ブルガリアの裁判所が、旧ブルガリア王シメオン2世陛下に対してヴラナ宮殿を政府に“返還”するよう判断(1946年に共産党政権が強制的に接収し、1990年代に憲法裁判所により王室に返還されていた)。陛下と対立している首相の意向を裁判所が丸飲みか。陛下は「またも亡命に追い込まれようとしている」と欧州司法裁判所に提訴を準備(2018年9月)

 ブルガリア語の記事はよくわからなかったので Royal Central の英語の記事になりますが、ここは時々いい加減なことを書くので、注意しつつ情勢を見ていきます。

 

 (英語)Tsar Simeon: “I am being forced into exile again” – Royal Central

 

 Royal Central は完全に旧ブルガリア王シメオン2世陛下(His Majesty King【Tsar】 Simeon II of the Bulgarians : 元ブルガリア共和国首相シメオン・サクスコブルクゴツキSimeon Saxe-Coburg-GothaSimeon Sakskoburggotski)の側を支持しています。

 ヴラナ宮殿は、1946年に共産党政権が強制的に接収し(シメオン2世陛下は亡命)、共産主義政権崩壊後の1990年代に憲法裁判所により王室に返還されていたようです(陛下と姉のブルガリア王女マリヤ・ルイザ殿下(コハーリ女公 : Her Royal Highness Princess Maria Louise of Bulgaria, Princess of Koháry【Fürstin Koháry】)に返還)。
 その後、公園部分がソフィア市に寄贈。
 シメオン2世陛下と旧ブルガリア王妃マルガリータ陛下(Her Majesty The Queen【Tsaritsa】Margarita of the Bulgarians : マルガリータ・サクスコブルクゴツカMargarita Saxe-Coburg-GothaMargarita Sakskoburggotska)が暮らしています。

 憲法裁判所の判断が覆されたとすると、同じく憲法裁判所の判断なのかと思いますが、上記の記事からははっきりしません。

 また同記事によれば、(今のところなぜか名前をはっきり書いていませんが)、ボイコ・ボリソフ首相(Boyko Borisov)の意向を裁判所が丸飲みしたように受け取れます。

 陛下は「またも亡命に追い込まれようとしている」と発言し、欧州司法裁判所への提訴を準備。
 首相の意向を裁判所が丸飲みしたと判断されれば、権力の分立が崩れており、欧州連合の中で問題視される可能性もあります(今の EU にそんなことしている「体力」があるとも思えませんけれど)。

 はたしてどうなることでしょう。

 

旧ブルガリア王シメオン2世陛下が著書のポルトガル版発行を機に同国を訪問。姪のアレクサンドラ・ナデジダ公女やポルトガル大統領と会見(2018年7月)

 旧ブルガリア王シメオン2世陛下(His Majesty King【Tsar】 Simeon II of the Bulgarians : 元ブルガリア共和国首相シメオン・サクスコブルクゴツキSimeon Saxe-Coburg-GothaSimeon Sakskoburggotski)と旧ブルガリア王妃マルガリータ陛下(Her Majesty The Queen【Tsaritsa】Margarita of the Bulgarians : マルガリータ・サクスコブルクゴツカMargarita Saxe-Coburg-GothaMargarita Sakskoburggotska)は、シメオン2世陛下の著書(自伝)のポルトガル版発行を機にポルトガル共和国を訪問しました。

 姪のアレクサンドラ・ナデジダ公女(Princess Aleksandra Nadejda)や、ポルトガル共和国大統領マルセロ・レベロ・デ・ソウザ教授閣下(マルセロ・ヌノ・ドゥアルテ・レベロ・デ・ソウザ大統領 : His Excellency Prof Marcelo Rebelo de Sousa)と会見した模様。

 シメオン2世陛下は、女系でハンガリー貴族の名門コハーリ家の子孫となっていて、その当主的立場にある、とみなされていたか、本人がそう思っていたか、よくわからないのですが、2012年に出た情報によると、コハーリの称号について、姉のブルガリア王女マリヤ・ルイザ殿下(コハーリ女公 : Her Royal Highness Princess Maria Louise of Bulgaria, Princess of Koháry【Fürstin Koháry】)とその二度目の結婚の子孫に譲ったという状況になっているようです。
 アレクサンドラ・ナデジダ公女はマリヤ・ルイザ殿下の二度目の結婚の第一子で、アレクサンドラ・ナデジダ公女の子供も同じく称号付きで言及されていることがあります。

 

 (英語:旧ブルガリア王シメオン2世公式サイト)THE PRESIDENT OF PORTUGAL H.E. MR. MARCELO REBELO DE SOUSA WAS SPECIAL GUEST TO THE PREMIERE OF THE AUTOBIOGRAPHICAL BOOK OF KING SIMEON IN PORTUGESE « H.M. King Simeon II

 

ブルガリア王女カリナ殿下がフランスを訪問、ドルー王室礼拝堂ではオルレアン派フランス王室継嗣ヴァンドーム公爵ジャン王子殿下と会見(2018年6月)

 2018年6月1日~6月3日の日程で、ブルガリア王女カリナ殿下(ザクセン=コーブルク=ゴータ公女 : ザクセン公女 : ムラニー女伯爵 : Her Royal Highness Princess Kalina of Bulgaria, Princess of Saxe-Coburg and Gotha, Duchess in Saxony, Countess of Murany)がフランス共和国を訪問していたようです。

 オルレアン家埋葬地のドルー王室礼拝堂【サン=ルイ王室礼拝堂】では、他の訪問者らとともに、オルレアン派フランス王室のフランス皇太子/ヴァンドーム公爵/フランス王子/オルレアン公子ジャン殿下(Prince Jean of France : His Royal Highness The Dauphin de France, Duke of Vendôme : Prince of Orléans)から案内を受け、礼拝に参列した模様。

 また、映画 “The King” の試写会などを訪問したようです。

 

 (英語:ブルガリア王室公式サイト)Visit of HRH Princess Kalina in France « H.M. King Simeon II

 

ロシア帝室ロマノフ家当主/ロシア女大公マリヤ殿下と継嗣のゲオルギー大公殿下が、アメリカ合衆国を訪問(2018年4月~5月)

 ロシア帝室ロマノフ家当主/ロシア女大公マリヤ殿下(Head of the Russian Imperial House : Her Imperial Highness The Grand Duchess Maria Wladimirovna of Russia)と継嗣のロシア大公ゲオルギー殿下(His Imperial Highness The Heir, Tsesarevich, and Grand Duke George of Russia)が、アメリカ合衆国を訪問したようです。

 2018年4月30日には、ニュージャージー州のブルガリア王女マリヤ・ルイザ殿下(コハーリ女公 : Her Royal Highness Princess Maria Louise of Bulgaria, Princess of Koháry【Fürstin Koháry】)を訪問。

 2018年5月3日、「The Versailles Foundation」の晩餐会に。
 現在セルビア王室を称するユーゴスラビア王室のディミトリ王子殿下(1965年生まれの方? : His Royal Highness Prince Dimitri of Yugoslavia)、
 ホーエンツォレルン公カール・フリードリヒ殿下(Karl Friedrich : His Royal Highness The Prince of Hohenzollern)とホーエンツォレルン公妃カタリナ殿下(Katharina : Her Royal Highness Princess of Hohenzollern)、
 などの臨席があったようです(ホーエンツォレルン公室当主夫妻は「Royal Highness」です)。

 2018年5月6日には、在外ロシア正教会【ROCOR】のサンフランシスコ・米国西部大主教キリル座下(His Eminence Archbishop Kyrill of San Francisco and Western America)の礼拝へ。

 

 (英語:ロシア帝室公式サイト)Russian Imperial House – April 28 – May 7, 2018. The Grand Duchess Maria is the Guest of Honour at the Annual Dinner of The Versailles Foundation in New York City

 (英語)Visit of the Russian Imperial House to New York — The Russian Legitimist
 (英語)T.I.H. Grand Duchess Maria and Grand Duke George visit New York — The Russian Legitimist

 (英語)The Versailles Foundation’s annual dinner honoring Her Imperial Highness The Grand Duchess Maria of Russia | New York Social Diary

 (英語:在外ロシア正教会【ROCOR】公式サイト)The Russian Orthodox Church Outside of Russia – Official Website | Archbishop Kyrill of San Francisco and Western America gives a church award to Grand Duke Georgy Mikhailovich

 

Vanity Fair(英語)記事:“There’s Nothing Wrong with Falling from Grace”(2018年)君主政復活・王室支持の話と、エチオピア帝室のエルミアス・サーレ=セラシエ皇子殿下とニコライ・トルストイ伯爵子の話題など

 (英語)“There’s Nothing Wrong with Falling from Grace”: The Global Network of Monarchists Helping Deposed Kings and Queens | Vanity Fair
 (英語:上記からニコライ・トルストイ伯爵子に関する部分の一部を抜き出したもの)Count Nikolai Tolstoy on Russian Monarchy and the Romanovs | Royal Russia News

 

 冒頭は、ルーマニア王女マルガレータ殿下(当時)から連絡を受けた人物の話、君主政復活・王室支持の話と、エチオピア帝室のエルミアス・サーレ=セラシエ皇子殿下(His Imperial Highness Prince Ermias Sahle-Selassie)とニコライ・トルストイ伯爵子(Count Nikolai Tolstoy)の話題などが中心となっています。

 

 エルミアス・サーレ=セラシエ皇子殿下は故エチオピア皇帝ハイレ・セラシエ1世陛下の孫ですが、一般的にエチオピア帝室の当主とされていません。
 しかし、この記事のように、帝室の代表者として活動しているとみる立場もあるようです。

 

 ニコライ・トルストイ伯爵子の話の一部には、“Pretender【プリテンダー】”という用語に関するものがあります。
 いうまでもなくこの言葉は中立的ではないものですが、Wikipedia英語版のせいか、この言葉が使用されるケースが多い気します(上記の記事すらそうなのですが)。
 そのもっともアホらしい例は、リトアニアの王位継承者を称して活動を始めたウラッハ公子イニゴ閣下(His Serene Highness Prince Inigo of Urach)のものらしきサイト(すぐに更新止まりましたけれど)に、イニゴ閣下をリトアニア王位の“legitimate pretender”とする表記があったことです。もちろんこれは、イニゴ閣下を正当な王位継承者と表現したかったのでしょうが、pretenderに「不当」である意味がありlegitimateに「正当」である意味があることを考慮すれば、ギャグのような言葉の並びです。
 中立的というかなんと表現すればいいのかわかりませんが、“Claimant【クレイマント】”という用語がありますが、一般的の人にはなじみがなく、また、正直これが本当に中立な用語なのか首をかしげるときもあります。日本語で“王位請求者”と(訳して)書いている例がありますが……コメントは避けます
 伯爵子は“Heir【エア】”を使っているようですが、当方でも「(王位)継承者」などこの用語を意識して書いています。この用語が実は一番便利です。曖昧さを許容するという意味でも。pretenderはそもそも本人が称していないのにこう書くのは名誉棄損みたいなものですし、claimantも本人が称していない場合はどうなのか、よくわからない部分があります。