハマド・ビン・ザーイド・アル・ナヒヤーン殿下(His Highness Sheikh Hamed bin Zayed Al Nahyan, Chief of Abu Dhabi Crown Prince’s Court)、
 “シャイフ【シェイク】”・ハーリド・ビン・ザーイド・アル・ナヒヤーン殿下(His Highness Sheikh Khalid bin Zayed Al Nahyan, Chairman of the Board of Zayed Higher Organisation for Humanitarian Care & Special Needs【ZHO】)、
 “シャイフ【シェイク】”・ハーリド・ビン・ムハンマド・ビン・ザーイド・アル・ナヒヤーン殿下(His Highness Sheikh Khalid bin Mohamed bin Zayed Al Nahyan)、

 学生との会見には、上記の方々に加えて、
 “シャイフ【シェイク】”・テヤブ・ビン・ムハンマド・ビン・ザーイド・アル・ナヒヤーン殿下(His Highness Sheikh Theyab bin Mohamed bin Zayed Al Nahyan
 が臨席。

 

Emirates News Agency:
محمد بن زايد يستقبل ملك المغرب ويبحثان العلاقات الأخوية المتميزة وسبل تعزيزها – YouTube

 

Emirates News Agency:
بحضور ملك المغرب وحاكم عجمان .. محمد بن زايد يستقبل منتخب الجوجيتسو أبطال منافسات جاكرتا – YouTube

 

 (英語)وكالة أنباء الإمارات – Mohamed bin Zayed receives King of Morocco
 (英語)وكالة أنباء الإمارات – Mohamed bin Zayed receives winner of ‘Wharton Global Young Leaders Academy Work Plan Competition’

 

Mohamed bin Zayed receives King of… – Emirates News Agency WAM – English | Facebook

 

WAMNEWSさん(@wamnews) • Instagram写真と動画

 

ナイジェリア伝統的君主:ソコト・カリフ庁のスルタンの長男が自動車事故(大事故)との報道。飲酒運転の疑い、車内からはコデインの瓶も。車種はレクサス(2018年9月)スルタンはナイジェリア北部(イスラム圏)第一の権威

 2018年9月9日、ウスマン・サアド・アブバカルUsman Sa’ad Abubakar)が自動車事故を起こした模様です。
 飲酒運転の疑があり、車内からはコデイン(鎮痛剤などに用いられるが薬物乱用にいたるケースが)の瓶も発見されています。
 車種はレクサス。
 ウスマン・サアド・アブバカルは、ナイジェリア連邦共和国で最高序列のイスラム教(スンナ派)指導者/ソコト・カリフ庁の第20代スルタン“アルハッジ”・ムハンマド・サアド・アブバカル3世陛下(His Eminence Alhaji Muhammad Sa’ad Abubakar III, The Sultan of Sokoto, Amir al-Mu’minin)の長男らしく、“Amir(アミール)”と一般的に呼ばれているようです(特に称号などではなくあだ名のように思えますが)。

 

 (英語)Sultan Of Sokoto‘s Son In Critical Condition After Auto Crash

Concise News Globalさんのツイート: "Sultan Of Sokoto‘s Son In Critical Condition After Auto Crash https://t.co/Q2gLb5VviO… "
https://twitter.com/ConciseNewsroom/status/1039117361431949312

 

 このニュースの第一の発信元であるところが、ウスマン・サアド・アブバカルスルタンの名前と勘違いした模様で、「スルタンのウスマン・サアド・アブバカルの長男が事故を起こした」みたいな記事内容になっていて、「いや、スルタンはムハンマド・サアド・アブバカルなんですが……」と誤報を疑ったのですが、その記事をもとに次々と同じ内容を記事にするメディアが多発。

 今回上記の記事が、「ソコト・スルタン“アルハッジ”・サアド・アブバカル3世の長男ウスマン・サアド・アブバカル(Usman Sa’ad Abubakar, the eldest son of the Sultan of Sokoto Alhaji Sa’ad Abubakar III)」とはっきり書いてくれたので、たぶんこれが正しいのではないかと思います。
 とはいえ、それ以外は特に独自に何も調べていない様子なので、続報など入らないといまいち信用できないところがあります。

 

 それはともかく、ナイジェリア系メディアが、スルタンとその長男の名前を混同するという失態に驚いています。
 もっともスルタンの名前が、単に「サアド・アブバカル」と書かれているケースも見ます(上記の記事も“3世”は入ってますが同様)。

 

追記:
 同乗者の二人、
 ハリーファ・ムハンマド・マアシオKhalifa Muhammad Maacio)、
 ザイナブ・バラウ・イサーZainab Bara’u Isah)、
 はスルタンの子息の「いとこ」と報道されています。
※「counsin」とだけ書かれていると割と遠い親戚のケースもありますが…。