訃報(2025年10月24日):タイ王国皇太后シリキット陛下が崩御(1932~2025)

 2025年10月24日、タイ王国のシリキット皇太后陛下(Sirikit : Her Majesty The Queen Mother)が崩御しました。
 1932年8月12日生まれの93歳。

 故プミポン・アドゥンヤデート陛下の王妃で、現国王ワチラロンコン陛下の母。

 崩御に伴う行事については、おって発表されるようです。

 

 シリキット王太后陛下が崩御、享年93 | タイランドハイパーリンクス:Thai Hyper
 タイ国王陛下、王族および王室関係者に1年間の喪に服すよう勅命 | タイランドハイパーリンクス:Thai Hyper

タイランドハイパーリンクス:ThaiHyper on X: "シリキット王太后陛下が崩御、享年93 https://t.co/IAtqs62oMh タイ王室は2025年10月25日午前1時58分、シリキット王太后陛下が崩御されたと発表しました。享年93歳でした。" / X

タイランドハイパーリンクス:ThaiHyper on X: "タイ国王陛下、王族および王室関係者に1年間の喪に服すよう勅命 https://t.co/tS2ToB7s3s 2025年10月24日(金)午後9時21分、シリキット王太后陛下が、バンコクのチュラロンコン病院で静かに崩御されました。" / X

 (英語)Her Majesty Queen Sirikit The Queen Mother Has Passed Away at 93

Khaosod English on X: "The Bureau of the Royal Household announced Friday night that Her Majesty Queen Sirikit The Queen Mother passed away peacefully at King Chulalongkorn Memorial Hospital at 9.21 p.m. on October 24, 2025. She was 93 years old. #queenmother #พระพันปีหลวง https://t.co/xal7PfjRzt" / X

追記(チャールズ3世陛下はアンドルー王子の称号と栄誉を剥奪する手続きを開始とのこと):英国王室のヨーク公爵アンドルー王子が、称号などをこれからは用いないと発表(2025年10月)用いなくてもこれからもヨーク公爵であり「返上」などの報道は誤り

追記3:
 貴族院で動きが。
 英国の第3代スタンズゲート子爵が政府に「アンドルー・マウントバッテン=ウィンザーのすべての称号を剥奪するという国王の決定を実行するための法案を提出する予定があるか」質問。政府側から、アンダーソン・オブ・ストーク=オン=トレント女男爵が「法案を提出する必要はない」と回答(2025年11月) – 世界の王室ニュース

 

追記2:
 チャールズ3世陛下より出された文書について。

 Warrants Under the Royal Sign Manual | The Gazette

THE KING has been pleased by Warrant under His Royal Sign Manual dated 30 October 2025 to direct His Secretary of State to cause the Duke of York to be removed from the Roll of the Peerage with immediate effect.

 貴族名簿(Roll of the Peerage)からアンドルー王子のヨーク公爵称号が外されました。
 これにより公的な場での使用が許されていない状態となっています。
 一方、議会の場において立法などを通じた剥奪などの処断がおこなわれていない状況では、まだヨーク公爵であると言えます。

 Crown Office | The Gazette

THE KING has been pleased by Letters Patent under the Great Seal of the Realm dated 3 November 2025 to declare that Andrew Mountbatten Windsor shall no longer be entitled to hold and enjoy the style, title or attribute of “Royal Highness” and the titular dignity of “Prince”.

 殿下(Royal Highness)と王子(Prince)が外されました。
 なお、下記に述べた通り、理屈上、アンドルー・マウントバッテン・ウィンザー氏は、ギリシャ・デンマーク王子や、グリュックスブルクに期限を持つ Prince 号を(家系として)維持している可能性がありますので、彼はもう英国の Prince ではないというのは正しいですが、 Prince ではないとするかはまた別の問題です。

 

追記:
 2025年10月30日、チャールズ3世陛下は、アンドルー王子の称号と栄誉を剥奪する手続きを開始したと発表されました。
 これにより、王室関連の情報ではアンドルー・マウントバッテン・ウィンザーAndrew Mountbatten Windsor)と呼ばれることになります。
 居住する邸宅も移ると発表されました。
追記の追記:
 1960年のエリザベス2世陛下による勅令は、男系子孫が姓を用いる場合ハイフン付きのマウントバッテン=ウィンザーであるとしていましたので、アンドルー・マウントバッテン=ウィンザーAndrew Mountbatten-Windsor)が正しいということになったようです。
 
 ヨーク公爵などの貴族称号の剥奪に関しては、議会での立法が必要です。
追記の追記:
 (英語:英国議会 公式サイト)The removal of titles and honours – House of Commons Library
 こちらが議会による今回の件に関するまとめ(11月3日)です。
 立法行為が必要なことも記されています。
 一方で、報道などの中には、立法なしに完全に剥奪されているとするものもあります。

 英国王位継承順位も法により定められている通り、継承順位第8位であることは変わりません。

 

 2025年10月17日、英国王室のヨーク公爵アンドルー王子(Prince Andrew, The Duke of York)(2022年からは殿下=His Royal Highnessを用いていない)は、これからはヨーク公爵及びその副次称号の爵位、ガーター騎士団などの騎士号や栄転をこれからは用いないことを発表しました。
 一部報道にあるような返上ではなく単にこれからは使わないということです。

 これは、せこい逃げ方をしているのではなく、爵位を返上する方法はなく、爵位の正式な(返上ではなく)剥奪をおこなう場合は、国王・枢密院(1917年の剥奪法にようであれば)・議会が動かないといけなくなるため、簡略な選択がなされているということになります。
※騎士団などについては、爵位とは別のことになるので、今後に注目です。

 

 (英語:英国王室 公式ウェブサイト)A statement by Prince Andrew | The Royal Family

Published 17 October 2025

In discussion with The King, and my immediate and wider family, we have concluded the continued accusations about me distract from the work of His Majesty and the Royal Family. I have decided, as I always have, to put my duty to my family and country first. I stand by my decision five years ago to stand back from public life.

With His Majesty’s agreement, we feel I must now go a step further. I will therefore no longer use my title or the honours which have been conferred upon me. As I have said previously, I vigorously deny the accusations against me.

 

 余談1。
 現エディンバラ公爵エドワード王子殿下の子供、ルイーズ令嬢とウェセックス伯爵ジェームスは、1917年の勅令に基づき、王女殿下・王子殿下でありますが、用いられていません。
 ヘンリー王子夫妻および二人の子供アーチー王子とリリベット王女は殿下(Royal Highness)を使用していませんが(その前から呼称の混乱がありますが)、1917年の勅令に基づけば、もちろん殿下です。

 

 余談2。
 故エリザベス2世の夫の故エディンバラ公爵フィリップ王子殿下がギリシャ王室出身(当時はギリシャ王国)で、英国帰化時にギリシャ・デンマーク王子の称号とギリシャ王位継承権を放棄したなどと書かれていることもありますが、ギリシャ王国の法律には放棄する方法はなく、英国で何をしようがフィリップ王子は生涯にわたってギリシャ・デンマーク王子です(ただし本人がどう思っていたかはわからず、英国で英国籍の人間が他国の称号を正式な場・文書で使用するには君主の許可が必要となります)。
 また、ここまでの説明に登場した、フィリップ王子の男系子孫である、アンドルー王子、エドワード王子、ヘンリー王子、ルイーズ令嬢、ウェセックス伯爵ジェームス、アーチー王子、リリベット王女は、いずれもギリシャ・デンマーク王子/王女かつ殿下である主張は潜在的には可能ですが、ギリシャはすでに王国でないため、今のところ大した問題にはなりません。
 ただ、デンマーク王室がデンマーク王子/王女の範囲を制限している一方(デンマーク女王マルグレーテ2世陛下が、次男ヨアキム王子殿下の子供たちの称号・敬称から王子/王女と殿下を取り除くことを決定、2023年1月から(2022年9月))で、旧ギリシャ王室は基本的に複合的な表記であるギリシャ・デンマーク王子/王女を使用し続けてており、儀礼的にこれが用いられているケースも多く、なんだかすっきりしない事態にはなっています。
 また、同じくデンマーク王室の分枝であるノルウェー王室の男系子孫も位置付けとしては同じであり(すでに用いてはいませんが)、ノルウェー王位継承はイングリッド・アレクサンドラ王女殿下の次は男系が切り替わりますが、弟のスヴェレ・マグヌス王子殿下の男系子孫はノルウェーの称号を失ってもデンマーク王子/王女の称号を称する可能性が潜在的には可能です。

ベルギー王子ロラン殿下(ベルギー王フィリップ陛下の弟)に婚外子(男子)が存在することが明らかに(2025年9月)

 ベルギー王子ロラン殿下(His Royal Highness Prince Laurent of Belgium)に、婚外子の男子が存在することが明らかになりました。

 クレマン・ファンデンケルクホーフClément Vandenkerckhove)という人物で、 25 歳。
 ロラン王子結婚前に関係していた女性との間の子供です。ロラン王子にはクレア妃殿下との間に三人の子供がいます。

 クレマン氏は、ロラン王子の血を引いた子供ですが、現在、法律上はそうなっていません。
 この法律上のことについて、どのように処理するのか、成人であるので、クレマン氏本人の意思が重要になりますが、ロラン王子の息子であると法的に認めるように動いてそのようになった場合、ベルギー王子クレマン殿下となります。ベルギー王位継承権はありません。

 

 ベルギーのロラン王子、隠し子の存在を認める 父の前国王も愛人の子どもの認知を巡って泥沼訴訟 | カルチャー | ELLE [エル デジタル]

 (英語)Prince Laurent of Belgium pictured with secret love child, 25, for first time | HELLO!

 

[Wim Dehandschutter] on X: "🚨 FIRST PIC OF PRINCE LAURENT AND HIS 'NEW' SON CLEMENT @VTM published this pic because part 2 of the TV doc “Clément, son of…” is now available exclusively on VTM GO+. Clément tells all about his search for his origins and identity as son of Prince Laurent. https://t.co/2EuMuqsWMH" / X

20歳(2025年10月15日):デンマーク皇太子クリスチャン殿下が20歳を迎える

 2025年10月15日、デンマーク皇太子クリスチャン殿下(モンペザ伯爵子 : Crown Prince Christian : His Royal Highness The Crown Prince of Denmark, Count of Monpezat)が15歳を迎えました。

 

 (デンマーク語:デンマーク王室 公式ウェブサイト)H.K.H. Kronprinsen 20 år

20 år 🇩🇰 Hans Kongelige Højhed… – Det danske kongehus | Facebook

ヨルダン王アブドッラー2世陛下夫妻が、キリスト教/ローマ教皇レオ14世聖下を訪問(2025年10月)

 2025年10月14日、ルダン・ハシェミット王国国王アブドッラー2世・イブン・アル・フセイン陛下(アブドゥッラー2世アブドラ国王 : King Abdullah II bin Al-Hussein : His Majesty the King of the Hashemite Kingdom of Jordan)と王妃ラーニア陛下(Queen Rania Al Abdullah : Her Majesty The Queen of the Hashemite Kingdom of Jordan)は、キリスト教/ローマ教皇レオ14世聖下(His Holiness Pope Leo XIV)を訪問しました。

 君主によるレオ14世訪問は初めて。

 ヨルダン側からガジ・ビン・ムハンマド・ビン・タラール王子殿下(His Royal Highness Prince Ghazi bin Muhammad bin Talal)が同席。

 またバチカン側では、”教皇の紳士”ヴィンディシュ=グレーツ公マリアノ・ヒューゴ殿下(Mariano Hugo : His Highness The Prince of Windisch-Graetz, Gentleman of His Holiness)らが出迎えました。

 

 (英語)Pope Leo XIV meets with the King of Jordan at the Vatican – VIDEO ONLY – Rome Reports

ROME REPORTS in English:
Pope Leo XIV meets with the King of Jordan at the Vatican – VIDEO ONLY – YouTube

 

 教皇、ヨルダン国王と会見 – バチカン・ニュース

 (英語:アブドッラー2世王 公式サイト)King, Queen meet with Pope Leo XIV – King Abdullah II Official Website

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